アイドル時代の Char って、今聴くと最高の歌謡ロックを演ってるんですよね。
2020年2月23日 更新

アイドル時代の Char って、今聴くと最高の歌謡ロックを演ってるんですよね。

日本を代表するギタリストの一人Charですが、デビュー当時はアイドルとして一時代を築いていたんです。アイドル時代の Char、軽く見られがちですが今聴くと最高の歌謡ロックを残しているんですよね。

4,552 view

ロック御三家

世良公則&ツイスト、原田真二と共にロック御三家と呼ばれていた時期があるChar。アイドルでした。当時はまだ日本の音楽市場においてロックというものが確立されえちなかったので、アイドルでもなんでもやるしかなった!とは本人の弁です。
Char

Char

出生名:竹中 尚人
生誕:1955年6月16日
出身地:東京都品川区
活動期間:1971年~現在
アルバムでロックをやるためにシングルでは歌謡曲を歌う。当時はそうする以外にメジャーで活動することが出来なかったと言います。不本意だったかもしれませんが、そうしたCharたちの地道な活動があったからこそ日本の音楽界にロックが根付いたんですね。功績はデカイです。

しかし、です。このアイドル期のCharは、今振り返ると面白いんですよね。日本を代表するギタリストCharの不本意だったアイドル時代。行ってみましょう!

NAVY BLUE

記念すべきデビュー曲は1976年6月にリリースされた「NAVY BLUE」です。作曲・編曲はChar自身で、作詞をNSPの天野滋が担当しています。珍しいというか、以外と言うか、今や貴重ですね。
NAVY BLUE

NAVY BLUE

SIDE:A
NAVY BLUE
作詞:天野滋 作曲・編曲:Char

SIDE:B
SHININ' YOU, SHININ' DAY
作詞・作曲・編曲:Char
同年9月には、代表曲「Smoky」を収録したアルバム「Char」がリリースされます。これがヒットしていればCharの音楽人生はスムーズにいったのでしょうが、残念ながらそうはなりませんでした。つまり、全く売れなかった。
結果、方向転換を余儀なくされるわけですが、それがアイドル路線と言うわけです。

Navy Blue

ソフト&メロウといいますか、哀愁漂う曲で悪くないですよね。でも、まぁ、売れませんでした。地味。新人にしては、20歳の若者にしては地味だったのかもしれないですね。

気絶するほど悩ましい

1年ぶりのシングルということになります。2枚目のシングル「気絶するほど悩ましい」は前作の商業的な失敗を踏まえ職業作家陣が投入されれることに。しかし、流石というしかありません。この曲は30万枚を超えるヒットとなります。
そして、結果として歌謡ロックと言う新たなジャンルが築かれることになるんですね。
気絶するほど悩ましい

気絶するほど悩ましい

SIDE:A
気絶するほど悩ましい
作詞:阿久悠 作曲:梅垣達志 編曲:佐藤準

SIDE:B
ふるえて眠れ
作詞:阿久悠 作曲:Char 編曲:佐藤準
阿久悠が作詞を担当したからでしょうか、それとも意図的に狙ったのでしょうか、なんとなくこの曲は沢田研二を感じさせます。当時ジュリーは人気絶頂ですからね。参考にしたということかもしれませんが、むしろジュリーに歌ってほしい曲ですね。

気絶するほど悩ましい

いい曲ですよね。それを証明するように「気絶するほど悩ましい 」は、沖田浩之、香坂みゆき、藤井フミヤから中森明菜まで、多くのミュージシャンにカバーされています。

逆光線

ジュリー風の曲調は変わらないものの、「気絶するほど悩ましい」がヒットしたことで信頼を得たのでしょうか、作詞は阿久悠ながらも曲はCharが担当した「逆光線」。
逆光線

逆光線

1977年12月10日発売(キャニオン/SEE・SAW W-5)

A面:「逆光線」
阿久悠作詞、Char作曲、佐藤準編曲

B面:「TOKYO NIGHT」
Char作詞作曲編曲
ロック御三家と呼ばれた3組のアーティストの素晴らしいところは、当時ロック・ミュージシャンはメディアには登場しない(出られない?)というのが一般的だったところ、お構いなしにテレビや雑誌にバンバン出たところですね。
36 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • ロックおじさん 2021/3/17 18:01

    良い記事だと思いました。残念なのは最後の
    パンクロックを引合いに出された所。
    日本のロックバンドもジャズ/フュージョン系に様変わりしたりと多様化してきた時期ですが、アナーキーのデビューが1978年~とある箇所。
    デビューは1980年ですので、締めくくりの文章としては時代考証に不備がありますね…。
    不特定多数の方々が読まれる記事な筈ですので
    その辺りはご留意されて下さい。

    すべてのコメントを見る (1)

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

鈴木清順“浪漫三部作”「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」の6枚組UHD+Blu-ray BOXが発売決定!!

鈴木清順“浪漫三部作”「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」の6枚組UHD+Blu-ray BOXが発売決定!!

TCエンタテインメントより、映画監督・鈴木清順の“浪漫三部作”を最新の4KマスターでUHD化&Blu-ray化した6枚組BOX『鈴木清順「浪漫三部作」【4Kデジタル完全修復版】UHD+Blu-ray BOX』が発売されます。
隣人速報 | 97 view
80年代前半、ジュリー&エキゾティクスとして活動していた頃の沢田研二がステキすぎた!

80年代前半、ジュリー&エキゾティクスとして活動していた頃の沢田研二がステキすぎた!

80年代前半に沢田研二が取り組んだ歌謡曲仕立てのニューウェーブとでも言うべきシングルが楽しいんですよね!その当時、沢田研二の傍らにはエキゾティクスが。いや、これってステキすぎです。
obladioblada | 800 view
相棒の官房長でお馴染みの岸部一徳さんは、GSの頂点に立つ名ベーシストだった

相棒の官房長でお馴染みの岸部一徳さんは、GSの頂点に立つ名ベーシストだった

「岸部一徳」さんといえば、大人気ドラマの「相棒」で杉下右京の上役に当たる官房長を演じていた役者さんとして知られていますよね。ひょうひょうとした雰囲気の個性的な役者さんなのですが、実は音楽をしている方なら誰もが知っている名ベーシストだったのです。GSでは最高峰ともいえるグループだった「ザ・タイガース」から「PYG」・「井上堯之バンド」でもベーシストとして活躍していました。
五百井飛鳥 | 1,883 view
「エレキの神様」寺内タケシは、エレキギターブームの先駆けだった

「エレキの神様」寺内タケシは、エレキギターブームの先駆けだった

日本発で様々な楽器が発明されてきましたが、実は現代の音楽には欠かせないエレキギターも、日本人が発明したものなのですよ。エレキギターが発明されたのは1930年代。発明家としても知られる政木和三氏が作り上げた楽器なのです。そのきっかけとなったのが、とあるコンサートに出演していた政木氏が、ギターの中にマイクを入れて演奏をしたことでした。
五百井飛鳥 | 219 view
大阪会場が開幕!「実物」だけを展示した「hideって、誰?」 特別企画展『PSYCHOVISION hide MUSEUM Since 2000』開催!!

大阪会場が開幕!「実物」だけを展示した「hideって、誰?」 特別企画展『PSYCHOVISION hide MUSEUM Since 2000』開催!!

2023年3月16日(木)~4月10日(月)の期間、大丸ミュージアム<梅田> 大丸梅田店15階にて『PSYCHOVISION hide MUSEUM Since 2000』(サイコビジョン ヒデ ミュージアム シンス ニセン)が開催されます。

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト