生ける伝説のバンド!フリートウッド・マック(Fleetwood Mac)というロックレジェンドの功績を振り返る!!
2016年8月18日 更新

生ける伝説のバンド!フリートウッド・マック(Fleetwood Mac)というロックレジェンドの功績を振り返る!!

半世紀近く前に結成されて以来、時代とともに形を変え、メンバーを少しづつ変えつつも、常に進化を続け、音楽シーンをどんな時代でも牽引し続けてきたフリートウッド・マック(Fleetwood Mac)。 ここでは彼らの偉大な足跡を振り返るともに、その時代ごとのバンドと作品群の魅力を考察します。

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こうした経緯で、新加入したリンジー・バッキンガム&スティーヴィー・ニックスのアメリカ人の男女カップルでしたが、この二人は加入早々から、フリートウッド・マックに激烈な化学反応を引き起こし、それがバンドを大ブレイクの高みへと導きます。

新生フリートウッド・マックになって最初に制作したアルバムである『ファンタスティック・マック』(もともとの原題は、「Fleetwood Mac」)からまさにそれが見て取れるのです。

この記念すべきアルバムは、旧来よりソングライティング担当だったクリスティン・マクヴィに加えて、リンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスも加わり、3人のソングライター、更には、メインヴォーカルを取れるのも上記3人というスーパーバンドのような編成に生まれ変わりました。

このアルバムは、結局500万枚を超えるビッグセールスを記録、加えて、フリートウッド・マック初となる全米アルバムチャート1位を獲得しました。

まさにバンドのキャリア史上空前のヒット作で、彼らが一気にブレイクスルーするはじめの一歩となったメモリアルなアルバムです。

【収録曲】
1. Monday Morning
2. Warm Ways
3. Blue Letter
4. Rhiannon
5. Over My Head
6. Crystal
7. Say You Love Me
8. Landslide
9. World Turning
10. Sugar Daddy
11. I'm So Afraid
12. Jam #2
13. Say You Love Me (Single Version)
14. Rhiannon (Will You Ever Win) (Single Version)
15. Over My Head (Single Version)
16. Blue Letter (Single Version)

Fleetwood Mac 1975 Landslide

フリートウッド・マック初の全米1位となったアルバム『ファンタスティック・マック』を代表する楽曲がこれ。
新加入したリンジー&スティーヴィーの魅力がいきなり炸裂しています。
まさに新生マックのはじまりの狼煙のような曲ですね。

Rumours(噂)

Rumours

Rumours

アルバムチャート:全米1位(年間チャートでも1位) 全英1位
「新生マック」として最初にリリースした『ファンタスティック・マック』がバンドのキャリアで初めて全米1位も獲得して、世界的にも完全に認知されて、メインストリームへの合流を果たしたフリートウッド・マック。

そして、その勢いに乗って、1977年2月には遂にグループ最大のメガヒットアルバムとなる『Rumours』をリリースすることになるのです。

この『Rumours』はフリートウッド・マックのキャリアのみならず、1970年代の全世界の音楽シーンを代表するアルバムの一つであり、『Rumours』は、1978年にグラミー賞において1977年最優秀アルバム賞を獲得。
全米ビルボードアルバムチャートにおいて、なんと31週連続1位という金字塔を打ち立て、この年の年間アルバムチャートの1位にも輝いているモンスターアルバムとなった作品です。

因みに、2012年の時点で既に累計4000万枚以上ものセールスを誇っています。

このアルバムのメガヒットにより、フリートウッド・マックの名声と地位は不動のものとなり、この時点で既に米英を代表するロックバンドの一つにまで大きく成長しました。

【収録曲】
Second Hand News
Dreams
Never Going Back Again
Don't Stop
Go Your Own Way
Songbird
The Chain
You Make Loving Fun
I Don't Want to Know
Oh Daddy
Gold Dust Woman

FLEETWOOD MAC ☃ Don't Stop【music video】

数々の名曲が詰め込まれた『Rumours』の中で、クリスティン・マクヴィによって作られた楽曲の代表がコレ。
当時、ベースのジョン・マクヴィと離婚を決意したクリスティンの心境を歌にしています。

Fleetwood Mac - Go Your Own Way - 1977

3人のソングライターを持つフリートウッド・マック。
『Rumours』の中で、リンジー・バッキングの作った代表的な楽曲がコレ。
当時、恋人同士だったスティービー・ニックスとの間に破局が訪れ、その壊れゆく関係に関して、スティヴィーに対するあてつけで書いた曲とも言われています。

Fleetwood Mac - Dreams (Official Music Video)

記録的な大ヒットアルバム『Rumours』の中でも、看板といっても良い楽曲がコレ。
スティーヴィー・ニックスが、このアルバムのために書き下ろした曲で、当時、破局を迎えたリンジー・バッキンガムとの間のいざこざと彼に向けたメッセージとして書かれたいわくつきの楽曲。
『Rumours』の数々の名曲の中でもとりわけ大ヒットを飛ばし、フリートウッド・マックとしては、唯一のシングルチャート1位にも輝いた代表曲です。
このように、『Rumours』の空前絶後レベルのメガヒットによって、フリートウッド・マックは世界でもトップに君臨するバンドにまで上り詰めました。

