90年代の大人気推理ドラマ 「古畑任三郎」
テレビドラマシリーズのひとつ。放映はフジテレビ系列。
毎回異なるゲスト俳優による犯罪者が登場し、田村正和演じる主人公の警部補・古畑任三郎が、卓越した推理力により犯人との会話から犯行の実態を明らかにしていくという定型のストーリー展開が特徴。
コミカルな演出とゲスト俳優陣の豪華さで人気を博し、1994年から1999年にかけて3シリーズが制作・放映されたほか、単発のスペシャルドラマやスピンオフ作品もある。脚本は劇作家の三谷幸喜。音楽:本間勇輔。
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古畑任三郎の個性的な部下!「今泉」と「西園寺」
脇役陣もおおいに番組を盛り上げた。
筆頭は、古畑任三郎の部下である今泉慎太郎(西村雅彦)。
古畑にバカにされるほどのおとぼけぶり、天然ぶりで、物語にお笑いの要素を加えた。今泉慎太郎は、のちに古畑任三郎に匹敵するほどの人気キャラクターとなり、本編放送日の深夜、「巡査・今泉慎太郎」と称したショート番組が組まれたほど。
今泉とは正反対の優秀な刑事、西園寺(石井正則)、古畑の事件になぜかいつも巻き込まれる花田(八嶋智人)も、ドラマが生んだユニーク脇役キャラクターだ。
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西村雅彦演じる天然ボケ・今泉
「巡査・今泉慎太郎」第10回の時点で34歳。本編第41回の時点で45歳。法学部卒。
自律神経失調症で二度(1995・1996年)一時休職。
古畑にこき使われる、イタズラの標的にされるといったように古畑にいいように使われている。
後述のように第2シーズン以降は軽薄かつ慌て者で間の抜けた一面が強調されており、西園寺に「あれほど役に立たない人がいると思いませんでした」、小清水潔(明石家さんま)には「単細胞なやっちゃなあ」、林功夫(木村拓哉)には「あなたの部下(今泉)最低だ」とまで言われている。
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古畑とのコンビは、2人をよく知らない警察の人間には、「仲良しの名コンビ」と認識されているらしく、今泉が容疑者となった事件では古畑が捜査から外された(第14回)。
古畑の現場復帰に際し、自律神経失調症で休職していた今泉が部下として復帰することになった(第27回)のも、西園寺が「古畑さんといえば今泉さん抜きには語れない」「古畑さんに欠かせない人」だと思っていたためである。
実際、今泉の言動が事件解決のヒントになることが非常に多く、古畑が今泉を捨てない理由となっている。
多趣味で、刑事の仕事を開始する前はアマチュア・オーケストラでクラリネット(才能無し)を吹いていたり、ハスラーやダーツをやっていた。落語研究会や将棋研究会に所属していたこともある。
将棋に関しては古畑よりも強い。
他にもフラワーアレンジメント(才能無し)、手品もでき、ことわざやボウリング、編物、陶器についてなど、様々な知識を有しているが、刑事としての仕事に活かされていない。
頻繁に福引で海外旅行を引き当てる才能を持ち、悪運も強いが旅行に出かけた先々で事件に巻き込まれている。
[今泉慎太郎之歌] - YouTube
古畑が作詞した「今泉を讃える歌」
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アリキリ・石井正則演じる有能な西園寺
第3シーズンから登場(初登場は第26回)した刑事で、古畑の部下。部長に昇進した芳賀の命令で古畑の部下に赴任した。
古畑も一目置く有能な人物で、犯行現場の状況分析・被害者の身元特定・容疑者(候補)の経歴調査など事件解決に必要なデータ収集を一手に引き受け、古畑をサポートする。
推理には自信があるが、勇み足なところがある(第35回)。
小柄な人間にしか出来ない事を、容疑者も出来ると誤認して古畑から注意を受けた事が有る(第26回)。背の低さからしばしば「小男(こおとこ)」と呼ばれるが、家族の中では一番身長が高いとのこと。
礼儀正しいが、黒岩博士に身長のことを言われて大声で怒鳴ったことがあり、自分の身長に関してはコンプレックスを持っている(第27回)ようだが、古畑が監修した刑事ドラマ「鬼警部ブルガリ三四郎」の登場人物である鶴田刑事のモデルが今泉だと分かると「小柄で優秀な部下というのはキャラクターとしては最高なのに」と、いつもとは逆に背が低いことを自らアピールし、自分をモデルにした登場人物がいないことに不満を洩らした(第42回)。
おはようございます、おつかれさまです - YouTube
生真面目な性格が表れているシーン。
人とすれ違う時に毎回挨拶をする西園寺。
人とすれ違う時に毎回挨拶をする西園寺。
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基本的には作品中では数少ない「普通」の感覚を持ち合わせた人物だが、大浴場でも海水パンツ着用で入浴をしたり、今泉と卓球やテニスをした際には「失礼します」と言ってからスマッシュを打つなど、少しずれた面もある。