【Nゲージ】KATO(関水金属)ファンとTOMIX(トミーテック)ファンに分かれてアツかった頃が懐かしい、こだわりの鉄道模型。
2016年5月31日 更新

【Nゲージ】KATO(関水金属)ファンとTOMIX(トミーテック)ファンに分かれてアツかった頃が懐かしい、こだわりの鉄道模型。

Nゲージ、みなさんの周りでは流行りませんでしたか?80年代の中盤、私は小学校の高学年くらいでしたがNゲージが盛り上がった時期がありました。当時はメーカーのKATO派、TOMIX派で人気が分かれて大いに盛り上がったものでした。

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1970年代~1980年代前半 Nゲージ新規参入メーカーとNゲージブーム

1960年代は主に西ドイツやイタリア等の海外製品が輸入販売されていた

1960年代から1970年代初頭まで関水金属が日本でほぼ唯一のNゲージメーカー。
デパート等の売り場では、主に西ドイツのアーノルト、ミニトリックス、イタリアのリマ等の海外製品が輸入販売されていた。

1974年に玩具メーカーのトミー(現タカラトミー) がトミーナインスケールブランドで日本型車輌の製品化を開始。当時、トミーはアメリカのバックマン (Bachmann)のNゲージ製品を輸入販売していたことから、線路やストラクチャー(建物)は、バックマン製品をトミーナインスケールパッケージに変更して流用した。

1975年には、既に西ドイツのミニトリックスのNゲージ製品の輸入発売元であった学習研究社が、ミニトリックスのモーターを使用した0系新幹線を発売して日本型Nゲージに参入、以降特急形電車の国鉄583系電車、国鉄485系電車や国鉄EF57形電気機関車を発売。

1970年代半ばには東京・板橋の模型店ホビーショップMAXが国鉄オハ61系客車のプラ製組み立てキットでNゲージに参入。まもなくグリーンマックス (GREEN MAX)と改名し、客車や電車、日本型建造物のキットの製品化をすすめた。

1975年に関水金属から発売されたキハ82系は、側面窓から見えない薄型動力ユニット、はめ込み式窓ガラス、ライト点灯構造を採用するなど、画期的な構造を持つ製品であった。これらの構造は自社の後続製品にとどまらず、他社製品においても後に採用するところとなり、現在においては日本形Nゲージ車両の標準的な製品構造となっている。
このような関水金属の細密度向上への努力は他社製品にも影響を与え、日本型Nゲージ全体の品質向上にも寄与している。

1976年、トミーは、従来の「トミーナインスケール」に代えて、ブランド名を「TOMIX(トミックス)」とした。製品についても海外生産依存を改め、日本国内での生産を始め、日本形ストラクチャーも積極的に製品化した。特に自社開発による道床付レールシステムは、Nゲージ普及のきっかけを与えた。

1978年、16番/HOゲージメーカーであるエンドウが、金属プレスを主体とした構成でNゲージに参入。国鉄EF58形電気機関車と道床付線路システムを発売する。その後の製品展開は、24系客車、キハ30系気動車、9600形蒸気機関車、201系電車といった国鉄型から、近鉄3000系、都営10-000系、京王5000系など私鉄電車にまで及んだ。同社製品は金属製品ならでは表現が評価された反面、組立に手作業(はんだ付け)があるため他社のプラ製Nゲージと比較して割高であることもあり、主流にはなれなかった。

ジオラマ THE・レイアウト - 1 【鉄道模型Nゲージ】 - YouTube

1980年代にかけて、多くの国内メーカーが参入

1978年には、16番/HOゲージメーカーである、しなのマイクロが金属製のED17、ED15などの旧型電機シリーズで参入。しかし金属製品はプラ製品に比べて割高であることもあり、同社はプラ製品への移行をも計画していたが、1980年に倒産してしまう。

1979年、永大が「エーダイ・ナイン」のブランド名で参入、国鉄キハ58系気動車、国鉄EF65形1000番台電気機関車、国鉄14系15形客車といった車輌をプラスティック完成品で製品化したほか、駅舎とホームを含めたプラ製道床付線路システムも発売したが、1980年に倒産。

