架空の映画のサウンドトラックのようなコンセプトアルバムです。もしくはRPGのサウンドトラックのようなイメージも持てます。テクノファンクにロックを混ぜたような彼等のサウンドがプログレッシヴなテーマをもってビジュアルを思い起こさせるようなトータルアルバムになっています。
前作までのポップでロックなスタイルと、初期の頃から持っていた幻想的な音楽性が見事に融合した、グラスバレーにしか創れないようなサウンドが生み出されています。ドラムの上領亘が参加した最後のアルバムになるのですが、原始と未来~プロローグ~などの作曲も手がけており、バンドにとっては重要な存在だったのですが、音楽的な相違からなのか、このアルバムを最後に脱退してしまいます。
このバンドはベースの根本一朗の多彩なプレイも聴きもので、バンドとしてはとても素晴らしいポテンシャルを持っていました。そのコンビネーションが破棄されたのがこのアルバムまでとなります。
1990年ドラムの上領脱退。
脱退理由は、自分の志向する音楽性が違うからだそうです
脱退理由は、自分の志向する音楽性が違うからだそうです
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レベッカの土橋安騎夫をプロデューサーに迎えて、全ての曲の編曲も土橋安騎夫が担当しています。その為か、これまでとは又違ったポップでロックな感じになっています。しかし、出口雅之が歌えばグラスバレーになってしまうのですからたいしたものです。
ドラムには小田原豊が新メンバーとなります。上領亘のような複雑なドラムではありませんが、ロックなグラスバレーには適応しています。シングル、ミニアルバムで先行発売されていたハッピネスは米米クラブみたいなポップな曲です。その他の曲ではハードなロックスタイルのアレンジになっていますが、土橋安騎夫が絡んでいるだけにニューウェイヴなポップアレンジが随所に見受けられます。
バンドは何とか再生をはかりますが、崩れてしまったピースを元に戻す事が出来ず、このアルバムを最後に解散してしまいます。
1992年5月15日に解散を発表し、7月1日にベストアルバム『白い旋律』を発売して解散しました。
メンバーの解散後は・・・
ボーカルの出口雅之は、「ハートブレイカー~弾丸より愛を込めて」映画出演したり、1993年ZAINレコードよりREVとしてデビュー。そしてREV解散後、ソロで活動する。またSUICIDE SPORTS CARというユニットを結成。ソロプロジェクト「Dandy D」として活動。またCMナレーターとしても活躍していました。
ドラムの上領亘は、元LUNASEAのSUGIZOのバックでドラムしてたり、Kei-TeeとCDを出したり、SOFT BALLET、P-MODEL、Ashbury、CROW、L-E-D 他多数のバンドでサポートとして参加。現在はNeoBalladで活動しています。
キーボードの本田恭之は、L`Arc~en~Cielメジャー1stアルバム「Tierra」やペニシリンなどののサウンドプロデューサーと活動していました。現在は本田海月名義で、空夜coo:ya、face to ace で活動しています。
ベースの根本一朗は解散後、ロンドンへ渡り音楽活動をしているという噂があります。
解散後の西田信哉については不明です。
映像関連
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トゥルース / グラス・バレー
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1990.09.11 CLUB CITTA'川崎
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