何故自殺した岡田有希子、トップアイドルの悲劇

当時18歳だった岡田有希子さん。デビュー3年目で、ポスト松田聖子として周囲からは大きな期待を寄せられていました。その人気絶頂のアイドル歌手岡田有希子さんが、1986年4月8日に所属事務所がある東京・四谷のビルの屋上から、飛び降り自殺をして亡くなったのです。いったいどうして、自殺なんかしたのでしょう。

華々しいデビュー

岡田有希子_くちびるNetwork

via www.youtube.com

1984年、音楽賞などの新人賞を総なめにして「ポスト松田聖子」と期待されていたのが岡田有希子さんです。芸能界入りのきっかけになった「スター誕生!」を経て、「サンミュージック」・「キャニオンレコード」との契約が決まりました。

当初はタレント活動を中心にしていましたが、早々にアイドル歌手としてデビュー。発売されたシングル10曲の内、3曲目から8曲目までの6曲が10位以内に入り、1986年1月29日に発売された8曲目の「くちびるNetwork」は堂々1位に輝いています。ただし、9曲目の「花のイマージュ」は、岡田有希子さんが亡くなったため発売中止になっています。

飛び降りまでの経緯

via www.amazon.co.jp

岡田有希子さんが飛び降り自殺をして亡くなったのが、1986年4月8日午後0時20分頃でした。実は、飛び降り自殺をする当日の朝10時過ぎ、手首を切ってガス栓をひねって自殺を図っていたのです。その時は早めに発見され、救急車で北青山の病院に運ばれたのですが、傷の具合も大したことがなかったということで、サンミュージック四谷事務所に戻っています。

岡田有希子さんに同行して戻ったのがサンミュージック元専務の福田時雄さん。病院から事務所へ連れて帰り、社長室で付き人の方を含めた3人で落ち着いて話をしていたのですが、福田さんが電話で席を外している間に、岡田有希子さんは付き人さんの隙を見て屋上に行き、飛び降りたのでした。

２回目の自殺

via www.irasutoya.com

１回目に図った自殺は、左手首を４針縫うけがでした。一緒に付き添った福田さんが、泣いている岡田有希子さんに、どこか行きたいところあるって聞いたところ、事務所に戻りたいとのこと。なので、四谷の事務所に戻り、付き人の女性と三人で話しを始めます。その途中に社長からの電話で福田さんが部屋から出て、戻った時には岡田有希子さんの姿はありませんでした。その間、付き人の女性が一緒でしたが、ティッシュを取ってくると席を離れたそうです。慌てて岡田有希子さんを探した二人は、屋上への階段のところにきちんと揃えられたスリッパを発見。しかし、その時すでに、岡田有希子さんは７階建てビルの屋上から身を投げていました。

同日に２度の自殺を図った有希子さん。福田さんは、この2度の自殺の理由はそれぞれ異なると証言されています。１回目は、大好きな人を思って起こした自殺、そして命を落とした２回目は、大変なことをしてしまったという思いからの自殺だったのではと考えられているそうです。「とんでもないことをして会社にも迷惑をかけた、もう生きていいけない」と思い詰めて命を絶ったのではないかと話されています。そして、岡田有希子さんは躁鬱の激しい女の子ではありましたが、コンサートやドラマなどでとてもしく、自殺の原因は決して仕事ではないとのことでした。

遺書には

via www.amazon.co.jp

その後になって、遺書ともとれる書き込みが岡田有希子さんの自宅で見つかりました。最初の自殺の後に警察が発見して、翌日にご両親に手渡されたそうです。遺書には、憧れの峰岸さんにふられてしまい悲しいとあり、勝手なことをしてごめんなさい、という内容が書かれていました。岡田有希子さんの憧れだった俳優さんは、峰岸徹だと報じられたのは、この遺書に名前があったからなんです。

テレビドラマで共演をした二人に関して福田さんは、峰岸さんとの交際については、岡田有希子さんの片思いだったと。峰岸さんとの交友はあっても交際はなかったと否定されています。

峰岸徹さんは

via www.amazon.co.jp

当時峰岸徹さんは42歳、恋愛に歳の差は関係ないと言いますが、岡田有希子さんの気持ちも歳の差なんてだったのでしょうね。岡田有希子さんの自殺を知った峰岸さんは、かなりのショックだったようです。それでも、兄貴のつもりで接していたのですが、彼女にはそれ以上の思いがあったのかもしれません。それが愛というのなら、責任を感じます。と話されました。

当時、自殺の原因は遺作ドラマで共演した俳優の峰岸徹さんとの交際、と大きく報道されました。しかし峰岸さんは、その日の夜に緊急会見を開き関係を否定。岡田有希子さんのお母様も、出版した本で娘の片思いだった、峰岸さんに申し訳ないと否定されています。そして、渦中の人だった峰岸徹さんは、2008年に肺がんでお亡くなりになりました。享年65歳でした。

自殺の真相と新事実

via www.amazon.co.jp

岡田有希子さんが旅立って数か月が過ぎた頃。週刊サンケイの1986年6月12日号において、岡田有希子さんの自殺の原因は、峰岸徹さんじゃなかったとのスクープが。実はその人は、なんと神田正輝さん。同じ事務所の松田聖子さんから、神田正輝さんを紹介されたとか。その後は、神田さんに夢中だったそうです。

ところが、岡田有希子さんが自殺をする前日の1986年4月7日、松田聖子さんが神田正輝さんの子どもを妊娠していることが発表されたのです。記事では、神田正輝さんが自分ではなく松田聖子さんを選んだことがショックで、岡田有希子さんは自殺をしたのだとされています。更には、絶大な力を持っていた神田正輝さん所属の石原プロモーション、峰岸徹さんを恋愛相手に振り替えるよう画策したとか。これが本当なら、かなりのスクープですが。