女性高生に大人気
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1990年代になると、女子高生を中心に、ポケベルを使って、14106を「愛してる」と読むような数字に工夫を凝らしてメッセージを送るという一種の「言葉遊び」が大流行、ポケベルを通じて連絡し合う友達を「ベル友」と呼ぶなどの一大ブームを巻き起こしました。
ところが、思わぬユーザーが現れます。それが冒頭でも挙げた女子高生などを中心とした若者です。ポケベルについてまとめられたNTTドコモレポートにはこう書かれています。「語呂合わせで意味をつけた数字を文字制限いっぱいに工夫してメッセージを送るという一種の『言葉遊び』が大流行し、新しいコミュニケーション文化が始まりました」。数字の語呂合わせは例えばこんな感じ。
ポケベルが鳴らなくて
このドラマではポケットベル(ポケベル)が、二人のあいだの主な連絡手段となっており、物語のなかできわめて重要な役割を果たしていた。放映当時はポケベルの浸透期であり、タイムリーなトピックがいち早く扱われていたといえる。
国武万里++ ポケベルが鳴らなくて - YouTube
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今はなき“ポケベル”という通信手段が、重要な役割を果たしていた不倫ドラマ。
一方的な連絡しかできないポケベルが、不倫の恋を盛り上げていたのは間違いなし。
広末涼子のCM
広末涼子 - ドコモポケベル初CM[1996] - YouTube
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30代が一番印象に残っているのは、やはり広末涼子さん出演のポケベルのCM。1996年からシリーズが放送されました。広末さんは最初ポケベルのCMキャラクターで登場し、その後携帯電話のCMキャラクターになっているんですね。「同世代だから親近感があった」という30代前半のスタッフ。なるほど、広末さんも今年で32歳なのでした。
ポケベルって何よ?
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まず、若い世代にも分かるように仕組みを説明します。
ある電話番号にかけると、「ポケベル」を持った人に電波が飛んで、「ポケベル」が鳴ります。ポケベルを持った人は、「あ、呼ばれてる」ということが分かって、出先の会社、自宅、公衆電話から会社に電話をする、そんな使い方をするものです。
使い方からも分かるとおり、最初はあくまで外回りの営業マンや、緊急の連絡が必要な人が使うものでした。ところが、「ポケベル」を持っている人がどこにいても(電波が届くのであれば)メッセージが送れるということで、コミュニケーションツールとして注目され、女子高生までユーザー層が拡大したのです。
ポケベルで送られた愛のメッセージ
メッセージが送れるといっても、最初は数字だけで、数字だけで表現する暗号のようなメッセージでした。それでも愛し合う二人にとっては大事なものだったのです。
その当時、使われた数字のメッセージをご紹介します。
●14106 = 愛してる
●114106 = 愛してる
●49 = 至急
●49106 = 至急Tel
●889 = 早く
●0840 = おはよう
●0833 = おやすみ
●724106=何してる
●09106 = 起きてる
●10105 = 今どこ
●428 = 渋谷
●194 = 行くよ
●0906 = 遅れる
●21104 = 着いたよ
●0106 = 待ってる
●1871 = 会えない
●3470 = さよなら
●500731 = ごめんなさい
●3341 = さみしい
●8110 = バイト
●4510 = 仕事
●860 = ハロー
●999 = サンキュー
●8181 = バイバイ
●5110 = ファイト
上記のような表記を使って、
「724106」 = 「何してる」
「104510」 = 「今仕事」
というふうにコミュニケーションを取っていたわけです。