70年代の刑事ドラマで活躍していた女性刑事・婦警
速水涼子刑事(演:森マリア) 「Gメン’75」(75~82年、TBS系)
速水涼子刑事(演:森マリア)
105話「香港-マカオ 警官ギャング」より登場。香港での内偵捜査中にGメンたちと出会い、そのままGメンに参加。
拳銃と警察犬が苦手であり、加えて「血を見ると卒倒する」というお嬢様育ちの刑事だったが、捜査を通じて成長していく。
弱虫の青年を精神的に鍛えようと武道を教えたが、勇気と暴力を履き違え、手の付けられない凶悪殺人犯に変貌し、ショックと責任感から一度は辞職を決意したこともあった。父親を殺され、母親の育児放棄で孤独になった少女を保護することをきっかけに女性としての本能にも目覚めるが、最後は拳銃を盗まれる大失態を犯し、その少女の祖父の巡査(演:今福正雄)が殺された。必死の捜査で犯人を逮捕して決着をつけたあとに辞表を提出するが、黒木の温情でインターポールへの研修が決定し、Gメンを離脱した。その後「帰って来た女刑事シリーズ」の279話、288話で単発復帰。
津川蛍子警部補(夏木マリ) 「Gメン’75」(75~82年、TBS系)
205話「新Gメン対ニセ白バイ警官」より登場。国際刑事局出身。
潜入捜査を得意とし、クラブ歌手や女子刑務所の囚人など多様な姿に変装し捜査に挑む。香港での捜査では敵のアジトに囚われ、虎に襲われPTSDを患うなど、悲惨な目にも遭う。
第251話にて一度Gメンを去るが、第280話・第289話にて単発で復帰。『キイハンター』では、同音異字の人物「津川啓子」(演:野際陽子)がいた。
吹雪刑事(中島はるみ) 「Gメン’75」(出演期間:1980年 - 1981年)
吹雪杏子刑事(演:中島はるみ)
253話「白バイに乗った暗殺者たち」より登場。
これまでの女性Gメンは外事課出身で、語学や国際感覚に秀でていたが、吹雪はSP出身で、射撃能力に優れ、合気道などの格闘術も身に付けていた。凶悪犯に男性刑事の護衛なしで立ち向かうという、これまでにないタイプの女性Gメンである。
登場時はミステリアスな美貌と凄腕の女刑事のイメージがあったが、だんだんと親しみやすく、現代風のお姉さん的な性格が強調されていった。思い込みが激しく、感情に流されやすい一面があり、アリバイの成立している容疑者でも、執拗にそれを崩そうとして成果を挙げたこともあるが、逆に令状無しで誤認逮捕を犯し、謹慎処分を受けたこともある。
306話で凶悪逃亡犯から少女を護衛しようとしたが失敗し、少女に瀕死の重傷を負わせてしまったことを機にFBIへ研修を命じられてGメンから離脱。父親は殉職警官で、婦人警官の妹・陽子(演:竹田かほり)と二人で豪邸に住んでいる。また、黒木と同じトレンチコートにシルクハットのファッションである。
津村冴子警部補(江波杏子) 「Gメン'75」(出演期間:1981年 - 1982年)
津村冴子警部補(演:江波杏子)
307話「新・Gメンの罠はヌード金髪死体」にて初登場。警視庁警備部所属のSP兼Gメンにして射撃のプロ。小田切警視や南雲警視と同じく警視庁所属だが、必要に応じてGメンの捜査に加わっていた。
津村は歴代女性Gメンでの最年長でもあり、芯の強い女性として大きな存在感を発揮した。捜査方針を巡って立花警部と対立した際には、立花に平手打ちまで喰らわすほどの剛の女性だが、結婚のためにお見合いをしたり、ルックスで男性を判断することが間違っていることではないかと迷うなど、等身大の女性の一面もある。
当初は、射撃のプロで颯爽とした中年女性刑事のイメージを前面に打ち出していたが、次第に彼女自身の面倒見の良さ、被害者や被疑者の話を聞き、あるいは巧みに引き出すなど、経験豊富なネゴシエイターとしての面が強調されていった。
三杉理恵刑事(梶芽衣子) 「華麗なる刑事」(1977年)
梶芽衣子:三杉理恵 - 城西署の女刑事。第23・25・29・31・32話に登場し、高村・南郷とともに事件を追う。
