第24回
『雨あがる』(小泉堯史)
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故・黒澤明監督が山本周五郎の短編をもとに書いた遺稿を、黒澤組のスタッフたちが映画化。剣の達人でありながら人の良さが災いし、思うように仕官になれない浪人をユーモラスに描く。堅苦しくなく、見終わった後に爽快な気分になれる良質の時代劇。お人好しの浪人を寺尾聰が好演。宮崎美子、三船史郎、吉岡秀隆、原田美枝子、仲代達矢共演。享保の時代。浪人の三沢伊兵衛とその妻は、長雨のため安宿に居を構えた。ある日、若侍の諍いを難なく仲裁した三沢は、通りかかった藩主・永井和泉守に見そめられ城に招かれる。三沢が剣豪であることを知った和泉守は、彼を藩の剣術指南番に迎えようとするが…。
僕はこの作品の原作者である山本周五郎の大ファンで、むろんこの話しも読んでいました。
人情譚を書かせれば右に出るものはいないと思います。
この作品でも主人公夫婦の素朴で細やかな心情を寺尾聰と宮崎美子がよく表現していたと
思います。仕官するという目的を持ちながら人情優先と結果的になってしまう切なさも
人間としてのあるべき姿、美しさはそれを超えてしますものだと原作者は語っているようです。
故黒澤明が本を書いた遺稿を映画化したという話でしたが、黒澤明の色はあまり感じませんでしたね。
人情譚を書かせれば右に出るものはいないと思います。
この作品でも主人公夫婦の素朴で細やかな心情を寺尾聰と宮崎美子がよく表現していたと
思います。仕官するという目的を持ちながら人情優先と結果的になってしまう切なさも
人間としてのあるべき姿、美しさはそれを超えてしますものだと原作者は語っているようです。
故黒澤明が本を書いた遺稿を映画化したという話でしたが、黒澤明の色はあまり感じませんでしたね。
第25回(2001年)~第39回(2015年)
ここからは2000年を過ぎますのでまとめさせていただきます
『千と千尋の神隠し』(宮崎駿)
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両親と共に引越し先の新しい家へ向かう10歳の少女、千尋。しかし彼女はこれから始まる新しい生活に大きな不安を感じていた。やがて千尋たちの乗る車はいつの間にか「不思議の町」へと迷い込んでしまう。その奇妙な町の珍しさにつられ、どんどん足を踏み入れていく両親。が、彼らは「不思議の町」の掟を破ったために豚にされてしまい、たったひとり残された千尋はその町を支配する強欲な魔女“湯婆婆”に「名前」を奪われ、働かない者は豚にされてしまうことを知らされるのだった……。空前の大ヒットとなった「もののけ姫」とは対照的に、現代日本を舞台に少女の成長と友愛の物語を描く、“自分探し”の冒険ファンタジー。
第26回
『たそがれ清兵衛』(山田洋次)
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幕末に生きた名もない下級武士とその家族の姿を、徹底したリアリズムの中に叙情溢れるタッチで描く。
井口清兵衛は幕末の庄内、海坂藩の平侍。妻を病気で亡くし、二人の娘とボケの進む老母の3人を養っている。生活は苦しく、下城の太鼓が鳴ると付き合いは断ってすぐ帰宅し、家事と内職に励む毎日。そんな清兵衛を同僚たちは“たそがれ清兵衛”と陰で呼んでいた。そんなある日、清兵衛は数少ない親友・飯沼倫之丞から、清兵衛とも幼なじみの妹・朋江が、嫁いだばかりで離縁したことを聞かされる。夫の酒乱が過ぎ見かねた倫之丞が離縁させたのだというのだ。数日後、その朋江がひょっこり清兵衛の家に姿をみせた。
第27回
『壬生義士伝』(滝田洋二郎)
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幕末の京都・壬生。尊皇攘夷の名の下にこの地で結成された新撰組は、表向きこそ勢いを見せるが、力を増す倒幕勢力の前に浮き足立ち士気は低下の一方だった。そんなある日、一人の剣士が入隊してきた。盛岡の南部藩出身のその男、吉村貫一郎はみすぼらしい身なりに似合わず、これまでに何人もの人を斬り捨ててきた猛者だった。しかし、大儀のためには己の命をも顧みない隊士たちの中にあって、恥ずかしげもなく命に固執し、さらには何かにつけてお金に執着する貫一郎の姿は異彩を放っていた。そんな貫一郎に、近藤勇も一目置く斎藤一は嫌悪を感じるのだったが…。