『エンパイアレコード』のサウンドトラックからシングルカットされたジン・ブロッサムズが歌う「ティル・アイ・ヒア・イット・フロム・ユー」は、哀愁漂う不思議な雰囲気を持った楽曲で、聴けば一瞬にしてあの頃に戻れるノスタルジックさが何とも魅力的です。
デンジャラス・マインド/卒業の日まで(1995年)
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映画『デンジャラス・マインド/卒業の日まで』は「ルアン先生にはさからうな」を原作に実話を基にした重厚な学園ドラマです。元海兵隊隊員の女性教師ルアン・ジョンソン(演:ミシェル・ファイファー)が問題児ばかりのいる高校に赴任し、試行錯誤を繰り返しながら生徒に学ぶ楽しさを教え、そして救おうとする様を描いた物語。ヒップホップテイストを基調とした若者向けの作品でありながら、ハリウッド女優のミシェル・ファイファーが主人公の女性教師役を演じたことで、物語に深みが生まれ、また治安の悪い地域で育った子供たちの過酷な現実に切なさを感じたことも。『天使にラブソングを…』のような明るいお話ではありませんが、リアルな叫びに心を動かされた人も多いのではないでしょうか。
Coolio - Gangsta's Paradise (feat. L.V.) [Official Music Video]
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この映画で印象的に流れるクーリオ・フィーチャリング L.V.が歌う「ギャングスタズ・パラダイス」は、スティーヴィー・ワンダーの「楽園の彼方へ」をサンプリングした楽曲で、歌詞はクーリオ自身が経験したギャングスタ・ライフの悲劇を描いた内容となっています。またL.V.が歌うメロディーラインがさらに重く悲しい世界観を表現。同曲は世界中のシングルチャートで1位を獲得し、クーリオにグラミー賞をもたらしたギャングスタ・ラップの名曲です。この曲を聴けば映画を思い出す!という人もいることでしょう。そして何度もリピートしたくなるほど癖になる深くて美しいメロディーがまた涙を誘うのです。
ロミオ&ジュリエット(1996年)
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『ロミオ&ジュリエット』はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を原作にバズ・ラーマン監督が現代風にアレンジした作品。若者に大人気のレオナルド・ディカプリオとクレア・デインズが主演し台詞もそのままですが、時代設定は現代となっており、城はビル、服はアロハ、そして剣は銃に置き換えられています。そのためレナード・ホワイティングとオリヴィア・ハッセーが大ヒットさせた不朽の名作『ロミオとジュリエット』(1968年)を知らない世代にもわかりやすく、そして古典的なラブストーリーとして大いに親しまれ、レオナルド・ディカプリオは同作でベルリン国際映画祭「銀熊賞」を受賞するなど高い評価を得ました。その後『タイタニック』でハリウッドスターとしての地位を確固たるものにしたレオ様アイドル期の代表作です。この頃のレオ様の美しさとクレア・デインズの可愛さは異次元でしたよね。
ヴェローナ・ビーチで最も権力のある二大マフィア、モンタギュー家とキャピュレット家は毎度のこと抗争が絶えず、街を巻き込む銃撃戦が絶えなかった。
そんな中、モンタギュー家の一人息子ロミオはロザラインという女性に思いを馳せていた。一方でキャピュレット家の一人娘ジュリエットは親が決めた相手との縁談を間近に控えていた。そんな中、ロミオは敵対するキャピュレット家でパーティーがあると聞きつけた親友マキューシオに誘われ、仮装してパーティーに乗り込み、そこで出会ったジュリエットに一目惚れをする。
スクリーム(1996年)
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90年代を代表する若者向けホラー映画といえば『スクリーム』。『25年目のキス』で再ブレイクを果たす前のドリュー・バリモアが出演していた他、そのとき旬な俳優をキャスティングする傾向にあることからホラー映画はアメリカでは若手の登竜門的なジャンルとしても知られています。同じ時期に『ラストサマー』や『クルーエル・インテンションズ』『パラサイト』『ザ・クラフト』など多くのホラー・サスペンスが登場しましたが、『スクリーム』はその中でも人気の筆頭格でした。主演のネーヴ・キャンベルをはじめデヴィッド・アークエット、マシュー・リラードらはこの作品をきっかけに知名度を上げ、ドラマ『フレンズ』ですでにスターだったコートニー・コックスはさらなる人気を獲得!同作はその後シリーズ化され、2022年現在までに5本の映画が公開されており、また2023年には第6弾の公開も控えているという。
この映画は、ブラックコメディやフーダニットと、スラッシャーというジャンルの暴力性を組み合わせ、『ハロウィン』に始まるハロウィンシリーズ、『13日の金曜日』(1980年)、クレイヴン監督の『エルム街の悪夢』(1984年)などで人気を博した同ジャンルのお決まりのパターンを風刺している。
全世界で1億7,300万ドルを稼ぎ出し、『ハロウィン』(2018年)が公開されるまで、スラッシャー映画として最高の興行収入を記録した。インフレーション調整後では、未だに最高のスラッシャー映画である。
あとがき
皆さんの心に残る青春映画は何ですか?時にはノスタルジックな気分に浸り、あの頃のときめきを取り戻しましょう!