元々、「仁義なき戦い」の主演広能昌三役は渡哲也に用意されたものらしい。だが、渡哲也が急病になったため、急遽菅原文太主演となった。
松方がシリーズ屈指の名場面を振り返る。
「2人の顔がカットバックで大写しになると、こっちの顔が若すぎちゃうんだ。文太さんみたいな、いいシワが欲しいと本気で思ったよ」
そのため松方は、2つの洗面器に冷水と熱湯をそれぞれ用意し、交互に顔をつける。医学的な根拠は何もないが、それほど憧れた味のある“男の顔”だったのだ。
「深作欣二監督が脂の乗り切っている頃で、熱気がありました。
祇園で朝まで飲んで、それで『お前ら寝るな』って言うんです。
なぜか聞いたら『明日の撮影は目が赤い方がいいんだ』って言うんですよ。
多分、2か月は寝てないですよ。それでも平気なくらい集中していました。」
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