『ウルトラマンタロウ』
※番組タイトルロゴでは『ウルトラマンT』と表記し、Tにタロウというルビが付く
制作:円谷プロダクション、TBS
放送期間:1973年4月6日から1974年4月5日
放送時間:金曜19:00から19:30
放送局:TBS系列
放送話数:全53話
主題歌:「ウルトラマンタロウ」武村太郎
放送期間:1973年4月6日から1974年4月5日
放送時間:金曜19:00から19:30
放送局:TBS系列
放送話数:全53話
主題歌:「ウルトラマンタロウ」武村太郎
スタッフ
監督:筧 正典(最終回担当)ほか
脚本:田口成光(最終回担当)ほか
特撮監督:大木淳(最終回担当)ほか
音楽:日暮雅信
脚本:田口成光(最終回担当)ほか
特撮監督:大木淳(最終回担当)ほか
音楽:日暮雅信
キャスト
東 光太郎/ウルトラマンタロウ:篠田三郎
ウルトラの母:ペギー葉山
朝日奈勇太郎:名古屋章
白鳥健一:斎藤信也
ナレーター:名古屋章
ウルトラの母:ペギー葉山
朝日奈勇太郎:名古屋章
白鳥健一:斎藤信也
ナレーター:名古屋章
『ウルトラマンタロウ』とは
巨大タンカー日日丸で帰国した東光太郎は、超獣オイルドリンカーを撃退したことにより宇宙科学警備隊ZATに加わった。怪獣アストロモンスと戦闘機に乗り戦うが、爆発して炎に包まれてしまう。その命を救ったのはウルトラ5兄弟だった。光太郎はウルトラの国で、ウルトラの母の力によりウルトラマンタロウと合体する。光太郎は6番目のウルトラ兄弟となって、左腕につけたバッジでウルトラマンタロウへと変身。地球を守るため、怪獣や星人たちと戦っていく。
今までと異なり、ストーリーにコミカルな要素が加えられた。一例として、怪獣に飲み込まれた光太郎を救うためにコショウを使う作戦がとられたなど。ウルトラの母も登場し、ウルトラ兄弟という設定も強調された。
『ウルトラマンタロウ』の最終回
第53話「さらばタロウよ!ウルトラの母よ!」
怪獣サメクジラ バルキー星人 登場
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岩場の海岸で夕日を眺めている光太郎。そこへウルトラの母の声がする。駆け寄ると人間姿の母がいた。
ウルトラの母「光太郎さん。もうすぐあなたの人生を変えてしまうような大きな事件が起こりますよ」
大型タンカーの日日丸が海を進んでいる姿が見える。それは1年前に光太郎が日本へと帰るために乗った船で、船長は白鳥健一の父だ。海の中を進む怪獣サメクジラと日日丸は接触し、石油が漏れて爆発炎上してしまう。
ウルトラの母「誰にも助けることはできないのです。たとえウルトラマンタロウでさえも」
光太郎「そんな!じゃあただ待つ以外に方法はないのですか」
ウルトラの母「いいえ。あなたがしなければならないことがあります。命をかけてもしなければならないことがあります。それは…あなたが自分で見つけなければなりません」
ウルトラの母「光太郎さん。もうすぐあなたの人生を変えてしまうような大きな事件が起こりますよ」
大型タンカーの日日丸が海を進んでいる姿が見える。それは1年前に光太郎が日本へと帰るために乗った船で、船長は白鳥健一の父だ。海の中を進む怪獣サメクジラと日日丸は接触し、石油が漏れて爆発炎上してしまう。
ウルトラの母「誰にも助けることはできないのです。たとえウルトラマンタロウでさえも」
光太郎「そんな!じゃあただ待つ以外に方法はないのですか」
ウルトラの母「いいえ。あなたがしなければならないことがあります。命をかけてもしなければならないことがあります。それは…あなたが自分で見つけなければなりません」
下宿先の健一に起こされる光太郎。それは夢の中での出来事だったのだ。健一の隣には、同じく父親がタンカーの船長である親友の中西一郎がいる。一郎の父親は半年ぶりに今日、健一の父親は明日に帰るので、ふたりでお祝いをしているのだという。それを聞いて夢のことを思い出し暗い表情になる光太郎。
伊豆沖でタンカーが怪獣に襲われた。それは一郎の父親の船だった。炎上し、爆発。光太郎たちZAT(地球外からの脅威に対する特殊部隊)隊員が戦闘機で、救助と怪獣の追撃に向かう。