高杉幹子婦警・カンコ(関谷ますみ) 「特捜最前線」(1977年4月6日から1987年3月26日)
高杉 幹子
演 - 関谷ますみ(第109話 - 第441話、第446話〈第446話はゲスト扱い〉)
高杉刑事のいとこで巡査。通称「カンコ」。登場当初は「みきちゃん」、「高杉」などと呼ばれていた。第137話で滝に初めて「カンコちゃん」と呼ばれ、以後そのあだ名が定着する。
ただし、神代や船村は「高杉君」と呼ぶことが多く、橘は「高杉」と呼び捨てにする。普段は無線連絡やデスク業務が中心であり、あまり外出捜査することはないが、ときには女性ならではの潜入捜査を任されて、犯人に襲われる羽目になることもあった。
特命課員とのラブロマンスは特に描かれなかったが、滝や吉野とデートの約束をしたことがある。しかし、結果として滝は辞職、吉野は殉職という結末に。その後、農協に勤めている青年からの3年越しのプロポーズを受けたことと、病弱の母の面倒をみることを理由に退職。最終回で紅林と叶が「2人の刑事が死んで、3人が辞めた」と回想するシーンに婦警であるにもかかわらず登場する。
結城佳代子刑事(長谷直美) 「大追跡」(1978年)
結城 佳代子(ゆうき かよこ):長谷直美
男性顔負けのドライビングテクニックと、気性の荒さの持ち主。他人から女性扱いされ、見下されることが大嫌いだが、それでも時折見せる女らしい表情で、水原(藤竜也)にはかわいがられている。
長谷直美さんは「太陽にほえろ!」では「マミー刑事・岩城令子」も演じています。
演 - 長谷直美(275話 - 520話まで交通課巡査としてセミレギュラー)(546話 - 最終話、PART2全12話に出演)
東京都出身。1956年(昭和31年)生まれ。初登場時は七曲署交通課婦警。ある事件を機に時折一係の捜査に協力するようになるが、当初はじゃじゃ馬的な存在で一係の刑事たちと衝突することも多かった[19]。しかし次第に息の合った連携捜査が見られるようになり、助っ人として欠かせぬ存在になっていく。
1980年8月、岩城創と結婚し双子を儲けるが、その2年後に創はカナダで殉職。以後は残された2人の子供を抱え、失意の日々を送っていた。
転勤した原の後任であった女性刑事が2日で辞職したのを機に、夫が生涯を捧げた仕事を理解したいという思いもあって一係転属を志願し、1983年(昭和58年)3月に配属となる。
交通課時代は専ら「早瀬婦警」「早瀬君」、結婚後は「令子さん」「令子(創からのみ)」と呼ばれていたが、一係入りするにあたって2児の母親であることから「マミー」というニックネームを拝命。その名のとおり女性ならではの優しさや心配り、厳しさを併せ持つ。また車の運転技術に長けており、A級ライセンスを保持する。
神坂紀子刑事・ノンコ(片平なぎさ) 「大空港」(1978年)
開港直後の新東京国際空港内に設けられた警察庁刑事局国際刑事課の分室「空港特捜部」が空港または空港近辺で発生した事件を解決する姿を描く。
神坂紀子:片平なぎさ(1979年8月まで)
空港特捜部の紅一点。愛称は「ノンコ」。身体を使ったアクションでは他の男性メンバーに負けぬほどの活躍ぶりを見せる。第51話ラストで海外の女ゲリラ部隊に転属となるも、テロリストが車に仕掛けた時限爆弾により爆死(第76話・回想のみ)。
80年代の刑事ドラマで活躍していた女性刑事
緑川悠子刑事(堀川まゆみ) 「大激闘マッドポリス'80」(1980年)
「ジャパンマフィア」の壊滅を唯一の目的とした警察庁直轄の特殊部隊。「マッドポリス」とは俗称であり、正式名称、詳細な創設経緯や組織系統などは劇中では明かされていないが、企画書上では「1978年に新設された『暴力団対策官制度』と『広域暴力団対策情報センター』をベースに、警察庁長官が直々に選りすぐった非合法部隊」という設定が準備されていた。
緑川悠子(演:堀川まゆみ)
MPの紅一点で容姿端麗、加えて英語も堪能なバイリンガル。JMとの戦闘にも率先して参加する勇ましい一面も持つ。
