ファンが知る前に野沢雅子さんから戸田恵子さんへ受け継がれた役
野沢雅子さんが演じた、演じる予定だった役が戸田恵子さんへ変更した役は、鬼太郎以外にもあります。それは、NHKで放送されたアニメ『子鹿物語 THE YEARLING』(1983年)のフォダウィング役。
この変更は、放送される前の変更であるために、当時のファンが知るものではなく、私も子どもの頃に『子鹿物語』は見ていましたが、最初から戸田さんが演じた役として記憶していました。
当初は、前日まで野沢雅子さんに決まっていましたが、野沢さんの仕事のダブルブッキングで演じられなくなり、急いで戸田恵子さんに交替されました。戸田さんが演じることになったのは、野沢さんと声質が似ているため。野沢さんの著書『ぼくは声優。』に書かれています。
この変更は、放送される前の変更であるために、当時のファンが知るものではなく、私も子どもの頃に『子鹿物語』は見ていましたが、最初から戸田さんが演じた役として記憶していました。
当初は、前日まで野沢雅子さんに決まっていましたが、野沢さんの仕事のダブルブッキングで演じられなくなり、急いで戸田恵子さんに交替されました。戸田さんが演じることになったのは、野沢さんと声質が似ているため。野沢さんの著書『ぼくは声優。』に書かれています。
それまでも、彼女が私の代打をしてくれたことがあったんです。『子鹿物語』の時がそうでした。前日まで私に決まっていたんですけど、仕事がダブルブッキングしていたため、彼女に急いで交替してもらいました。彼女にお願いした理由は、戸田恵子さんの声が私に似ているからということだったんです。これもちょっぴり信じられないんです。彼女はきれいな声、私は汚い声。なのに似てる?ハテナマークが飛んでいました。
野沢さんは、少し謙遜されて「汚い声」とご自身の声について評価されていますが、礼儀正しい正義感の強い少年の声は端正で嫌味のないすっきりされた声だと私は思います。やや、やんちゃな面があっても、決して過度に下品にはならないのが野沢さんの声で、それは戸田さんが演じる少年役にも通じるものを私は感じます。
戸田恵子さんが初めて演じた雨森始は、野沢雅子さんの代表作の一つ星野鉄郎に似てる
via www.amazon.co.jp
ちなみに戸田恵子さんが初めて少年役を演じたのは、『新竹取物語 1000年女王』(1981年)の雨森始役ですが、この雨森始は、野沢雅子さんが演じた『銀河鉄道999』(1978年)の星野鉄郎によく似ています。戸田さんの初めての少年役が野沢さんの思い入れの深い、代表作である星野鉄郎に似た雨森始であるのも、不思議な縁といいますか、後にこれもまた、野沢さんの代表作である『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎を戸田さんも演じていく未来を暗示していたように思います。