ナレーション「光太郎は焦った。いま探している怪獣がたぶん健一君のお父さんの船を襲うのではないかという予感がしたのだ。しかしZATの全力を挙げての捜索にも関わらず、ひとりの生存者も怪獣の行方も発見することはできなかった」
健一の家に帰ってくる光太郎。父親が死んだ一郎は部屋で荒れていた。それを聞いている光太郎。
一郎「ちくしょう、ZATなんてなんだい!タロウだってそうだよ、何もできなかったじゃないか!ちくしょう!ウルトラマンタロウなんてなんだ。いつも僕たちの味方だなんて言っていて」
タロウの人形をテーブルに投げつける。
健一「いけないよ、タロウのことそんな風に言っちゃ」
一郎「だって何もしてくれなかったじゃないか!ZATだってそうだよ、怪獣をやっつけることもできないでさ!」
泣いている一郎は、健一の父親の写真立てを投げつけて出て行った。部屋の外に出た健一は、光太郎に問いかける。
健一「光太郎さん。ぼく、間違ってないよね?」
光太郎「一郎君は、寂しいんだよ」
ガラスの割れた写真立てを見る。頬を涙が流れる健一。
伊豆沖でタンカーが怪獣に襲われた。それは一郎の父親の船だった。炎上し、爆発。光太郎たちZAT(地球外からの脅威に対する特殊部隊)隊員が戦闘機で、救助と怪獣の追撃に向かう。
ナレーション「光太郎は焦った。いま探している怪獣がたぶん健一君のお父さんの船を襲うのではないかという予感がしたのだ。しかしZATの全力を挙げての捜索にも関わらず、ひとりの生存者も怪獣の行方も発見することはできなかった」
健一の家に帰ってくる光太郎。父親が死んだ一郎は部屋で荒れていた。それを聞いている光太郎。
一郎「ちくしょう、ZATなんてなんだい!タロウだってそうだよ、何もできなかったじゃないか!ちくしょう!ウルトラマンタロウなんてなんだ。いつも僕たちの味方だなんて言っていて」
タロウの人形をテーブルに投げつける。
健一「いけないよ、タロウのことそんな風に言っちゃ」
一郎「だって何もしてくれなかったじゃないか!ZATだってそうだよ、怪獣をやっつけることもできないでさ!」
泣いている一郎は、健一の父親の写真立てを投げつけて出て行った。部屋の外に出た健一は、光太郎に問いかける。
健一「光太郎さん。ぼく、間違ってないよね?」
光太郎「一郎君は、寂しいんだよ」
ガラスの割れた写真立てを見る。頬を涙が流れる健一。
ナレーション「ZATは怪獣サメクジラを求めて厳重なパトロールを続けた。そしてまもなく朝がやってくると思われる頃」
戦闘機に乗っている光太郎が、レーダーで怪獣を発見した。高度を下げる。するとそこには日日丸の姿があった。それは夢で見た通りに爆発炎上する。バッジを取り出しタロウに変身しようとする光太郎だが、北島隊員が同乗しているためにできない。攻撃を開始するが、サメクジラは逃げてしまった。
ZAT本部。沈痛な面持ちの隊員たち。
朝日奈隊長「全員、死亡か…。この次は必ず成功させるんだ。ようし、引き続きパトロールを開始するんだ」
隊員たち「はい!」
出て行こうとする光太郎を朝日奈隊長が引き留める。
朝日奈隊長「つらいな。お前がZATの隊員になったのも白鳥さんの船に乗っていたからなんだ。白鳥さんのうちに行ってやれ。健一君を頼んだぞ。つらい役目だ。お前にしかできないことだ」
光太郎「俺がやります。健一君にはしばらく知らせないでおきたいんです。いま船長の帰りを首を長くして待っています」
朝日奈隊長「しかしいずれはわかる時がくるぞ。その時のお前の態度が健一君にとって掛け替えのないものになる。ZATのことは我々に任せろ。お前はそのことだけに専念すればいいんだ。頼むぞ」
健一の家に車で来た光太郎。父親が帰ってきたかと思い、家を出てくる健一。一方、健一の姉であるさおりは電話で父親が亡くなったことを知り泣き崩れる。その姿を見て、健一も悟った。
健一「光太郎さん…知ってたんだね?」
光太郎「今朝早く…三浦半島の沖で亡くなった」
部屋に駆け込む健一。光太郎とさおりも続いて入る。健一は泣いていた。そこへ大きな揺れが起きる。上陸したサメクジラが街を破壊しているのだった。光太郎は睨んで言う。
光太郎「健一君、あの怪獣だ!あいつが君のお父さんをやったんだ!」
