法律相談バラエティーの先駆け!「バラエティー生活笑百科」
2017年7月4日 更新

法律相談バラエティーの先駆け!「バラエティー生活笑百科」

法律番組バラエティーといえば「行列のできる法律相談所」が人気ですが、1985年から30年以上も続くNHK「バラエティー生活笑百科」を忘れるわけにはいかないですよね。土曜お昼のお悩み相談「まず最初の相談は~」。

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番組開始は1985年、法律番組バラエティーの先駆け「バラエティー生活笑百科」

土曜お昼のお悩み相談。
「四角い仁鶴が丸く収めます」のフレーズでお馴染みの元祖法律相談バラエティーが「生活笑百科」。
1985年以来32年間も続く、NHKの長寿番組でもあります。

当初は関西ローカルとしてスタートした番組で、収録は原則として隔週月曜日に収録・2本撮りで大阪局のスタジオで行われます。観覧客は関西在住の高齢層が多く、出演ゲストも演歌歌手や落語家といった人物が多いのが特徴です。

生活笑百科 森昌子  1of 2 Mori Masako

出演者はそれぞれ「相談室長」「室長補佐」「相談員」を務めます。
さらに「弁護士」「相談者(ゲスト漫才師)」とで番組が構成されています。

相談室長は初代が西川きよし(1986年3月29日まで)、2代目が笑福亭仁鶴(1986年4月5日~)。
ほとんどの人には「四角い仁鶴が丸く収めます」の仁鶴さんのイメージが定着しているかと思われます。

長らく相談室長を務める笑福亭仁鶴

3代目笑福亭仁鶴

3代目笑福亭仁鶴

吉本興業の三巨頭と称される桂三枝(現:6代桂文枝)・西川きよしとともに上方落語界の重鎮。
「四角い仁鶴がまぁーるくおさめまっせぇ」のフレーズで有名な法律バラエティ番組の元祖「バラエティー生活笑百科」(NHK大阪)や「大阪ほんわかテレビ」(ytv)などのレギュラー番組を受け持つ。

長らく務めた相談員から室長補佐として復帰した桂南光

3代目桂南光

3代目桂南光

相談員を務めた頃は同じ相談員の上沼恵美子や室長の笑福亭仁鶴との軽妙なトークをみせていたが2004年に降板。当時のキャッチフレーズは「自称・浪花の若大将」。
2016年4月9日放送分から、仁鶴の室長補佐(サブ司会)として12年ぶりにレギュラー復帰。

番組はコント仕立ての法律相談!

内容は、法律相談所という設定のセットでコント仕立てで法律相談に答えるというもので、まず漫才師などが「相談者」として登場し、法律相談をアレンジした漫才を演じる。これに対して「レギュラー相談員」2名がそれぞれ異なった回答を行う。このとき仁鶴は「ゲストの○○さんはどちらの意見に賛同されますか?」と聞き、ゲストがレギュラー相談員2名のどちらの意見が正しいと思うか、向かって左側にある小型モニターに表示して回答する。その後、本職の弁護士である「顧問」が法律や判例に沿った回答とその解説を行う。稀に判例のない相談があり、この場合は顧問が予想される意見を述べる形になる。なお、相談者は毎回2組登場し「相談」と「回答」も原則2回ずつ行われる(このフォーマットは2006年4月1日放送分から。弁護士の解説の要点のテロップも同日放送分から使用開始となった)。

ゲスト相談員は室長である仁鶴の隣にいて目立つフォーマットになっているが、2006年3月25日放送分まではゲストはレギュラー相談員とともに3人並びに配置(上沼の右の位置)、回答卓もレギュラー相談員と同じものを使用。ゲスト相談員の回答の仕方も、2人のレギュラー相談員の後に独自の意見を述べていた。

歴代の相談員には錚々たるメンバーが並びます

-上沼恵美子…「人生バラ色おしゃべり七色」(番組開始当時は「浪速のヤング主婦代表」)
番組開始以来28年半相談員を担当。
-桂ざこば(旧・桂朝丸)…「自称・浪花のお父さん」
-月亭八方
-キダ・タロー…「浪花のモーツァルト」
-赤井英和…「頼れる浪花の熱血漢」
-大東めぐみ
-遥洋子…「野球は阪神、私は独身」
-堀ちえみ
-今いくよ…「友情も厚いが化粧も厚い」
-タージン
-河島あみる
-安田美沙子

相談者役の漫才師

相談者役の漫才師はよしもとクリエイティブ・エージェンシー大阪または松竹芸能に所属で中堅~ベテランの漫才師が出演、不定期で若手漫才師が出演する場合もあります。
【中堅】(メインは1回目の相談)
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属
・テンダラー、麒麟、、青空、シンクタンク、矢野・兵動、ランディーズ
松竹芸能所属
・アメリカザリガニ、オジンオズボーン、シンデレラエキスプレス、チキチキジョニー、海原はるか・かなた

【ベテラン】(メインは2回目の相談)
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属
・オール阪神・巨人、ザ・ぼんち、中田カウス・ボタン、ハイヒール、宮川大助・花子
松竹芸能所属
・酒井くにお・とおる、横山たかし・ひろし
ケーエープロダクション所属
・横山ホットブラザーズ

出演する弁護士(過去も含む)

毎週交代で1人が出演、大阪弁護士会に登録する弁護士先生。

-小島幸保(2006年4月29日-、番組初の女性顧問。個人開業)
-林一弘(近畿合同法律事務所所属)
-澤登
-伊藤芳晃(近畿合同法律事務所所属)
-野間督司(近畿合同法律事務所所属、1985年4月6日から2010年10月2日まで)
-三瀬顕(三瀬顕法律事務所所属(個人開業)、1985年4月13日から2010年10月9日まで)
-近藤正昭(近畿合同法律事務所所属、元判事補、1985年4月6日から2010年11月6日まで)

「行列のできる法律相談所」との違い

メンバー構成(男性3人と女性1人)が似てはいるが、『行列』が全員参加で結論を確率で表すのに対し、『笑百科』は1人だけが出演し、一つの結論を出す。ただし、近年は「裁判をやるとこうなる可能性が高い」という注釈をつけるケースが増えている(判例となっている事件以外に、一審・二審で結審している裁判例事件を取り上げているケースが増えているため)。
『行列』はバラエティー色が強いのに対し、『笑百科』は依頼人と相談員にこそ関西の芸人を使うが、顧問弁護士は最終結論に関しては“本業”と同じ姿勢で臨む。
2000年代以降の『行列』は法律相談の時間が大幅に削減されている(同時に、法律相談とは無関係なトークが放送時間の大部分を占めるようになっている)のに対し、『笑百科』は放送開始当初から、純粋な法律番組のスタンスを全く変えていない。

2017年5月に笑福亭仁鶴が体調不良、32年目で初欠席も

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