若山富三郎「錦之介と俺と、どっちが拝一刀にふさわしいか真剣で勝負したるわい!」 若山・勝兄弟は一時不仲になった
萬屋錦之介主演でテレビドラマ版『子連れ狼』 (日本テレビ)が1973年に開始
既に若山富三郎主演で映画化されていたが、これと並行する形で制作が決定した。
この事について配給元の東宝、若山と日本テレビとの間でひと悶着あったが、結局、制作元で映像化権を持っていた勝プロダクションは日本テレビに売却。
替わりに勝プロ制作、若山主演の作品(『唖侍鬼一法眼』)を用意する事などで、テレビ放映に漕ぎつけたという。
この事について配給元の東宝、若山と日本テレビとの間でひと悶着あったが、結局、制作元で映像化権を持っていた勝プロダクションは日本テレビに売却。
替わりに勝プロ制作、若山主演の作品(『唖侍鬼一法眼』)を用意する事などで、テレビ放映に漕ぎつけたという。
ダイナミックなアクション時代劇映画として人気を博し、初公開年で4作が立て続けに制作されるヒットシリーズとなったが、本作に並行して1973年(昭和48年)に萬屋錦之介主演で『テレビドラマ版』(日本テレビ)がスタートする。
『子連れ狼』に愛着を持っていた若山は、萬屋主演によるこのテレビ版製作の報を耳にして激怒した。「錦之介と俺と、どっちが拝一刀にふさわしいか真剣で勝負したるわい!」と息巻いたため、弟の勝新太郎が必死になだめたという。
また、配給元の東宝は映画『子連れ狼』シリーズがヒットしていたため、このテレビドラマ化に強く反対、若山自身も自らの当たり役を他人に演じられることが悔しく、映像化権を持っていた勝プロダクション社長・勝新太郎に抗議したが、結局勝は映像化権を売却し、テレビ版の製作が決定した。
このため若山・勝兄弟は一時不仲になった。
こういった事情に配慮し、テレビ版の放映権を得た日本テレビは、若山サイドにも時代劇枠を用意した。それが若山主演の『唖侍鬼一法眼』であり、製作にあたって勝も全面的にバックアップをしている。
弟の勝新太郎が必死になだめたという。