2017年2月22日 更新

歴代日本アカデミー賞最優秀作品賞をまとめてみました。

1977年度第1回日本アカデミー賞から第39回まで最優秀作品賞を取った作品を紹介させていただきます。 見逃している作品もあるんじゃありませんか?

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日本アカデミー賞とは

日本アカデミー賞最優秀作品賞トロフィー

日本アカデミー賞最優秀作品賞トロフィー

 1979年世界的彫刻家 流政之氏の制作による「映画神像」が、日本アカデミー賞協会に寄贈され、さらに北海道立近代美術館に寄託されました。
 7年間にわたって北海道立近代美術館に展示され、毎年授賞式の日には、東京の授賞式会場に設置されていたものです。
 1986年1月、東京・有楽町の「マリオン」9Fロビーに恒久展示され、授賞式にはステージ上に設置されます。
日本アカデミー賞(にっぽんアカデミーしょう、Japan Academy Film Prize)は、1978年(昭和53年)4月6日から毎年催されている日本の映画賞。主催は日本アカデミー賞協会。アメリカ合衆国のアカデミー賞を模し、暖簾分けとして設立された。2016年現在で第39回まで開催された。
「日本映画人による日本映画人のための日本映画の祭典を」をキャッチコピーとして
第1回目は10賞で始まったそうです。

第2回目からは2次選考は会員(1058名)による投票という形に変わり「日本アカデミー賞協会」の運営自体会員による会費によって運営されています。

現在は全22賞、会員数も約3900人となっているようです。

第4回からは一次選考も会員全員の投票によっておこなわれる事となり、ノミネートされた作品は
優秀賞として賞金・表彰状・ブロンズ像が贈賞されることとなっているようです。

第1回

『幸福の黄色いハンカチ』(山田洋次)

幸福の黄色いハンカチ デジタルリマスター

幸福の黄色いハンカチ デジタルリマスター

新車を買って、あこがれの北海道をドライブする欽也(武田鉄矢)は、一人旅の朱美(桃井かおり)をナンパして二人で旅を続ける。途中、出所したばかりの中年男・勇作(高倉健)と知り合い、3人は旅を共にすることに。やがて勇作は、「自分を待っていてくれるなら、家の前に黄色いハンカチを掲げておいてくれ」と妻に手紙を書いたことを打ち明ける。
歴代日本アカデミー賞最優秀作品中で、僕の中で文句なく3本の指に入る作品です。
高倉健、映画初出演とは思えない演技を見せてくれた武田鉄矢、相変わらずの独特の雰囲気を
醸し出す桃井かおり、脇役に渥美清まで出してしまう豪華さ・・・本編途中の各エピソードも
さることながら、やはりラストシーンで感動しなかった人はいなかったのではないでしょうか?
見ていない人は、もう絶対に見ていただきたい作品です。

第2回

『事件』(野村芳太郎)

事件 [DVD]

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 単なる刺殺事件と思われた背後に、一人の青年を愛してしまった姉妹の激しい葛藤が渦巻いていたさまを裁判の過程で浮き上がらせていく骨太の人間ドラマ。神奈川県の相模川沿いにある土田町の山林で、若い女性の刺殺死体が発見された。その女性はこの町の出身で、一年程前から厚木の駅前でスナックを営んでいた坂井ハツ子であった。数日後、19歳の造船所工員・上田宏が犯人として逮捕されるのだが……。
名作『十二人の怒れる男』を思い出しました。事件内容は単純なものなのでしょうが
検察対弁護士という図式が観客を推理の世界に引き込んでいく。この感じが日本映画としては
何とも新鮮に感じました。ただ僕としては病的な感じが強く感じて、見ていてちょっと
辛い時間もありましたね。

第3回

『復讐するは我にあり』(今村昌平)

映画パンフレット 「復讐するは我にあり」

映画パンフレット 「復讐するは我にあり」

 佐木隆三の同名ノンフィクションを、「神々の深き欲望」の今村昌平監督が映画化。5人を殺害し全国を逃走した男の、犯罪を積み重ねた生い立ち、数々の女性遍歴と父との相克を描く。日豊本線築橋駅近くで専売公社のタバコ集金に回っていた柴田種次郎、馬場大八の惨殺死体が発見され、現金41万円余が奪われていた。やがて、かつてタバコ配給に従事した運転手・榎津厳が容疑者として浮かんだ……。
各俳優さんの演技がスゴイ感じで特に緒方拳の狂気の世界の表現力には唯々圧倒されました。
監督さんのイメージがこの通りのものであったとすれば、かなり不気味な感じを前面に
出したかったのでしょうね。でもとても子供には見せられる代物ではないことは間違いありません。
ご注意を…

第4回

『ツィゴイネルワイゼン』(鈴木清順)

ツィゴイネルワイゼン [DVD]

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ドイツ言語学者の青地豊二郎(藤田敏八)と、放浪の中砂糺(原田芳雄)は、旅の途中で3人の盲目の旅芸人とすれ違う。宿で、自殺で弟を亡くしたばかりの芸者小稲(大谷直子)と出会い、旅芸人の噂話。中砂は旅を続け、青地は湘南に戻る。暫くして青地の元に中砂の結婚の知らせが届き、青地が中砂の家を訪れるが、そこで見たのは、宿で出会った芸者の小稲にそっくりの青地の妻、園の姿であった。
とにかく長い映画です。一言で言えば「難解なアート」とでもいえばいいのでしょうか?
ファンタスティックなのはもちろんなのですが、この作品も不気味な感じを持っています。
チョット理解できないようなキャラクターを次々に登場させては見る者に時間を感じさせなく
なってしまいます。
この時代には結構こう言った難解で不気味な感覚を表現することが流行だったのでしょうか?
でもこの醜悪さは日本人ならではの感受性でしか作れないし、
受け止められないものだと思いました。

