『日本の「ゲームセンター」史』
書籍『日本の「ゲームセンター」史』が3月3日に発売。
— ファミ通.com (@famitsu) February 9, 2022
日本で独自に栄えた娯楽施設であるゲームセンターを、歴史と社会の両面から分類・分析した学術書。店舗形態の特徴の解説も。
https://t.co/ECipm9XiR3 pic.twitter.com/GWtXGlXSOg
筆者は、立命館大学ゲーム研究センターにて客員協力研究員として籍を置いている川﨑寧⽣氏。
なお博士論文要旨によると「立命館大学大学院先端総合学術研究科」という科に所属しておられたようです。
専門は社会統制史や日本史。
博士論文は「日本のゲームセンターが社会に根付いた要因の一つと思われる、社会統制史を重点的に調査」したもの。
ここから「日本の賭博やその周囲に関する厳格な社会統制を回避すべく、ゲームセンターが遵法精神を維持した上で、多様な客層を保持するために店舗形態として全国へ広がった事が、ゲームセンターの社会的定着に寄与したことを明らかとした」とのこと。
んー、難しい。
もう少しわかりやすく言うと「ゲームセンターの店舗形態の多様性と日本社会に根付いた過程や要因を調査」したのが本書で、上記論文をブラッシュアップしたものなんだそうです。
本書の目次
序章
第1章 ゲームセンターを対象にした先行研究、およびこれまで記述されてきた日本ゲームセンター史の整理
第2章 日米ゲームセンター史の比較分析 ─場所・空間の定着過程に着目して─
第3章 日本のゲームセンター史が持つ特殊性の分析
第4章 ゲームセンターにおける店舗形態の特徴 ─先行研究における議論の整理を中心に─
第5章 ゲームセンターが社会に根付く過程のケーススタディ1 大人向けゲームコーナー ─都市型娯楽の新しい形としての「ゲーム機が導入された喫茶店」─
第6章 ゲームセンターが社会に根付く過程のケーススタディ2 子供向けゲームコーナー ─駄菓子屋や玩具屋に広がったゲームプレイの形─
第7章 娯楽施設としてのゲームセンターの変遷 ─店舗形態に影響を与えた要素を中心に─
終章
あとがき
昔々から現代まで
ミドルエッジ世代よりさらに前の、1920年代後半のゲーム場にもふれているそうですから凄い研究書ですね。
そして本書は、新型コロナウイルスの影響によって変化が起きた、現在のゲームセンター業界についてもふれています。
ゲームセンターの「昔々から現代まで」を知ることができる本書。歴史を知りたいという方は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
なお同氏は1990年代の初頭、親にファミコンを隠された経験があり、そこからアーケードゲームに魅了されていったんだとか。
なんだか急に親近感を覚えてしまいます。
日本の「ゲームセンター」史 娯楽施設としての変遷と社会的位置づけ | 川﨑 寧生 |本 | 通販 | Amazon
著者のTwitterはこちら
拙著『日本の「ゲームセンター」史 娯楽施設としての変遷と社会的位置づけ』が今年3月に福村出版様より発売予定です。
— ギルダン (@Vandagill) January 24, 2022
日本のゲームセンターが社会に根付いた過程を調査・分析した学術研究書となっています。
もしよければお手に取ってもらえるとありがたいです。https://t.co/uebSvxlH6p
ライモン 2022/2/28 02:20
ゲームセンターは今や絶滅危惧の危機を迎えています。ネットワークの普及や家庭用ゲーム機、携帯端末などの性能向上によりより手軽にゲームセンターのアーケードゲーム機と変わらない、いやそれ以上のクオリティの高いゲームがスマホでも出来るようになりさらに若者は車の所有に消極的となりなかなかこうしたゲームセンターに行く機会も減り、さらに追い討ちをかけるようにコロナ禍が発生し、今や大きなゲームセンターの施設も閉店する事もあります。今のゲームセンターのゲームも何かICカードとかのゲームの進行状況を保存するアイテムが必要で昔のような手軽にフラッと遊べる筐体が少なくなってきていているのもなかなか寂しいです。