サンスター アーム筆入れ CM 1967年 象が踏んでも壊れない - YouTube
アーム筆入れ 象が踏んでも壊れない筆箱 ▼1950/1960年代 CM集 http://www.youtube.com/playlist?list=PLIvK0JXVaPzgwroqFnuIOs7HZSbhih5d1
via youtu.be
昭和40年代のテレビCMで、「象が踏んでも壊れない!」というキャッチコピーのヒット商品「アーム筆入」というものがあった。当時全国の学校では、CMのおかげでアーム筆入を踏んだり落としたりと、やんちゃな少年達の強度実験が流行ったそうだ。
かくいう私もこの筆入れの愛用者であった。やはり当時の教室では数人がかりで踏むは教室の窓から落とすは筆入れにとっては大変迷惑な話しだったかもしれない。
たしかに強度的に確かに強かったがそこは子供手加減という概念はない。破壊するまで踏んだり投げたり。で、結局破壊し、親にたびたび怒られたものだ。
肝心の強度はどうだったのか。サンスター文具の調査によると。アーム筆入は最大1.5トンまでの荷重に耐えられるとのこと。象が片足を載せたくらいでは、ちょっとたわむ程度で壊れることはないのだ。
あれ?w
アーム筆入の強度に関してはこんなエピソードもある。ある国会議員が「象が踏んでも壊れない!」というコピーが誇大ではないかとクレームをつけ、商品のテレビCM中止を申し入れてきたのである。「それならば」と、伊藤さんは100本の金づちと100本のアーム筆入を議員の元に持参し、実際に彼らに叩いてもらった。ところが、アーム筆入は壊れる気配すらない。もちろんクレームは撤回された。それどころか、伊藤さんはアーム筆入の丈夫さに感心した議員から、「PTA協議会から推薦をもらいなさい」とアドバイスされたという。この一件が、さらにアーム筆入の評判を高めることになった。
補足:サンスター文具の現社長でもある伊藤幸信さん。アーム筆入の生みの親である。
ちなみにアーム筆入という名称、これは当時人気だったプロレスのレスラーが、力強く腕を組んでいるさまが筆入れの丈夫さを連想させたからという事である。
そしてNEWアーム筆入れへ!
「そういえばあったよなぁアーム筆入れ」と懐かしんで何気なく検索してみると。
なんとあったのだ!今でもちゃんと販売しているアーム筆入れ!
なんとあったのだ!今でもちゃんと販売しているアーム筆入れ!
via shogei-bungu.com
現行のアーム筆入に目を向けてみよう。「NEWアーム筆入」は今から10年前に発売された。昔の製品に比べると一回り大きくなり、角が丸くなってソフトなイメージに変わっている。カラーは青と赤の2色のみ。鉛筆ホルダーが付いた中皿があるのは昔と同じだが、上蓋の端を押すとテコの原理でもう片方の端が持ち上がるという、プッシュアップ式の上蓋を採用している点が新しい。もちろん、最大荷重1.5トンという堅牢なボディは昔のまま。使用しているポリカーボネート素材もこれまでの製品と変わらないという。
NEWアーム筆入は量販店やホームセンターなどではあまり見かけないが、都心の大型雑貨店やインターネットなどを通じ、今も年間約4000本を販売している。子供が自ら購入するケースはほとんどなく、店舗やインターネットで偶然目にした親が、話題づくりのため子供に買い与えるケースが多いようだ。
また、近年特に重要視されるエコロジーの視点からも、アーム筆入は再び注目されている。少なくとも小学生の間は、流行を追って短いスパンで筆入れを買い換えるのではなく、丈夫で長持ちする筆入れを6年間使った方がいいという考え方だ。バブル期なら誰も見向きもしなかった考え方だが、時代は変わった。実際、大阪の追手門学院小学校ではアーム筆入が6年間使える筆入れとして学校指定され、全校生徒が使用しているという。
今の子供たちにとって、筆入れはどんな意味を持っているのだろう。昔の子供たちにとって、筆入れは明らかに玩具だった。だからこそ、多面マチック筆入れのような凝った仕掛けが受けたのである。だが、昔と違って今の子供たちは、ゲームや携帯電話など様々な楽しみや遊びに囲まれて生活している。筆入れに求める要素は、もはやファッション性くらいではないだろうか。
だとすると、回り回ってアーム筆入がカッコイイという時代がやってこないとも限らない。現在、同社では新しいタイプのアーム筆入を開発しているという。新型はファッショナブルで、よりエコロジカルな商品になっているかもしれない。
前出伊藤現サンスター社長談より
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