新聞で唯一の楽しみだった4コマ漫画
子供の頃、「新聞読みなさい」と親に言われてもこの4コマ漫画とテレビ欄しか読まなかった人も多かったはず…。
あなたはどの4コマ漫画を読んでいましたか?
読売新聞の4コマ漫画
『サンワリ君』作者:鈴木義司(1966~2004年)
『コボちゃん』作者:植田まさし(1982年~)
『コボちゃん』作者:植田まさし
2004年12月1日から、日本の全国紙の4コマ漫画としては初めてカラー化。
連載1万回に達した2010年6月14日には、主人公・コボちゃんの妹・ミホちゃんが誕生し、一層にぎやかになった。
読売新聞での4コマ漫画の長期連載は鈴木義司の『サンワリ君』(夕刊連載)の全1万1240回を抜き、2014年現在では最長記録となっており、全国紙の現役漫画の中で最多の連載回数を記録している。
本編以外では新聞休刊日や選挙での配達遅延などを告知する折り込み広告に、お辞儀しているコボちゃんが掲載されたことがある。
朝日新聞の4コマ漫画
初期から中期にかけてはサザエとその家族および彼らの周辺の人物たちの日常生活が主な題材であったが、後期には主に社会風刺をネタにした作風が目立つようになっていた。
1974年2月21日に再度3年間の休載に入ったが、その後は連載が再開されることはなくそのまま打ち切りとされた。
連載回数は6477話に及んだ。
『フジ三太郎』作者:サトウサンペイ(1979~1991年)
『フジ三太郎』作者:サトウサンペイ
平社員のサラリーマン・フジ三太郎を中心に、三太郎の周囲の職場や家族で起きるできごとを主な題材としている。
サラリーマン社会の悲喜こもごもに加えて時事ネタも多く、事件や不祥事を風刺したり、流行に登場人物が右往左往する様子も描かれ、人気を博した。
1968年と1982年にはテレビドラマ化もされている。一般紙としては異例な程の下ネタや、死刑廃止論や労働争議、ジェンダーフリーを揶揄する描写が描かれるなど、朝日新聞の左派的な論調と齟齬する作風も話題を呼んだ。
『ペエスケ』作者:園山俊二(1979~1992年)
『ペエスケ』作者:園山俊二
新聞漫画には珍しいストーリー4コマで、連載が進むにつれ登場人物が年をとるのが特徴。
主人公・ペエスケこと平野平助は、1979年1月の登場時は卒業間近の大学生で、最初の3ヶ月はキャンパスライフやバイトに精を出す貧乏学生としての姿も若干は描かれていた。
その後同年4月に新入社員となったのを機に本格的サラリーマン漫画へ移行、やがて将来の妻・ヒロコや愛犬ガタピシ等の出会いにより徐々にファミリー漫画の形相へ、と時間を追うごとにスタイルも少しずつ変化していった。
作者・園山の病状悪化に伴い、1992年6月27日、3,764回目の掲載を最後に休載、未完のまま半年後の園山の死により絶筆となった。
『サミット学園』作者:山井教雄(1993~1996年)
『サミット学園』作者:山井教雄
それまで連載されていた園山俊二の「ペエスケ」が作者の病気休載後、再開されず作者が逝去したためにそのまま打ち切られていたため、四コマ漫画不在となっていた夕刊に新たに連載の四コマ漫画としてスタートした。
パリのインターナショナルスクールが舞台となり、日本人の小学三年生であるジロー君が転校してくる設定でスタート。
ジロー君の日常と、クラスメイトである時の要人を茶化した風刺の両面を描いた作品であった。
最終回はジロー君が日本に帰るというエピソードが描かれた。
『Mr.ボォ』作者:砂川しげひさ(1996~2002年)
『Mr.ボォ』作者:砂川しげひさ
タイトルである『Mr.ボォ』と同名のMr.ボォが主人公であったが、やがて銀田一氏に主役が移り、更に飼い猫であるワガハイに主役が移って、2000年4月3日より「ワガハイ」に改題、猫とその飼い主一家のお話に路線修正した。
作家である銀田一氏の日常や、ワガハイの日常を描いた、シュールな作品である。
朝日新聞での連載が終了した後は、砂川しげひさのサイトにて連載が続き、主人公はチビ丸に移り、タイトルも『チビ丸』に改題した。現在はWeb連載も完結し、過去の作品を再掲載する形でWeb連載を続けていたが、2016年現在は更新が止まっている。
同年7月17日、作者死去により連載も終了(事実上の最終回は7月2日)となった。
このサンワリ君の連載終了以後、2012年9月30日まで読売夕刊には4コマ漫画の掲載が途絶えていた。
タイトル『サンワリ君』の由来は、主人公の話は“3割だけ信用できる”と評され「サンワリ君」と渾名されていることにちなむ。また、「人生の3割バッター、見た目は3割引」によるとも言われる。
稀に変則で3・4コマ目がぶち抜きの特大コマや、細かく分割された5コマの回もあった。