【セックス・ピストルズ】今でもカリスマ的人気は衰えないレジェンド・パンク・バンド
2016年4月29日 更新

【セックス・ピストルズ】今でもカリスマ的人気は衰えないレジェンド・パンク・バンド

 70年代、「ニューヨーク・ドールズ以上に過激なバンドを…」とデザイナー兼マネージャーのマルコム・マクラーレンが、自分の店にたむろしていた不良少年たちのバンドに目をつけたのがきっかけでセックス・ピストルズは結成された。「アナーキー・イン・ザ・U.K.」「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」…ほぼ1年あまりの短い期間で伝説となったセックス・ピストルズ70年代についてまとめてみます。

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セックス・ピストルズ(SEX PISTOLS)結成の背景

 その頃(70年代中盤~後半辺り)のイギリスは深刻な経済不安に陥っており、景気も低迷。特にロンドンの街には職にあぶれて行き場をなくした若者達が溢れかえっていた。
 そんなイギリスの若者達の怒りとフラストレーションを満たすのに、もはや難解で長ったらしい「プログレッシヴ・ロック」は無用の長物でしかなかった。経済的・社会的不安・不満が高まるにつれて「プログレ」は、一気に若者達の間で嫌悪の対象となって行った。
 不条理で苛立たしい世の中への怒りをストレートに代弁する人間が必要とされていたのである。
イギリスの国旗とエリザベス女王に…!

イギリスの国旗とエリザベス女王に…!

この画像でも、当時のイギリスの経済不況などなど…不満が現れている感じがしますね…。
 1970年代半ばのロック・シーンは、ハードロックとプログレッシヴ・ロックが二大主流で、超絶技巧のギターテクニックや、初期の高価なシンセサイザーやスタジオ録音技術を駆使する「スーパー・バンド」と聴衆の間には溝が生まれつつあった。
 確かに、プログレッシヴ・ロックで様々な生活の不満の解消…というのは、プログレ・ファンでもない限り、あまり聞いたことはないかもしれないですね…(私はその「プログレ」と呼ばれるバンド、キング・クリムゾンも好きですが…)。
 「皮肉な歌詞」というのは、プログレッシヴ・ロックにもよく書かれたりもしますが、ストレートに「怒り爆発!」を表現するには物足りないかもしれないですね…。
 スーパー・バンドの巧みな演奏を見て聴いて、「だから何? これで明日が生活が安定して明るくなるっていうわけ?!」…という感じでしょうか。
 景気も悪く、職もなく、未来も見えない…なんでこんな状態なんだ?!
 と若者の「怒り爆発!!」には、やっぱり、それほどの威力を持った音楽にバンドが必要とされた時代だったのでしょう。
「ピンク・フロイドなんて嫌いだ」Tシャツを着たポール・クック

「ピンク・フロイドなんて嫌いだ」Tシャツを着たポール・クック

マルコム・マクラーレンの店で売っていた(おそらく)Tシャツを着ているポール・クックはセックス・ピストルズのドラマー。
ピンク・フロイドは、プログレッシヴ・ロックの代表的なバンド。
ちなみに、ピンク・フロイドの「吹けよ風、呼べよ嵐(One of These Days)」は、アブドラ・ザ・ブッチャー(プロレスラー)のテーマソング。

セックス・ピストルズ(SEX PISTOLS)の誕生

マルコム・マクラーレン

マルコム・マクラーレン

セックス・ピストルズの産みの親。
 当時、ロンドンのキングス・ロードで『SEX』というブティックを経営していたマルコム・マクラーレンは、店に出入りしていた不良少年のスティーヴ・ジョーンズとポール・クックが結成したアマチュアバンドに目をつけた。それに積極的に介入し、当時『SEX』の店員だったグレン・マトロックと、オーディションで選んだジョニー・ロットンを加入させ、1976年11月にバンドの形を整えさせた。彼らは貸しスタジオで練習を重ね、セックス・ピストルズという名前でライブデビューした。

セックス・ピストルズ メンバー

ジョニー・ロットン(ジョン・ライドン)

ジョニー・ロットン(ジョン・ライドン)

ジョニー・ロットン(ジョン・ライドン)

ボーカル。1956年1月31日。
ジョニー・ロットンという名前は彼がセックス・ピストルズに加入したとき、ギタリストのスティーブ・ジョーンズが彼の歯の汚い状態を見て「腐ってる!お前の歯、腐ってるぞ!(You're rotten! Look at you, your teeth are rotten!)」と発言したことがきっかけで彼のニックネームとなった。
2002年、BBCが行った「100名の最も偉大な英国人」投票にて第87位に選ばれている。
「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第14位。(Wikipedia参照)

スティーヴ・ジョーンズ

スティーヴ・ジョーンズ

スティーヴ・ジョーンズ

ギター。1955年9月3日生まれ。
2011年、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第97位。
ジョニー・ロットンのバンド参加前は、ボーカルも。
ローリング・ストーンズのキース・リチャーズの家に忍び込み、ギターやアンプ、高級コートなどを盗んだこともあったという。(Wikipedia参照)

ポール・クック

ポール・クック

ポール・クック

ドラム。1956年7月20日生まれ。
他のメンバーたちと違い生真面目な物静かな性格で、また彼の担当であったドラムにしても、「まるでローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツもどきの単調さ」という評価もあった。(Wikipedia参照)

グレン・マトロック

グレン・マトロック

グレン・マトロック

ベース。1956年8月27日生まれ。
シド・ヴィシャス加入以前、及び1996年の再結成以降のベーシストとして活動。
ピストルズの楽曲の半数以上を作曲し、ライブでも「ライアー」などでタイトにグルーヴするベースラインを弾いている。しかし他のメンバーと比べ演奏能力や向上心があり世間的常識もあったため、メンバー内で浮いた存在となってしまう。特にジョニー・ロットンとの仲は最悪となり、1977年の『勝手にしやがれ!!』のレコーディング前に脱退。

シド・ヴィシャス

シド・ヴィシャス

シド・ヴィシャス

ベース。1957年5月10日生まれ、 1979年2月2日、薬物の過剰摂取により21歳で死亡した。
本名はジョン・サイモン・リッチー(John Simon Ritchie)。
「シド」という芸名は、ジョニー・ロットンが昔飼っていたハムスターの名前が由来で、ロットンの父親に噛みついたことから「ヴィシャス(凶暴な)」という苗字がつけ加えられた。
そのカリスマと過激なパフォーマンスに人々は魅了され、彼はパンク・ロックの伝説となった。
(Wikipedia参照)。
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