全員がボーカルに!ユニコーンの歴史をアルバムで振り返る
2023年8月26日 更新

全員がボーカルに!ユニコーンの歴史をアルバムで振り返る

バンドブーム時代に活躍し、一度は解散したものの現在は再結成されているユニコーン。現在は楽しそうなおじさんたちのバンドみたいになっていますがここまで来るには歴史がありました。ユニコーンのアルバムを振り返って見ましょう。

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「BOOM」でデビュー

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ユニコーンは1986年3月ににドラムの川西幸一さん、ギターの手島いさむさんを中心に結成されます。そしてベースのEBIさん、キーボードの向井美音里さんが加わり、最後にボーカルの奥田民生さんが加入して結成されました。ちなみに奥田さんは2度目の勧誘で加入を決めたそうです。

その年の12月にCBSソニーオーディション決勝に合格し、デビューが決まり、翌年の1987年にアルバム「BOOM」でデビューします。

ユニコーンはアルバムデビューだったので1stアルバムにはシングル曲は含まれません。代表曲は「Hystery-Mystery」、「Maybe Blue」など。最初は「プロを目指すバンド」ということでいわゆる売れ線を狙っていたそうです。だから初期は雰囲気が違ったんですね。ユニコーンは「プロとしてデビューした後にバンドとしての体勢を整えていったバンド」だともいわれています。

ニュー・ウェイヴ系でポップの要素も含まれると評価されています。

「服部」

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2ndアルバムの「PANIC ATTACK」はレコーディング前に向井さんが脱退し、阿部義晴さんが加入します。1stアルバムのような雰囲気がありつつ、コミカルな歌詞が増えるようになりました。このころから全員がボーカルを務めるようになり、全員作詞もしくは作曲にも参加しています。

そして1989年4月に1stシングル「大迷惑」をリリース。デビューから2年して初のシングルだったんですね。マイホームを買った後に転勤を命じられたサラリーマンを歌った歌で大ヒットし、一気に知名度が上がりました。

そして6月に3rdアルバム「服部」をリリース。このアルバムからユニコーンのスタイルが確立されていきますね。

ラブソングが減り、楽曲もジャズやワルツ、サンバなどを取り入れたバラエティ豊かな内容になってきました。

売れ線を狙っていた時代から、自分たちのやりたいことを見つけ始めたようなアルバムですね。

「大迷惑」のほか、リカットでシングル化された「デーゲーム」、「おかしな2人」、「人生は上々だ」などを収録しています。

「ケダモノの嵐」でオリコン1位!

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1990年には4thアルバム「ケダモノの嵐」をリリース。このアルバムから外部プロデューサーではなく、自分たちでのセルフプロデュースに変わっています。

特別なコンセプトは立てず、1曲1曲の面白さを損なわないように作られていて、アルバムタイトルも奇をてらったものにはせず、収録曲の中から選んだそうです。

フジテレビ系列の深夜番組「夢で逢えたら」の主題歌だった「働く男」が先行シングルとしてリリースされ、のちに「命果てるまで」、「スターな男」がリカットされています。

オリコン週間チャートで初の1位を獲得したアルバム。た第32回日本レコード大賞で優秀アルバム賞とアルバム大賞も受賞しています。

「ヒゲとボイン」

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「ケダモノの嵐」リリース後は翌月、翌々月に2枚のミニアルバムをリリース。3カ月連続シングルはあってもアルバムはなかなかないですよね。

そして、1991年に7thアルバム「ヒゲとボイン」をリリース。オリコン最高位は2位でした。

シングル「ブルース」は収録されず、先行シングルはありませんでした。のちに表題曲の「ヒゲとボイン」がリカットされ、オリコン最高位2位を記録。シングルの最高位は2位なので一番売れたシングルになりますが、リカットだったんですね。

「ヒゲとボイン」は上司と彼女の間で板挟みになるサラリーマンを歌った曲です。タイトルは小島功さんの漫画「ヒゲとボイン」からとっています。シングルのイラストは小島さんが担当されています。

アルバムレコーディング当初、メンバーがサバイバルゲームにはまっていたので、迷彩服を着てレコーディング。野外でもレコーディングを行っていて、焚火や雨の音なども収録されています。

ラストアルバムとなった「SPRINGMAN」

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1993年に8枚目のシングル「SPRINGMAN」をリリース。作詞作曲、ボーカルはメンバー全員が行っています。メンバーが各自で作ったソロ作品集のようになっていますね。先行シングルは「すばらしい日々」がリリースされています。

アルバムレコーディング中に川西さんが脱退を発表しました。そしてこのアルバムのツアー終了後、ラジオにて解散を発表したため、再結成前のラストアルバムになりました。解散の理由は、力を出し尽くしたから」と発表しています。

CDアルバムはシングル曲を数曲収録しているのが当たり前ですが、ユニコーンはアルバムありきのバンドでしたね。

「シャンブル」で再結成!

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1993年に解散したユニコーンですが、2002年頃から徐々にメンバーの交流がありました。そして、2008年の新年会で再結成について話し合いをして、それぞれ曲を作ってくることに。「新しいバンドをもう一度始める」という気持ちで再結成に至ったそうです。

完全シークレットでレコーディング等を行い、2009年元旦に再結成を発表。2月にシングル「WAO!」とアルバム「シャンブル」をリリース。ソロ活動も挟みながら2023年現在も活動中。最初の活動は6年ですから、再結成してからの方が長いんですね。

あの時に解散した理由は「実験的なことをしたかったけれど、まだ若く、受け入れられないこともあった」「メンバー内でいざこざが起こるのが嫌だったから」などと振り返っています。

早めに決断して解散したことで、今のユニコーンがあるのかもしれませんね。
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