学園ケンカ漫画・番長漫画の傑作「男組」 己の信念を賭けて闘う男達を描いた。
学園ケンカ漫画・番長漫画の傑作「男組」
父親殺しの罪状を持つ男・流全次郎は、これに承諾するものの、神竜の圧倒的に強大な勢力に打ち勝つためには青雲学園の生徒一人一人が戦う気持ちを持たなければならないことを生徒たちに諭す。
また、流も少年刑務所内の仲間「五家宝連」の力を借りて、様々な作戦を図り正義のために戦い続ける。物語はやがて、二人の対決に止まらず、「影の総理」と呼ばれる日本社会に潜む大きな闇に迫ることになっていく。
BSマンガ夜話 「男組」 雁屋哲/池上遼一 (2008年)
『流全次郎』(ながれ ぜんじろう)は人間はいつか平等で平和な、支配・被支配の関係のない社会を作ることができるという理想を持つ
『神竜剛次』(じんりゅう ごうじ)は「大衆は豚だ」という信念から、優秀で高貴な人間が支配し、劣った大衆は秩序で縛りつけられるという選民主義体制を打ち立てる
神竜剛次は
少年サンデーの学園漫画『うる星やつら』に登場する面堂終太郎や、学園格闘漫画『魁!!男塾』に登場する藤堂豪毅、および学園コメディ漫画『魁!!クロマティ高校』に登場する北斗武士のモデルであると言われている。
戦後30年頃の日本を舞台に、己の信念を賭けて闘う男達を描いた少年漫画。
高校生ながら、強大な権力を使い悪の限りを尽くす神竜剛次と、その勢力を倒すために立ち上がった父親殺しの罪を持つ男・流全次郎の対決を中心に、戦争とも言える大掛かりな抗争劇が繰り広げられる。また「男の生き様とは」をテーマに読者に強いメッセージを投げかけている場面も見られる。
1970年代の日本では漫画界においても空手やカンフーなどの格闘技ブームがあり、本作はそのなかでも中国武術を本格的に取り上げた作品として評価されている。後のさまざまな学園漫画に影響を与えた。
出典 男組 - Wikipedia