【1985年・阪神】完投できない先発陣なのに優勝!? 強力な打撃陣と安定のリリーフ陣
2023年11月5日 更新

【1985年・阪神】完投できない先発陣なのに優勝!? 強力な打撃陣と安定のリリーフ陣

2023年、18年ぶりのリーグ優勝を果たした阪神タイガース。防御率2.66の投手陣は、優勝への大きな原動力でした。一方、同じ優勝でも、1985年優勝時の防御率はなんと4.16。しかも、先発投手の完投試合数は15試合で、リーグ最下位でした。そんな先発陣を支えたのは!? 当時の投手陣を振り返ります。

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中西 vs. 池田 対談

【池田が涙】1983年ドラフトの裏話【中西清起】

[7月26日] 猛虎打線が5点差を逆転→福間・中西の必勝リレー

7月26日大洋戦の先発はゲイル。ゲイルは、1回表にいきなり5点を失いKO。1回を終了して0対5で、2回表に佐藤秀、3回表に工藤とつなぎます。その間、打線は2回裏に2点、3回裏に3点を挙げ、あっという間に同点に。すると、4回表からはすかさず福間を投入します。

打線は4回裏にも追加点を挙げ、ついに7対5逆転。6回途中まで福間が投げ、最後は中西が締めて、安定の必勝リレーで勝利を収めました。勝利投手は福間セーブは中西です。

[8月22日] 猛虎打線が21安打16得点→先発の中田が6失点完投

8月22日大洋戦先発は中田。この日は、5月6日中日戦のデジャブーのような試合となりました。前半戦はリリーフが多かった中田ですが、この時期は主に先発で登板しています。

5回を終わって5対1と阪神がリード。さらに、6回表には猛虎打線が大爆発し9得点を挙げ、14対1と楽勝ムードになります。一方、中田は続投しますが、6回裏に4失点、9回裏にも1失点で、最終スコアは16対6。最終的に猛虎打線は21安打16得点を記録し、中田は6失点ながら完投勝利を収めました。

リリーフへの負担が大きかったこの年は、大量点差がついた時には、先発が投げ切って、リリーフを温存するのが得策だったのかもしれません。

中田良弘

【中田良弘 成績】阪神ドラフト1位で入団。躍動感あふれるフォームで1年目の抑えのシーンは見もの!連勝記録が途切れた85年はキャリアハイの12勝の成績でタイガース優勝に貢献。通算で連勝連敗の多い投手だ

日本シリーズでは西武相手にまさかの好投

ここまでは先発陣を支えるリリーフ陣と打撃陣という話でしたが、日本シリーズでは、一転して先発陣が覚醒します。

第1戦は、池田がいきなり完封勝利

第2戦と第6戦は、ゲイルがいずれも勝利し2勝。特に、第6戦は3失点完投で胴上げ投手になっています。

第4戦は、地味ながら、伊藤が7回途中まで2失点と好投。勝ちには結びつかなかったものの接戦に持ち込みました。

残る1勝は第5戦で、福間のロングリリーフで勝利。中西の登板は、わずか1試合でした。それだけ先発が活躍したシリーズと言えるでしょう。

1985年の最後は、先発投手陣が頼もしい活躍で有終の美を飾り、阪神ファンにとって最高の一年となったことでしょう。

岡田彰布 vs. 田尾安志 対談

ピッチャー含めたチーム打率が.280越え!とにかく打った1985年の阪神!【岡田彰布さんコラボ】
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