しかし、この時期のメンバーの私生活はかなりドロドロとしたもので、リーダーのミック・フリートウッドは、妻ジェニーと離婚、ジョン&クリスティンのマクヴィ夫妻も離婚。
そして、8年も恋人同士の関係だったリンジーとスティーヴィーも破局を迎え、バンド内の人間関係はこれ以上ないほどギクシャクしていました。

そんな緊張関係の中で制作されたのが、彼らの名声と地位を不動にした神アルバム『Rumours』だったわけです。
このような神アルバムが誕生した原動力としては、バンド内に何人も天才クラスのクリエイターがいて、それぞれが私生活に問題を抱え、欝々とした思いを全て音楽作品に昇華したことが結果的に最高傑作として実を結んだのでしょう。

Mirage

Mirage

Mirage

アルバムチャート:全米1位 全英5位
空前絶後のメガヒットとなった『Rumours』の後、『Tusk』、『Live(2枚組)』の後に出したアルバムがこの『Mirage』です。

この前の期間、バンド自体は1年以上活動を休止していて、スティーヴィー・ニックスとリンジー・バッキンガムはそれぞれソロ活動を開始していて、それぞれ成功を収めていました。

そんな中、メンバーは久しぶりにフランスに集結して制作したアルバムがこの『Mirage』。
『Gypsy 』や『Hold Me』など、シングルカットしたシングルも次々とスマッシュヒットを飛ばし、アルバム自体も全米アルバムチャートで『Rumours』以来の1位を獲得し、健在っぷりをアピールしました。

【収録曲】
1. Love In Store
2. Can't Go Back
3. That's Alright
4. Book Of Love
5. Gypsy
6. Only Over You
7. Empire State
8. Straight Back
9. Hold Me
10. Oh Diane
11. Eyes Of The World
12. Wish You Were Here

Fleetwood Mac Gypsy (1982)

『Mirage』からシングルカットされ全米シングルチャート12位を記録。
スティーヴィー・ニックスの世界観がよく表現された楽曲です。

Fleetwood Mac - Hold Me (Official Music Video)

『Mirage』から切られたシングル曲最大のヒットがコレ。
ビルボードシングルチャートで4位を記録しています。
クリスティン・マクヴィによって書き下ろされました。

各自ソロ活動、苦悩期、混沌期を経て・・・

『Mirage』を出した後のフリートウッド・マックは、しばらくバンドとしての活動がストップしてしまいます。

まず、スティーヴィー・ニックスとリンジー・バッキンガムの2人は、ますます個人によるソロ活動へシフトが進み、特にスティーヴィーはソロでも多数のスマッシュヒットを飛ばしたりしてかなり派手に活動し始めます。

なので、『Mirage』の後すぐの時期ぐらいから、フリートウッド・マック解散の噂は常に流れていて、スティーヴィーやリンジーのソロ活動の活発化はその噂を裏付けているように世評では囁かれ続けていました。

さらに追い打ちをかけるように、その後のスティーヴィー・ニックスの深刻な薬物依存、ドラッグ中毒で、更正施設へ長期入院、リーダーのミック・フリートウッドも、私生活のトラブル続きから、薬物とアルコール依存となり、私生活は破綻。遂には、破産までしてしまうという不幸なニュースばかりが続き、いよいよ
フリートウッド・マックはもう駄目なのでは??という空気が支配していました。

そんな折の、1987年4月。

前作『Mirage』から実に5年以上を経て、フリートウッド・マックのフルアルバムが突如リリースされました。

それが、『Tango in the Night』です。

Tango in the Night

Tango in the Night

Tango in the Night

アルバムチャート:全米7位
前作から実に5年以上の歳月を経て、解散の噂が根強かった時期に発表されたアルバムがこの『Tango in the Night』。

多くのファンが、数々のネガティブなメンバーの動向からもう活動再開を諦めていた時期だけに、世界中に喜びが溢れたリリースにもなりました。

俗に「全盛期最後のアルバム」とも言われるこの『Tango in the Night』は、チャートアクションこそ全米アルバムチャートで7位と、彼らにしては今一つのセールスではありましたが、シングルカットした曲たちはすべてスマッシュヒットを飛ばし、当時の音楽シーンを大いに賑わせました。

【収録曲】

Big Love
Seven Wonders
Everywhere
Caroline
Tango In The Night
Mystified
Little Lies
Family Man
Welcome To The Room...Sara
Isn't It Midnight
When I See You Again
You And I, Part II

Fleetwood Mac ‎- Little Lies

『Tango in the Night』からシングルカットした曲の中で最大のヒット曲がコレ。
ビルボードシングルチャート4位を記録しました。
クリスティン・マクヴィの真骨頂ともいえるポップで美しいメロディー構成の楽曲です。
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