全話通して、涙なしでは視聴できない。みにくいアヒルの子
親の立場で願う先生は、単純にわが子の成績をあげてくれる優秀な先生。
でしょうか?
ですが、子供の立場で願う先生は、勉強よりも、常識よりも
自分をちゃんと見てくれる、自分に全力でぶつかってくれる。
自分の為に泣いてくれる。
そんな、熱い先生なんだろうな。と思わせてくれます。
このドラマの主人公 平泉 玩助(ガースケ)は、まさにそんな先生なんです。
舞台は自然豊かな北海道の小さな小学校から始まります。
素直で純粋な平泉学級
主人公の平泉 玩助(ひらいずみ がんすけ)は
生徒たちからガースケ先生と呼ばれ、親しまれていました。
素直で、何でも話してくれる生徒たち。
そんな生徒たちを大切に、全力で教育していたガースケ先生。
いつも教室には笑いが絶えない、素朴で素敵な教室でした。
教え子清との別れ
数年間父と離れていた清は、父に不信感を抱いています。
「お父さんは、僕なんかいらないんだ。」
清は、一緒に暮らそうと迎えに来てくれた父を拒絶しました。
そんな清に、ガースケはお父さんは清と暮らしたいんだよ。
お父さんと一緒にいたほうが、清は幸せなんだよ。
と、清を説得します。
やがて迎えに来てくれた父に心を許し、父と暮らす決心をした清は、
東京で暮らし始めます。
日に日に孤独を増す清の日常
東京の学校になじめずにいた清。素朴で内気な清は、いじめられるようになります。
日に日にエスカレートしていく清へのイジメ。靴には落書きをされ、突き飛ばされ、清の居場所は
どこにもありません。
東京には、父の愛人もいて、父も愛人もほとんど家にはいません。
学校から帰っても、誰もいない寂しい部屋。リビングの上には、千円札が1枚。
清が心の支えにしていたのは、北海道での思い出とガースケが清に折り紙で作った
”自分だけの一番星”の冠だけ。
清は生きていくことを諦めてしまいました
変わらないガースケに清は何を思ったのでしょうか?
清が孤独な心で、今にも壊れそうになっているなんて夢にも思わなかったガースケ。
当然、幸せに暮らしているだろう。そう信じて疑いませんでした。
「大人になっても、いじめってあるの?」
ガースケの背中にそっとつぶやいてみましたが、清の声はガースケには届きません。
別れ際、清はガースケ先生に
「フレー!フレー!ガースケ!」
とエールを送ります。
それは、清が北海道を去る時にガースケが清に送ったエールでした。
本当は、清が一番欲しているもの。
それを大好きなガースケ先生に送りました。
その夜。
清は自宅の屋上から飛び降り自殺してしまいます。
松山千春が歌う主題歌が涙を誘うんです
君を忘れない 松山千春
この作品をより素晴らしいものに仕上げてくれています。
いい先生じゃなく幸せな先生になりにきたんだ
清の死から1年後
ガースケの新しい教え子たちです。
長髪に薄汚れた皮ジャン。よれよれのチノパン。
洗礼された東京の小学生からの好感度は当然0。
ガースケはそんな不快感を現す生徒たちにはお構いなしに
明るく自己紹介を始めます。
「オイラ、ちぃーっともいい先生じゃなかった。うん。腹痛いって学校休んだこともあったしなぁ。
いい先生じゃなかったけど、幸せな先生だった。オイラ、幸せな先生になりにきたんだ」
授業ボイコット、援助交際、初恋。すべて全力で受け止めるガースケ
一筋縄にはいかない、4年3組の生徒たち
見捨てない。
否定しない。
全部受け止めてやる。
一緒に戦っていこう。
ガースケは生徒たちのどんな問題も全力で受け止めてくれます。
優しく、まさに北海道のようにでっかい心で、生徒たちをドンと受け入れてくれるのです。
ガースケは生徒たちの声を、言葉を、否定することは絶対にしません。
お母さんに会いたい
お母さんと一緒にいたい。お父さんと一緒にいたい。
家族3人仲良く暮らしたい。子供たちの願いは贅沢なものじゃなく、傍にいて愛情を注いでもらう事。
お父さんとお母さんが仲よく隣で笑っていてくれる事
それが、実はとても難しいことかもしれません。
日本一のお弁当
先生のお母さんを本当は探してあげたいんだけども、やり方がわからないから。
自分たちは、ガースケ先生のお母さんの代わりに、日本一のお弁当を作ったよ。
4年3組のみんなで作ったお弁当。
私が買い出しに行ったよ。僕が分量を量ったよ。卵を割ったときに殻が入っちゃった。
生徒が、キラキラした笑顔でガースケに話します。
日本一どころか、世界中どこを探しても、こんなに優しい想いの詰まったお弁当なんてありません。
1996年4月16日から6月25日まで
毎週火曜日 21:00~21:54
全11話
最終回 21:03~22:14