第5回

『駅 STATION』(降旗康男)

駅 STATION [VHS]

駅 STATION [VHS]

 オリンピックの射撃選手でもある刑事と3人の女性の宿命的出会いと別れを3部構成で描いた人間ドラマ。1967年。警察官の英次は過酷な仕事とオリンピックの射撃選手として練習が続いたことが原因で妻・直子と離婚した……。1976年。オリンピック強化コーチのかたわら、連続通り魔を追う英次。犯人として浮かんだ吉松五郎を捕まえるため、妹のすず子の尾行を開始する……。1979年。故郷の雄冬に帰る英次だったが、連絡船が欠航となったため仕方なく居酒屋“桐子”に入る……。
八代亜紀の「舟歌」が印象的でしたね。
この作品は倉本聰脚本でしたね。如何にも高倉健の演技とも思いましたが
意外と深く考えさせる作品だったと思います。
3人の女性との出会いはそれぞれに意味合いが違い本来の事件とかけ離れたところで
見る者を引き付けていくのを感じました。
いずれにせよ「これぞ昭和」を感じさせてくれていたと思います。

第6回

『蒲田行進曲』(深作欣二)

「蒲田行進曲」 [DVD]

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時代劇映画華やかなりし頃の京都撮影所では、大作『新撰組』の撮影が行われていた。主役の土方歳三を演ずるのは時代劇スターの倉岡銀四郎(風間杜夫)、映画の見せ場は、新撰組隊士が池田屋へ討ち入った際に大階段の上にいる浪士の一人を土方歳三が斬り落とし、斬られた浪士は派手に大階段を下まで転げ落ちていくという”階段落ち”のシーンだ。
しかし危険すぎるという理由で映画会社からは許可が得られず、大階段を半分以下に縮小して撮ろうかという案が出されたが、銀四郎は納得せず配下の大部屋俳優達に階段落ち役の志願を強要するが、誰もがしり込みする。そんな中に銀四郎を銀ちゃんと慕うヤス(平田満)がいた。
僕は「幕末」の時代に凄く興味があり様々な小説や歴史書、資料まで追い続けてきています。
しかしその時代を映画という作品に仕上げるという視点の物は初めてでした。
大河ドラマやスペシャル番組など色々バージョンがあるなか、作成する人たちのことを
考えたことは一度もありませんでした。
勿論「新選組」の関係した事件、エピソードなどは皆さんもよくご承知のことと思います。
しかしこの映画はどこが映像として「キモ」になるかをよく考えてる人たちの物語です。
コメディータッチの作品とは思いますが、
そこにも「感動」という大切なものをよく表現したな~。と感心させられたのを憶えています。
個人的には「興味」「ストーリー」「感動」を満足させてくれた逸品だと思っています。

第7回

『楢山節考』(今村昌平)

楢山節考 [DVD]

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歯が丈夫だということは、食糧の乏しい村の年寄りとしては恥かしいことである。そこでおりんは自分の歯を石臼にぶつけて欠いた。これで支度はすっかり出来上り、あとは冬を待つばかりである。おりんはねずみっ子(曽孫)が生れるまでに楢山へ行かねばと決心し、あと四日で正月という日、「明日山へ行く」といい出した。辰平をせかして山へ行ったことのある人々を招び、酒を振舞ってお山まいりの作法を教示された。次の夜、おりんはしぶりがちな辰平を責めたてて楢山へ向った。辰平に背負われたおりんは一語も発せず、けわしい山道をひたすらに辿った。楢山の頂上近く、あたりに死体や白骨が見えはじめた。おりんは死体のない岩陰に降り立った。顔にはすでに死相が現われていた。おりんは辰平に山を降りるよう合図した。雪が降り出した。辰平は禁を犯して山頂まで駈け登り、念仏を称えているおりんに「雪が降って来て運がいいなあ」と呼びかけた。おりんはうなずいて帰れと手を振った。
こんな時代があったのです。こんな「常識」も確かにあったのです。
そのすべては「貧困」から生まれていました。今、「飽食の時代」に生きる我々が
この作品を見た時にそのお全てを何故か自然と受け入れてしまうのは受け継がれた
前時代の記憶なのかもしれません。
これは日本だけではなく世界中のあちこちで形の違いはあったかもあしれませんが
理解できる共通の「記憶」だと思います。
また現在も引き継がれ続けているかもしれない「常識」かもしれません。
この作品はそれをもっともシンプルな「親子の情愛」で語っています。
親が子を産み、育み、育てるそして子供は親にこれ以上ない「安心と信頼」を
寄せ育っていく。そしてその別れを「常識」として受け入れなければならない。
こんなつらい別れが見る者すべての人の「感動」を揺り動かさざるを得なくなるのでしょう。
物語の内容は見てくれればわかる通りです。まだ見ていない人々に必ず見てほしい
1作品です。

第8回

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