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地震は、人事ではないので観ていると恐怖を感じます。
映画の地震について
発見①=現在の東海地震・予知情報を彷彿させる地震予知をめぐる課題が、登場する地震学者と市長の間できちんと議論されていた。わが国で東海地震説が社会的に衝撃を与えたのが76年、この映画の影響はなかったのかな。
発見②=地震発生の場面で、いろいろな状況設定(ビルの中、エレベータの中、映画館の中、街頭、ハイウェイの車、ダムなどなど)が登場し、それぞれの被災状況にリアリティがあった。建物耐震化、家具転倒防止、窓ガラス落下など、30年後のわが国の地震防災の課題がこの映画でほぼ描かれている。
発見③=米国の避難所ではコーヒーとサンドイッチが支給されるらしいこと。なお、避難所の被災者は日本では床の上に毛布だが、米国は簡易ベッド。日本では簡易ベッドは使いにくいのかな?
発見④=ラストシーンは余震でダムが決壊する。1928年にカリフォルニア州で実際にあった地すべりによるダム決壊(犠牲者450名)がモデルだという。日本では地震・地すべりとダムの安全性の議論をあまり聞いたことがないが、どうか……
映画では迫力ある音響効果でクレームもありました。
映画は、地震を体感できる『センサラウンド方式』上映でした。
センサラウンド "Sensurround" とは、 "Sense" (感覚)と "Surroud" (包囲)を合成した造語で、MCAとユニバーサル映画が共同開発した音響効果。サラウンドとは別。当時は通常4チャンネルだったサウンドトラックに、特殊効果音専用のコントロール・トラックを加え、専用スピーカーで低周波の音波を発生させて、観客が地震のような振動を体感できるというもの
東京・有楽座での上映は1974年暮れ(正月映画)であったが、隣の東宝会館4階・芸術座では山田五十鈴が座長として『たぬき』を上演しており、最初の上映で本物の地震かと思った山田五十鈴は激怒し、以後音響効果は他の劇場と比べると弱める形での上映となった