井上陽水氏が出演した伝説のテレビCM
「キーワードはくうねるあそぶ」という陽水氏のナレーションが流れ、セフィーロを後ろから捉えたカメラは横に並んで併走すると、助手席の窓が開いて陽水氏が「皆さんお元気ですか?失礼します」というものでした。
1988年CM 日産セフィーロ みなさんお元気ですか編 井上揚水
さて、このユニークなCMはその後、昭和天皇の病状が悪化したため、苦肉の策でCMの音声が消され、窓を開けた陽水氏は口をパクパクさせているだけになりました。これはこれで話題を呼び、現在まで語り草になっております。
1988 NISSAN CEFIRO Ad
音声が消された15秒版CM。今見てもインパクトがあります。さらに洗車バージョンが続きます。
成り立ちはC33型ローレルのセダン版
カタログモデルのスポーツツーリング
直列6気筒2000ccエンジン、5ナンバーボディー、リアマルチリンクサスペンションという成り立ちは、同じ日産のC33型ローレル・R32型スカイラインと共通の兄弟車で、特にフロントがストラット式のローレルと基本メカニズムは共通でした(ローレルは同88年12月、スカイラインは翌89年5月にフルモデルチェンジ)。
販売店はブルーバード店とサニー店で、ブルーバード店では2ドア一本になってしまったレパード4ドアの後継として、サニー店では初の6気筒エンジン車として、またシルビアのセダン版的な位置付けで取り扱われました。そうやって見てみると、初代レパードの4ドアと似ていますね。私の知り合いでも、初代レパードからセフィーロに買い換えた人がいました。
内装は助手席に中折れ式のシートを採用。ステアリングは3本スポークでした。メカニズム面では、直列6気筒のRB20型エンジンを採用。SOHC・125PS、DOHC・155PS、DOHCターボ・205PSの3種類があり、いずれも5速MTと4速ATが選べました。
サスペンションは標準の前ストラット・後マルチリンクのほか、電子制御DUET-SS、4輪操舵システムのHICAS-IIの3種類が用意されました。
装備が選べたセフィーロ・コーディネーション
●エンジン
SOHC:タウンライド
DOHC:ツーリング
DOHCターボ:クルージング
●サスペンション
標準:なし
電子制御DUET-SS:コンフォート(変速機は4速ATのみ)
HICAS-II:スポーツ
●内装生地
ダンディ/エレガント/モダン(3種)
●内装色
オフブラック/ブラウン(2色)
●車体色
9色
コンフォートクルージング
カタログにはおすすめの組み合わせが掲載されていましたが、エンジン、サスペンション、変速機、内装生地、内装色、車体色の組み合わせで、合計810通りもの選択肢になるそうです。
また、1989年8月23日から人工皮革のエクセーヌをシート生地に採用したエクセーヌセレクションが設定されました。
Nissan - Cefiro
余計なことは言わないCM
1990 NISSAN CEFIRO Ad
最初のCMを意識したお遊びもあるのでしょうか。何を言うのか?と見る側をドキドキさせます。
初代セフィーロの30秒版CM。普通に音声が流れています。