【新システムその6】重要視されたストーリー性
物語構成は前作のような章立てでなく、ある理由により主人公が冒険から離れて長い年月が経過する大きな場面転換が2度現れ、3つの時期にまたがり冒険することになる。公式ガイド等では主人公の成長度から「幼年時代」(「少年時代」とも)、「青年時代前半」、「青年時代後半」と呼ばれている。オープニングで主人公が誕生し、その後父親と船旅をしているシーンからゲームは始まる。「幼年時代」では子供として父親と共に冒険し、「青年時代前半」で青年となり結婚し、人生の伴侶と共に冒険する。「青年時代後半」では父親として、成長した子供達と冒険することになる。
主人公は変わりませんが、主人公の父との旅から、最後には主人公の子供を共にするという、「親子三代の物語である」ことが、今までの「ドラゴンクエスト」シリーズとは一味違うと感じさせる部分です。
特に、中盤での結婚では、二人の花嫁候補から一人を選ぶという、何ともプレイヤーを悩ませるイベントがあり、当時はどちらと結婚すべきか?と友人と語り合ったものです。
結果的にどちらを選んでもその後のストーリー展開に大きな差はないものの、ビアンカ派かフローラ派か、というのは今でも永遠のテーマとなっています。
(現在リメイク販売されている3DS版では、3人目の花嫁候補として新キャラクターのデボラが登場し、昔からのファンを悩ませているという・・・)
みんなドラクエⅤが大好きですね。twitterではこんな声が。
ドラクエ5は、子どもから見た親という存在の意味や大人に成長するという感覚、さらには結婚し子どもができ家族を持つという人生の楽しさと、いつかは親を失うという心の痛みを、シミュレーションで全て体験できる、童心からすると物凄く刺激的でどこかリアリティのあり、惹きつけられるゲームである。
— ドラクエ5大好き! (@draquearuaru) August 29, 2015
*今ではとてもできない04* ドラクエ5の敵組織が悪の宗教法人。人をさらって強制労働、教書の高額売付など悪事多数。某宗教団体が事件を起こす前でよかった…。 #ドラクエ #ドラゴンクエスト #ドラクエ5
— 闇の天使 (@DarkAngel24hour) November 29, 2015
ぬわーーっっ!!
— みのしん, (@thr_mns7) November 24, 2015
まできたw#ドラクエ5
ドラクエ5やってる途中なんだが主人公の人生壮絶すぎワロタ #ドラクエ5 https://t.co/SAE8Owq5Wf
— 0matome.com (@0matomeCom) November 19, 2015
ダメだ、今度こそフローラを嫁にしようと思ったのに、またビアンカを選んでしまった。もう何回目だ?
— ranze (@ranze_night) November 14, 2015
綺麗で清楚な子より、活発でおてんばな子の方がいいんだろうな。#ドラクエ5
結婚否定派だった私。 色々あって女嫌いだった中学時代。そりゃもう酷かった。無視、罵声当たり前。泣かせるわ過呼吸にさせるわ、性格歪みすぎぃ‼︎ しかしこのゲームをやって結婚に対する価値観が180度変わった。 #ドラクエ5 pic.twitter.com/unmeGyvYzs
— ロン君とメルちゃん (@adoranran) October 25, 2015
Youtubeでもたくさん投稿されています。
SFC版ドラゴンクエストⅤ プレイ動画part19 結婚式 - YouTube
part11 ドラゴンクエスト5 サラボナの町 ブオーン戦 - YouTube
SFC ドラクエ5 ゴンズ+ゲマ戦 - YouTube
【まとめ】いったい何が「不遇」なのか?
それはズバリ、「売上本数が低い」ことです。
公表は約280万本、現在10作品出ているドラゴンクエストのナンバリングシリーズではワースト3とのこと。いったいこれはどういうことでしょうか。
その原因の一つには、本記事前半にもお話した、ハードの移行が問題になっているのではないか、と予想されます。
ドラゴンクエストⅤは当然ながら制作は前作ドラゴンクエストⅣの制作完了時から企画があがっていたと思います。そして社内でもプロジェクトが組まれ、ドラゴンクエストⅤの販売時には社内で制作も始まっていた可能性があります。
しかし前述したとおり、前作ドラゴンクエストⅣとスーパーファミコンの販売時期が同年であることから、急遽、販売するハードをファミコンからスーパーファミコンに切り替えたのではないか、と考えられます。
現に、ドラゴンクエストⅤはスタッフの退職もあるものの、何度か発売日の延期がなされております。
多くの延期から、ドラクエに愛想を尽かしたファンも少なからずいるのでは・・・と思います。
更に、並行してライバル作品と称される「ファイナルファンタジー」シリーズもどんどんと販売され、そちらに移るファンも多かったと思います。
前作ドラゴンクエストⅣでの章仕立てという新しい試みを、よく思わなかったユーザーもいることで、本作に期待をしなかったために、上記のようなライバル作品に投資した、という話もあります。
どういった理由にしろ、売上という悩ましい問題があるために、ドラゴンクエストⅤは不遇という扱いを受けることになったのです。
しかし、当然コアなファンも多く、賛否両論であることは間違いないでしょう。
決して、人気がないわけではありません。それは、各種ハードにてリメイクを行われていることから、間違いないでしょう。
当時盛り上がった世代も、今の若い世代も、全世代が楽しめる作品、それが、このドラゴンクエストⅤだと、私は思っています。