1980年代に入り、やはり16番/HOゲージメーカーである中村精密が、ホワイトメタルを多用した金属製蒸気機関車でNゲージに参入し、国鉄制式機を中心に多くの形式を製品化した。ところが業務を縮小したことにより結局数年で新製品の開発を停止、同社の客車キットの金型はMODEMO(ハセガワ)に引き継がれ、現在では組立済み完成品として販売されている。

キ620形除雪車を、プラスチック製完成品で発売したモア (MORE)や、プラモデルの技術を生かして本格的なNゲージの近鉄30000系プラキットを製品化したオータキも、Nゲージ市場の拡大にあわせて参入したメーカーであるが、ともに一作のみで終了。
プラモデルメーカーの童友社も、バックマン製のアメリカ型車輛と線路、電池を電源とするコントローラーをセットしたNゲージセットを発売した。家庭用電源を使わない、より玩具的で平易なNゲージシステムであった。

1970年代後半から「L特急・ブルートレインブーム」が起こり、ブームの影響からNゲージ製品にも注目が集まった。それに伴い鉄道模型、とりわけNゲージをテーマとした書籍が子供向けから大人向けまで何冊も一般の出版社から刊行され新聞にNゲージの通信販売の広告が載るなど鉄道模型界以外の企業も参加した「Nゲージブーム」となった。

Nゲージブームによって増大したファンの中には若年層も多く見られ、鉄道模型誌のレイアウトコンテスト等にも10代の応募者も見られた。小・中学生にもブームは波及し、この時期、友達同士で集まって車両や線路を持ち寄り、Nゲージで遊ぶことが日常的に行われていた。

このように、ブームにより飛躍的に普及したNゲージであるが、盛り上がりは一時的なものにとどまった。

1980年代後半~1990年代 Nゲージブーム終焉とNゲージメーカーの動向

1980年代半ばには、Nゲージブームは終息し、Nゲージから撤退するメーカーも現れた。
学研は、1980年代半ばにNゲージから撤退、エンドウ、中村精密も1980年代半ば以降新製品の発売がなく、製品の再生産と市場流通も1990年頃には途切れ店頭から姿を消していった。

一方、ブーム終息後も、2大Nゲージブランドとして定着した関水金属とトミー、プラキットのメーカーとして独自の地位を築いたグリーンマックスが、安定した活動を続けていた。

このような状況下で金属キットの発売が増加し、90年代に入る頃には一つのジャンルとして定着した。キットの構成も当初の側板のみ・車体のみから、下回り・動力込みのトータルキットも現れた。

90年代末期からは蒸気機関車模型を中心に細密製品として金属完成品を製品化するメーカーが増加した。新たな参入メーカーにはHO/16番ゲージのメーカーとして著名な天賞堂など、他のスケール/ゲージで実績を積んだメーカーも多い。

プラスチック完製品の販売を行うNゲージメーカーに関しては1990年代以降、新たな動きが見られた。1990年代初めに、新規メーカーとしてプラモデル・情景素材メーカーの河合商会がトミーから発売され絶版となっていた国鉄貨車シリーズを自社製品として発売し参入した。
さらに90年代後半にはプラモデルメーカーであるハセガワが「MODEMO」のブランドでNゲージにも参入し、路面電車やナカセイの金型を使った旧型客車などの完成品を製品化している。
この時期、これまで鉄道模型、とりわけNゲージではほとんど見られなかったウレタン樹脂(レジン)製のキットや完成品が、複数のメーカーから発売された。その特性上少量生産の製品が多かったが、「プラッツ」など一部のメーカーの製品は市場にも流通した。

1990年代にはヨーロッパのメーカーの統合が目立つようになった。1992年にはイタリアのリマがリバロッシに買収された。1995年ドイツのアーノルトが倒産し1997年にイタリアのリバロッシグループ傘下に入り同グループのNゲージブランドとなった。1997年には、トリックスが業績悪化でメルクリンの傘下に入った。2000年にリバロッシグループは組織改編を行ないリマグループとなった。

ジオラマ 鉄道模型で行こう ~N-train tour~ 【鉄道模型Nゲージ】 - YouTube

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