映画『フック』
ピーター・パンの作品が大好きで、映画化をかねてから熱望していたスティーヴン・スピルバーグが7000万ドルの制作費を投じて作ったファンタジーコメディー超大作。
スピルバーグが44歳の時の作品。そして、この作品は父、母、息子、娘という典型的な家族構成の一家の家族を初めて本格的に描いている。
父親が子供といっしょになって楽しめる映画として定期的に見たい作品の一つ。それと同時に再度ディズニー・アニメの名作「ピーター・パン」も見たくなる相乗効果を持った作品である。
脚本は、ジム・v・マートとマリア・スコッチ・マーモが担当。
撮影は、シャープでスピーディーな映像で有名なディーン・カンディが担当している。彼は、特にSFやホラー映画で印象的な仕事している。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズや「ハロウィン」「ザ・フォッグ」「ニューヨーク1997」「遊星からの物体X」「ゴースト・バスターズ」などである。
美術は、「未来世紀ブラジル」を手がけたノーマン・ガーウッド。衣装は、3度のオスカーに輝く名デザイナーのアンソニー・パウェルが担当した。
フック予告 - YouTube
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ファンタジー映画は、夢があって大好きです。しかし映画『フック』では、出だしの設定にびっくりです!!ピーターパンが中年のおじさんになっているのです。
キャスト
ピーターの過去は、乳飲み子の頃に親とはぐれ、ジュリア・ロバーツ演ずるテインカーベルに救われウェンディたちとネバーランドでの大冒険をして大人になることを避け続けてきたがウェンディの孫モイラと結婚、過去を忘れてしまい年齢を重ねて今に至っている。
ストーリー
バニングは、仕事ばかりで家族の事はほっときぱなし。
40歳の弁護士であるピーター・バニングは、アメリカの企業付きの弁護士で猛烈な仕事人間であり、家族を省みずに仕事に熱中するあまり、家族から軽蔑されていた。そんな一家が妻の祖母・ウェンディのいるイギリスに里帰りした晩、子供達が何者かに誘拐されてしまう。誘拐犯が残した脅迫状には、フック船長の名前が記してあった。
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バニングの前にティンカーベルが現われる。
途方に暮れていたバニングに、祖母であるウェンディは、バニングこそがかつてのピーター・パンであったことを告げる。しかし、かつての記憶を完全になくし、自分がピーター・パンであったことすらも忘れてしまったバニングは、すぐには信じようとしない。そんな時、突然妖精のティンカーベルが現れた。バニングはティンカーベルと共にさらわれた子供たちを救うために、半ば強引に連れ去られる形で再びネバー・ランドへと向かう。
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リーダーであるルフィオは、バニングの変わり果てた姿をみてかつてピーターパンであった事を信じようとしなかった。
ネバーランドに暮らすロストボーイたちはピーター・パンの帰還を聞いて喜ぶが、目の前に現れたよれよれの中年男がかつてのピーター・パンであるとは信じられず、ロストボーイのリーダーである少年ルフィオも彼を断じて認めようとしなかった。
バニングの事を信じるネバーランドの子供達
しかし、彼に寄り添った1人のロストボーイの少年の言葉に、子供たちはバニングが本物のピーターパンであると信じるようになり、彼が再びピーターパンとなって空を飛べるよう、協力して特訓に精を出すのだった。
フック船長は悪巧みを考え、バニングにダメージを与える。
フック船長は、ろくに父親に顧みられることのなかったジャックの心情に漬け込み、自分が本当の父親だと吹き込んでジャックを懐柔してしまう。フック船長のカギ爪を盗むため、海賊たちのベースボール大会に忍び込んだバニングは、ジャックがフックを父親として慕っている状況を目撃する。
記憶を取り戻したバニング
バニングは、奮起して空飛ぶ力を取り戻そうと決意して諦めずに空を飛ぼうとする。そのはずみで自分がかつて住んでいた家の中に転がり落ちた。バニングは、部屋の中を見渡す内に、ついにピーター・パンとしての記憶と空飛ぶ能力を取り戻すのだった。
フック船長はルフィオを殺す。そして、最後にフック船長とバニングの戦いが!!
武装したロストボーイたちと共にフックの海賊船に乗り込んだバニングは、フック船長の相手をルフィオに任せ、子供たちをようやく保護する。一方、フック船長相手に奮戦していたルフィオは次第に追い詰められ、剣に胸を貫かれて絶命してしまう。怒りを堪えて子供たちのためにその場を去ろうとするも、執念深く復讐を遂げようとするフック船長の言葉を聞いたバニングは決着をつけることを決意し、ついにバニングとフック船長の一騎打ちが始まった。卑怯な手段でバニングを追い詰めたフック船長だが、すんでの所でロストボーイたちがフック船長の嫌いな時計を一斉に取り出した。時計の音に苦しみながら慌てふためくフック船長に、巨大なチクタクワニの剥製が倒れこんだ。そして、フック船長はワニの口に飲み込まれて消え去ってしまった。
ヒット・メーカーとして有名なスティーヴン・スピルバーグ監督作品として話題になり、コメンタリーによるとオープニングロゴは当初はコロンビア映画にするつもりだったと話した。日本での公開は1992年6月。