松本人志のエッセイ「遺書」 尖がってた頃の爆弾発言!今はかなり丸くなりましたよね
2021年5月27日 更新

松本人志のエッセイ「遺書」 尖がってた頃の爆弾発言!今はかなり丸くなりましたよね

1994年に発売され、大ベストセラーとなった松本人志のエッセイ「遺書」。週刊朝日に連載されたコラムが書籍化された一冊。また、過激な発言内容も話題となりました。その発言と現在の彼の現状も比較してみました。

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尖った攻撃的な発言が多かった 「遺書」

1993年から1995年にかけて、週刊朝日に連載していた自身のエッセイ(オフオフダウンタウン)が『遺書』及び『松本』として単行本化される。それぞれ250万部、200万部を売り上げる。
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「遺書」 1994年発売 朝日新聞社
横柄かつ攻撃的な文体だが、筋の通った内容に多くのファンが心を振るわせた。

シリーズに『松本』『松本人志 愛』がある。但し、『松本人志 愛』はインタビュー本。
現在は『松本』と合体させた文庫版『「松本」の「遺書」』(朝日文庫)で購読可能。

読者レビュー

全編通してお笑いを愛するが故に培った毒々しさや人生観に満ちている。
他人の目など気にも止めずに、感情をあるがままにさらけ出した文章が面白く最後まで一気読みしてしまった。
遺書という題名だが、ここに書かれてあるのは、彼の理想のお笑い芸人像や敵を作って孤独になっても、面白いものを追求したいという気持ちを掲示した覚悟の書である。
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若い頃から不世出の天才ぶりを発揮していた松本人志
今でこそ落ち着いた松本人志が、おそらく人生で最も尖っていた時代に書き上げたエッセイ集。
人生観や私生活の話、中にはとんでもない暴論を読者に投げかけたりするものの、その独特な着眼点・切り口からついこちらまで「確かに...」と頷かざるを得ない話も。
松本人志を知るための教科書といっても過言ではない、当時の彼のエキセントリックな思想が存分に詰まった一品です。

終始「怒り」が充満している連載

大御所・横山やすしのこだわりに対して

横山やすしが司会を務めたテレビ番組「ザ・テレビ演芸」に、新人のダウンタウンが出演し、漫才をやり終えた直後、
「チンピラの立ち話じゃ!」と舞台袖から飛び出してきて、どなられたというエピソードを松本が披露。

この回のタイトルは「あのとき横山やっさんを殴っといたらよかったわけ」でした。
チンピラはお前じや、というツッコミを入れられないほど、彼はわめき散らした。オレは何度も手が出そうになったが、とりあえずガマンすることにした (殴っといたらよかった)。番組が終わってからも、漫才とはこういうもんだとお説教が続いた。
 
 ただ、何もオレはこの場をかりて、横山やすしの悪口を書きたいわけではない。師匠と言われる人たちの多くは、「あんなもん漫才じやない」とか「漫才とは……」などとわけの分からんこだわりのようなものを持っている。それに対して、オレは怒りを感じるのだ。
 
 もともと漫才とは、そんなこ難しいものではないのだ。舞台の上で、二人がおもしろい会話をする、それだけのことなのだ。
 
 チンピラの立ち話でおおいに結構だ。チンピラが立ち話をしているので、聞いてみたらおもしろかった。最高やないか! それこそオレの目指す漫才なのである。
 
 間が悪い、テンポがどうした……関係ない。笑えるか笑えないかがいちばん大事なことであり、テクニックは後からついてくるものである。
 
 最近、若い漫才師が育たないいちばん大きな理由がそこにあることをなぜ気づかないのだろうか? 漫才を思うあまり、逆に漫才を衰退させているのだ。皮肉な話である。そんな奇妙なこだわりは、一刻も早く捨てるべきだ。

【超貴重ダウンタウン映像‼】初期のコンビ名ライト兄弟‼過激な漫才に横山やすしが激おこ‼ - YouTube

※昭和57年「ザ・テレビ演芸」出演時の貴重映像
「そいつの家燃やしてん」等、TV向きではない漫才内容に激しくキレるやっさん。
あの甲高い声を久々に聞きました!

ちなみに当時はライト兄弟のコンビ名でした。

いいともの客に対して

かつて曜日レギュラーだったダウンタウンも番組に嫌気が差し降板している。松本人志(50才)は、著書『遺書』(朝日新聞社刊)で降板理由について、こう綴っている。

<あそこの客は自分たちが出演者であるかのようにギャーギャーうるさく、ボケをかましているのに変なタイミングで声援しやがる>
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いいともレギュラー時のダウンタウン

無神経な番組ADに対して

ADが前説で観客に「あまり面白くなくても
出来るだけ笑ってあげてくださいね〜
と言ったのにブチ切れ。

笑ってくださいねータレントでもなければ
笑われタレントでもない
笑わせタレントなのだ!
上記エピソードは、松本が出演していた深夜番組でのワンシーン。
番組を盛り上げる為に、ADが前説時に何気なく言った「笑ってあげてください」の一言に対して、「体じゅうの血管が全部浮き出るほどムカついた」と書いてありました。
客にコビを売って、笑ってもらうのではなく、笑わせるつもりでやるべきと説きます。

「客にコビたような笑いなど、クソくらえだ!」と書いた後に、同期のトミーズについて批判しています。
彼らの番組のエンディングで、観覧車1人ひとりに握手をしていた事に対して、コビを売ってるようにしか見えなかったそうです。「トミーズがおもしろければ、そんなことをしないでも、ファンは減らない。」と強く言及しています。

遺書では他にも、道を知らないタクシーの運転手や面白い話をしてとせがむクラブ(お話する店)の女性にもキレています。
運転手には、道を知らないことを恥だと思わないのか。クラブの女性には、金を払ってきているのに、何故笑わせねばならないのか、客を楽しませる仕事を放棄している点に憤慨しています。

何の仕事にもプロ意識を求める松本人志の人生哲学がよく分かるエピソード。
触ると火傷しそうな当時30歳前後の松本人志は、話術含めキレッキレでした!
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