外に出た光太郎はタロウに変身し、サメクジラと戦う。そしてバルキー星人も現れた。ZATも戦闘機で駆け付けて、星人を攻撃してタロウを援護する。タロウは必殺技のストリウム光線でサメクジラを倒した。しかしバルキー星人には逃げられてしまう。
戦闘機に乗っている光太郎が、レーダーで怪獣を発見した。高度を下げる。するとそこには日日丸の姿があった。それは夢で見た通りに爆発炎上する。バッジを取り出しタロウに変身しようとする光太郎だが、北島隊員が同乗しているためにできない。攻撃を開始するが、サメクジラは逃げてしまった。
ZAT本部。沈痛な面持ちの隊員たち。
朝日奈隊長「全員、死亡か…。この次は必ず成功させるんだ。ようし、引き続きパトロールを開始するんだ」
隊員たち「はい!」
出て行こうとする光太郎を朝日奈隊長が引き留める。
朝日奈隊長「つらいな。お前がZATの隊員になったのも白鳥さんの船に乗っていたからなんだ。白鳥さんのうちに行ってやれ。健一君を頼んだぞ。つらい役目だ。お前にしかできないことだ」
光太郎「俺がやります。健一君にはしばらく知らせないでおきたいんです。いま船長の帰りを首を長くして待っています」
朝日奈隊長「しかしいずれはわかる時がくるぞ。その時のお前の態度が健一君にとって掛け替えのないものになる。ZATのことは我々に任せろ。お前はそのことだけに専念すればいいんだ。頼むぞ」
健一の家に車で来た光太郎。父親が帰ってきたかと思い、家を出てくる健一。一方、健一の姉であるさおりは電話で父親が亡くなったことを知り泣き崩れる。その姿を見て、健一も悟った。
健一「光太郎さん…知ってたんだね?」
光太郎「今朝早く…三浦半島の沖で亡くなった」
部屋に駆け込む健一。光太郎とさおりも続いて入る。健一は泣いていた。そこへ大きな揺れが起きる。上陸したサメクジラが街を破壊しているのだった。光太郎は睨んで言う。
光太郎「健一君、あの怪獣だ!あいつが君のお父さんをやったんだ!」
外に出た光太郎はタロウに変身し、サメクジラと戦う。そしてバルキー星人も現れた。ZATも戦闘機で駆け付けて、星人を攻撃してタロウを援護する。タロウは必殺技のストリウム光線でサメクジラを倒した。しかしバルキー星人には逃げられてしまう。
埠頭。ウルトラマンたちの人形を地面に叩きつけている健一。そこへ光太郎がやってくる。
光太郎「やめたまえ、健一君!」
健一「光太郎さんに僕の気持ちがわかるもんか!僕は悔しいんだ。あの時タロウがくればやっぱり怪獣はやっつけられたんだ。それなのに一郎君のお父さんも僕のお父さんも助けてくれなかった!」
光太郎「違う!君はそんなに弱虫だったのか!君は心のどこかでタロウに助けて欲しいと思っていたんだ。お父さんやタロウがいなかったら君はどうやって生きていくんだ。健一君…タロウはタロウで頑張っていたんだよ」
健一「どうしてそんなことが?」
左腕からバッジを取る光太郎。
光太郎「このバッジを見たまえ。これはウルトラの母が僕にくれたバッジだ。そうだ。僕はウルトラマンタロウだ」
驚く健一。
光太郎「君はお父さんやタロウのことは忘れて、自分の力だけで生きていこうとすることは大変なことだ。だがそんな苦労を君にだけはさせない。僕も一人の人間として生きてみせる。僕はウルトラのバッジをもう頼りにはしない」
光太郎はバッジを上にかざした。バッジは光る。
光太郎「やめたまえ、健一君!」
健一「光太郎さんに僕の気持ちがわかるもんか!僕は悔しいんだ。あの時タロウがくればやっぱり怪獣はやっつけられたんだ。それなのに一郎君のお父さんも僕のお父さんも助けてくれなかった!」
光太郎「違う!君はそんなに弱虫だったのか!君は心のどこかでタロウに助けて欲しいと思っていたんだ。お父さんやタロウがいなかったら君はどうやって生きていくんだ。健一君…タロウはタロウで頑張っていたんだよ」
健一「どうしてそんなことが?」
左腕からバッジを取る光太郎。
光太郎「このバッジを見たまえ。これはウルトラの母が僕にくれたバッジだ。そうだ。僕はウルトラマンタロウだ」
驚く健一。
光太郎「君はお父さんやタロウのことは忘れて、自分の力だけで生きていこうとすることは大変なことだ。だがそんな苦労を君にだけはさせない。僕も一人の人間として生きてみせる。僕はウルトラのバッジをもう頼りにはしない」
光太郎はバッジを上にかざした。バッジは光る。