石井克人が実写化した『鮫肌男と桃尻女』。原作は望月峯太郎の同名漫画だった!
監督と脚本を石井克人が務め、撮影を「ポッキー坂恋物語 かわいいひと」の町田博が担当している。
演者では当時若手俳優のホープであった浅野忠信が主人公の鮫肌黒男役、同作が映画初出演となった小日向しえがヒロインの桃尻トシコ役を演じている。
全体的に緊張感のある展開ながらも、逃走中に出会ったホテルの女性従業員トシコと鮫肌との掛け合いが、絶妙な間合いを生み、二人の間に友情や愛情にも似た感情が芽生えていく。その様子が軽快で、エンターテイメントムービーとして非常に楽しめる物語となっていた。
1993年18号から1994年5号までミスターマガジン(講談社)にて連載され、連載当初は「大車輪」というタイトルであった。
スピード感とファッション性が高かった映画版と比べ、各キャラがより不気味に描かれ、淡々と特異な人物像を構築させる”望月峯太郎らしさ”が垣間見られる秀作となっていた。
アニメ・漫画からの~『実写映画化』作品まとめ!!1999年編 - Middle Edge(ミドルエッジ)
あらすじ
とある田舎町の郵便局で強盗事件が発生した。そこに居合わせたホテル従業員の桃尻トシコは、強盗に撃たれた男を介抱するが----。
それから2年後、相変わらず叔父・ソネザキの経営するプチホテルで働いていたトシコは、退屈な日々と偏執狂的に彼女を束縛する叔父に訣別しようとこっそりとホテルを脱出する。
ところが、そんな彼女の前に組織の金一億を横領し逃亡している鮫肌が現れ、彼女は巻き込まれるように彼と一緒に逃げるハメになってしまう。
また、トシコが男と駆け落ちしたと勘違いしたソネザキ(島田洋八)に雇われた殺し屋の山田(我修院達也)も、トシコを奪い返そうと二人の後を追っていた。
生まれも育ちも全く異なる鮫肌とトシコだったが、何故か相性は良く、移動に使った盗難車の車内では、親しい友人もしくはカップルのような空気感を醸し出していく。
鮫肌は困った時にいつもサポートを依頼する塩田(山野久治)の元で偽造パスポートなどを入手するが、塩田は鮫肌の先輩組員・沢田(寺島進)と通じており、連絡を受けた沢田が鮫肌不在中にトシコを連れ去ってしまう。
ところが、沢田は何を思ったのか、せっかく拉致したトシコを逃がしてくれるのだった。
一方、てっきりトシコが組織に捕まったと思った鮫肌は、彼女を奪い返すべく田抜らが滞在するプチホテルへ乗り込むが、逆に捕まり私刑を受けることに。
しかしそこへ、トシコを連れて山田が戻ってきた。そして、追跡劇の中で鮫肌に惚れてしまっていた山田は、組織から鮫肌を助けようと銃を発砲。
しかし、その後鮫肌は田抜に追いつかれ、頭に銃口を向けられ、絶体絶命のピンチとなっていた。
すんでの所で、トシコが鮫肌の命を救う。田抜に銃を向けられた鮫肌を救うべく、田抜に銃を向けるトシコ。そして、すかさず田抜に銃を向ける鮫肌。
しかし、負けじとトシコにナイフを向ける田抜。そうしてしばらく三人が膠着状態となった。
すると、田抜が頭を撃たれる。ソネザキが追ってきていたのだ。そしてまた、そのソネザキも田抜が死ぬ直前に放った銃弾で倒された。
そうして鮫肌とトシコだけが生き残った。と、そこで鮫肌は2年前のことを想い出す。沢田と組んで郵便局強盗をした時、強盗に撃たれたふりをして倒れた鮫肌を親切に介抱してくれようとしたのが、トシコだったということを・・・。
弱冠19歳の注目女優・小日向しえがヒロインを務めた!
そんな不幸な女を好演した小日向しえは、公開当時弱冠19歳だった。
アメリカン・ニューシネマ?
— 京都みなみ会館 (@minamikaikan) March 26, 2018
コミック?それともモンキー・パンチ?
スタイリッシュな映像と
オフビートなギャグと暴力、
それにチョットだけピュアで
切ない愛情をブレンドした傑作!
監督:石井克人
原作:望月峯太郎
主演:浅野忠信
『鮫肌男と桃尻女』|3/27(火)12:00~#さよなら興行 pic.twitter.com/VvslVR5epA