アニメ『がんばれ!キッカーズ』に登場する超人的なプレー
アニメ『がんばれ!キッカーズ』の打ち切りと評価
そうした影響からか、全26話が制作されたが放送されたのはそのうち23話で途中打ち切りとなってしまった。
1987年3月限りで放送終了となったが、特番の関係で放送されなかった第15話は8月26日にスペシャル枠として、打ち切りのために未発表となっていた3話分のエピソードは1988年1月5日に『がんばれ!キッカーズスペシャル ひとりぼっちのエースストライカー』として放送された。
1988年に出版された『TVアニメ25年史』は「基本的には原作に忠実な内容であり、サッカーのプレー描写も堅実。『キャプテン翼』とは対照的に演出のメリハリで見せる作品」と評している。
脚本を担当した静谷伊佐夫は打ち切りの決定した直後の『アニメージュ』1987年4月号において「この作品が全く理解できない。流行の絵からは外れ、主人公は能天気。なぜアニメ化をするのかと真剣に悩んだ」と前置きをした上で「それでも作品に関わるうちに少しづつ愛着がわいてきた」と評している。
批判されることが多かった一方で、超人的・天才的なプレーをあまり描かず、どこにでもいるサッカー少年たちの日常を丁寧に描いた作品スタイルは「キッカーズ派」と呼ばれる根強いファンを獲得した。
Jリーグ・プロサッカー選手の播戸竜二は「キャプテン翼ではなく、がんばれ!キッカーズ派だった」と発言している。
また、ドイツなどヨーロッパでも放送され、海外にも多くのファンがいることが判明している。
今も愛され続ける『がんばれ!キッカーズ』
「主人公の魅力もさることながら、脇役もどんどん成長していって一つのチームを作っていく・・・話全体がホントに素晴らしいです。すさんだ心に良いですよ(笑)。 」
「大風呂敷な平凡作『キャプテン翼』よりも面白く優れた出来栄え。笑い、、楽しみ、オマケに感動できる設定も絶品。読めば、明るく元気になれる最高のサッカー漫画です!☆。 」
「アニメから入ったのですが、原作の方にどっぷりハマりましたね。」
「“キャプテン〇”の二番煎じだとか、マイナーだとか言われていたけど、私は断然キッカーズ派です!」
「キャプテン翼みたいな必殺シュートがバンバン出ないし、勝ちすぎもしないのは良い。」
「ヒーロー物ではないサッカー少年マンガですが、それぞれのキャラクターがイキイキと描かれている作品。みんな一見、決してカッコ良くはないけれど、読み進めるうちに自分や自分の身の回りの人に似たキャラを応援したくなります。」
2006 FIFAワールドカップの時には開催記念として「株式会社G.B.」より、南陽戦が完全収録された「熱闘編」と西山戦が完全収録された「涙の友情編」が「G.B.ベストコミックス」として出版された。
同書には書き下ろしの中学生編が収録されており、内容は、中学生になった本郷、翔、水島兄、上杉らが北原中学校でドリームチームを結成して全国大会に挑むというもの。
「熱闘編」では地区予選決勝、「涙の友情編」では全国大会決勝戦で水島弟が率いる宮城県代表の中学と対戦した。
「熱闘編」、「涙の友情編」ともに中古本として高価で取引されている。
アニメ版はテレビ未放送分を収録した貴重なDVD-BOXが。
がんばれ! キッカーズ DVD-BOX
主人公・大地翔は転校先の小学校にあった弱小サッカーチーム“北原キッカーズ”に入部するが…。