歴代日本アカデミー賞最優秀作品賞をまとめてみました。
2017年2月22日 更新

歴代日本アカデミー賞最優秀作品賞をまとめてみました。

1977年度第1回日本アカデミー賞から第39回まで最優秀作品賞を取った作品を紹介させていただきます。 見逃している作品もあるんじゃありませんか?

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第16回

『シコふんじゃった。』(周防正行)

シコふんじゃった。 [DVD]

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ひょんなことから廃部寸前の相撲部に入るハメになった大学生の奮闘をコミカルに描いたスポ根コメディ。父親のコネで就職も決まっていた教立大学4年の秋平は、ある日、卒論指導教授の穴山に呼び出され、授業に一度も出席しなかったことを理由に、卒業と引き換えに穴山が顧問をする相撲部の試合に出るよう頼まれる。しかし、その相撲部にいたのはまだ一度も勝ったことのない8年生の清水ひとりだった……
僕自身は相撲に興味がないのですが取り敢えず見ておこうか・・・くらいの気持ちで見始めました。
ところが中々どうして、テンポよく進むストーリー、竹中直人の爆笑を誘うそれでいてしっかりとした演技力、終わってみれば笑みを浮かべながら内容を反芻する自分がいたことを思い出します。

第17回

『学校』(山田洋次)

学校 [DVD]

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東京の下町にある夜間学校を舞台に、様々な境遇の生徒と教師の交流を描く。下町の一角にある夜間中学の教師・黒井。卒業式も近づいたある日、卒業記念文集のための作文の授業を行う。原稿用紙にそれぞれの思いを綴る様々な職業、年齢の生徒たちの横顔を見ながら、黒井は彼らとの思い出を振り返る……。
もう文句なしの名作です!山田洋次監督作品の中でも1~2位を争う作品だと思います。
シンナー中毒、読み書きすらできない者、社会に適合できないハーフ、小児麻痺のため
言語が不自由な者、勉強嫌い、両親への反抗心など様々な問題を抱える生徒たち。
それらすべてを人間として平等に扱う先生たち。とにかくこの夜間中学という設定は
学校としての間口がとても大きいんです。年齢すら全く意に介してはいないのです。
そんな学校でのエピソード綴りながら進むストーリーの中で特に田中邦衛の演技は
これは本当に演技なのか?と思わせるくらいの名演でした。
「ゆけ!オグリキャップ!」のセリフのシーンも印象的でしたし、居酒屋での西田敏行
とのカラミではあの名優西田敏行を完全に食ってしまっていたと思います。
これ以上はネタバレになりそうなので書きませんが、とにかくおすすめの1本です!

第18回

『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(深作欣二)

あの頃映画 「忠臣蔵外伝 四谷怪談」 [DVD]

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元禄14年、江戸城松の廊下で吉良上野介に刃傷を起こした赤穂藩藩主・浅野内匠頭は切腹、赤穂藩は取り潰しとなった。堀部安兵衛、高田郡兵衛、片岡源五衛門ら江戸詰の藩士たちは大挙して赤穂城へ舞い戻るが、家老・大石内蔵助の反応は冷ややか。浪人となった藩士には厳しい生活が待ち受けており、2カ月前に召し抱えられたばかりの民谷伊右衛門も父親譲りの琵琶を奏で、仲間の勘平や右衛門七らと共に門付けに立ち生計を立てていた...
物語は仮名手本忠臣蔵と東海道四谷怪談をミックスした映画ならではのフィクションです。
本来、こう言った自由な発想はある意味映画という世界に許された楽しみの一つであり
これはこれで伝奇物として充分楽しめるものだと思います。
それを支える俳優陣の演技も「さすが」という出来栄えになっていたと思います。
特に渡辺えりの演ずるお梅の侍女・お槇の不気味さには舌を巻くほどでした。
しかし魂魄となって48人+1というところはホラー映画としてはやけに日本ぽくて
分かりやすく、またこれはこれでハッピーエンドなのかな・・・?という最後でした。
まぁ難しいことを抜きにすれば楽しめる作品だったと思います。

第19回

『午後の遺言状』(新藤兼人)

【映画チラシ】午後の遺言状

【映画チラシ】午後の遺言状

夏、蓼科の別荘に避暑にやってきた老女優、蓉子。彼女をその別荘で迎えるのは農婦の豊子。もう30年もの間続いてきた光景だ。言葉は乱暴だが、仕事はきっちりこなす豊子に蓉子は信頼を寄せている。そして、今年の夏もいつも以上にいろいろなことが彼女たちを待っていた。
全体的には叙情的な演出なんですが、チョットドキドキさせられたりする場面もあり
目が離せなくなる内容となっていました。
主演の杉村春子の演技が演技という自分自身をそのまま見せている印象があります。
ことに監督の新藤兼人の実際の妻である乙羽信子はこの時期末期ガンで苦しい想いを
しながらも撮影を続けたというのはまさに「女優魂」を感じさせますね。
物語は毎年主人公が訪れる避暑地での数日間のお話なんですが、次々と起こる事件?
エピソードを十二分に楽しませてくれるものでした。
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