眉村冴子刑事・エンジェル(一色彩子) 「警視庁殺人課」(1981年)
民放での菅原文太の連続テレビドラマ初主演作(連続テレビドラマの初主演作は、前年のNHK大河ドラマ『獅子の時代』)。
眉村冴子(通称:エンジェル):一色彩子
殺人課の紅一点。初期はヌードを交えたお色気シーンの場面が多かった。 最終回の人質救出作戦では、人質の母親を庇って犯人の銃弾を浴び死亡した。
花井蘭子刑事(岸本加世子) 「刑事ヨロシク」(1982年)
花井蘭子刑事(コネコ):岸本加世子
柔道二段。発育不全。ある人物を探すために、志願して特捜班へ。
本多杏子巡査長(坂口良子) 「私鉄沿線97分署」(1984年)
本多杏子:坂口良子(第1話 - 第30話)
29歳。巡査長。前任地は山手署の少年課。
父親は生涯交番の巡査で通した警官だったが犯人との格闘の末、殉職。その翌年に警察官となった。
勝ち気な性格で、第14話では別件逮捕の是非をめぐり奈良と大論争をする。片山や松元より年上であり、捜査課の中でも奈良に次ぐもしくは同等のリーダーシップをもつ。その一方で、仲間思いでもあり、例えば捜査方針に納得できず不満を隠せない片山の言い分を聞き優しくなだめるなどのこともする。また、倉田の娘にプレゼントを与えるなど心優しい面も持つ。
榊の同僚が少年犯罪を防ぎまた少年達を更生させるための青少年センターを設立し、本多はそこの教官になるように誘われる。最初は断っていたが、その直後に起こった少年犯罪とその動機を知り、少年達のために行動することを決意し退職。センターの教官になった。
真山薫巡査(浅野温子) 「あぶない刑事」(1986年)
真山 薫(浅野温子) / 登場作品:全作品
通称「カオル」。岡山県出身。
神奈川県警察港警察署少年課。巡査 ⇒ 警部・少年課長 ⇒ 重要物保管所所長
鷹山・大下の親友で悪友。テレビ第1作第17話時点での年齢は23歳(劇中のバス定期券から確認できる)。シリーズ初期はおてんばながら優秀な少年係員として描かれ、捜査課の応援に入った際にも真っ当に捜査にあたっていた。しかし映画版では徐々にそのキャラクターが崩壊し、鷹山と大下のサポートもほとんどしない自由人となる。警察官らしからぬ数々のコスプレも披露する。
テレビシリーズでは毎回、彼女のアップショットが本編ラストカットとなっていた。
拳銃は、シリーズを通してS&W M362インチを使用。(テレビ第1作目37話「暴発」のみ、コルトローマン2インチを使用した事がある。また、一時期ワルサーPPKも使用していた。)ホルスターは、レッグタイプ、ヒップタイプ、ショルダータイプと多数所持している模様で、衣装により使い分けている。またホルスターを使わず、バッグの中やストッキングの裾に挟む事もある。
永井七重刑事(香坂みゆき) 「ジャングル」(1987年)
永井七重:香坂みゆき
兵庫県神戸市出身。捜査一係の刑事としては紅一点。同期の九条・磯崎と仲が良く、後輩である中森の面倒を見る。第28話への登場を最後に、実家にいる母親の看病を理由に依願退職(29話冒頭の会議シーンで津上から退職した旨が皆に伝えられるシーンで突如退職となった事が同僚(と視聴者)に伝えられた)。
『太陽にほえろ!』(PART1)は1972年(昭和47年)7月21日から1986年(昭和61年)11月14日まで、全718回。日本テレビ系列で金曜日20時から1時間枠で放送された。
内田伸子(うちだ しんこ/シンコ)
演 - 関根恵子(1話 - 111話のうち、不定期に51回登場)
東京都出身。初登場時は七曲署少年課婦警。しかし、本人は少年事件よりも殺人や強盗などの強行犯捜査に興味があるようで、いつも一係に入り浸っている。第38話においてようやくその夢が叶い、捜査一係配属となった。
父親はかつての藤堂の同僚で退職後、小料理屋を営んでおり、勤務がない時はその店の手伝いもする。そのためか「おしんこ」と時折からかわれることもある。
1974年(昭和49年)8月、柴田と結婚するため退職。