『光と影』『家族』『光石の巨人』など、泉谷しげるのフォーライフ&エレック時代のデジタルリマスター音源が配信解禁!!
シンガーソングライター泉谷しげるの初期作品群が、主要音楽配信サービスにてデジタルリマスター音源で現在好評配信中となっています。先般配信された1970年代前半のエレックレコード時代の作品に続き、今回は泉谷しげる自身も設立メンバーとして名を連ねたフォーライフレコード(現:フォーライフミュージック・エンタテイメント)から1975年以降にリリースされた全アルバムと、1973年リリースのエレックレコード時代のアルバム『光と影』が対象となります。
フォーライフレコード時代(1975年~1977年)
1975年、小室等、吉田拓郎、井上陽水、そして泉谷しげるという、当時のフォークシーンを代表する4人のアーティストは、「ミュージシャンの、ミュージシャンによる、ミュージシャンのためのレコード会社」という理念のもと、フォーライフレコードを設立しました。これは、アーティストがより主体的に音楽制作や権利管理に関わることを目指した、当時の音楽業界において画期的な出来事でした。
設立メンバーの一人である泉谷しげるは、この新たなレーベルから同年8月25日にシングル『寒い国から来た手紙/1⁄2ブルース』と2枚組ライブアルバム『ライヴ!!泉谷〜王様たちの夜〜』を同時リリースし、フォーライフでの活動を開始しました。同ライブ盤は、ザ・ラストショウ、イエローという二つの個性的なバンドをバックに、当時のライブの模様を収録したもので、先ごろ惜しくも逝去されたDr.Kこと故・徳武弘文のギタープレイも記録されています。
翌1976年には、アルバム『家族』とライブ盤『HOT TYPHOON FROM EAST』を相次いでリリースしました。
『家族』は、関西のソウルバンド「サウス・トゥ・サウス」をバックに迎え、アコースティック基調ながらもブルージーなフィーリングや軽快なラグタイム風の要素も取り入れ、よりパーソナルな視点からソングライティングの深化が注目された作品です。
『家族』は、関西のソウルバンド「サウス・トゥ・サウス」をバックに迎え、アコースティック基調ながらもブルージーなフィーリングや軽快なラグタイム風の要素も取り入れ、よりパーソナルな視点からソングライティングの深化が注目された作品です。
『HOT TYPHOON FROM EAST』は、ロサンゼルスの著名なライブハウス「トルバドール」へ泉谷が単独で渡り公演を収録したもので、ギター一本での演奏や現地の観客とのコミュニケーションの様子が収められており、フォーライフ設立初期から海外展開への意識を示していた作品とも言えます。
1977年にはアルバム『光石の巨人』をリリース。ストリート・ファイティングメン(メンバーは島村英二(Ds)、カン・イリエ(B)、中西康晴(Kb)、そしてチャーリー・ムスタング名義で参加したチャー(G))をバックバンドに迎え、泉谷しげるが「ダイナマイト・ポップス」と称した独自のロックサウンドを展開しました。ブルースハープの妹尾隆一郎や米国のシンガーソングライター、J.D.サウザーも一部楽曲に参加するなど、多様な音楽性を持つアルバムであり泉谷しげるの新たな方向性を示しましたが、この作品を最後に泉谷しげるはフォーライフレコードを離れました。
エレックレコード時代(『光と影』1973年リリース)
今回あわせて配信される『光と影』は、1973年にエレックレコードからリリースされた泉谷しげるの4作目のアルバムです。プロデュースは加藤和彦が担当。高中正義、小原礼、高橋幸宏、今井裕といったサディスティック・ミカ・バンドのメンバーや、三保敬太郎編曲によるセッションには江草敬介、松木恒秀、石川晶、寺川マサオキといった一流ジャズミュージシャンが参加し、ドラマチックに構成されたトータルアルバムであり、初期の代表作の一つとして評価されています。
これら一連の作品は、泉谷しげるのキャリア初期における音楽的探求の軌跡と、1970年代の日本の音楽シーンにおけるアーティストの自主性を象徴する貴重な記録です。今回のデジタルリマスター配信によって、その音楽的価値が改めて現代に伝えられることになるでしょう。
アルバムまとめ配信リンク
泉谷しげるFOR LIFE RECORDS Era Albums 2025Remaster

泉谷しげるの原点とも言えるエレックレコード時代の5作品「寒いくにから来た手紙」「ライブ!!泉谷~王様たちの夜~」「家族」「HOT TYPHOON FROM EAST SHIGERU IN TROUBADOUR」「「光石の巨人」~COSMIC SPIRIT GIANT~」をデジタルリマスターで配信開始。