インダストリアル・メタルの先駆者、ナイン・インチ・ネイルズ
2016年11月10日 更新

インダストリアル・メタルの先駆者、ナイン・インチ・ネイルズ

激しい音とは対照的にナイーブな感性を持ったナイン・インチ・ネイルズ。綿密に作りこまれた音をバックに叫ぶようにささやき、ささやくように叫ぶトレント・レズナーの存在は唯一無二の存在といえるでしょう。

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Nine Inch Nails "The Day The World Went Away (Quiet)"

本作からは「The Day the World Went Away」をはじめとして、「We’re in This Together」、「Into the Void」、「Starfuckers, Inc.」の4曲がシングル・カットされています。

With Teeth

前作発売後からアルコールとドラッグ依存症となってしまったトレント・レズナーが、それらを克服し6年ぶりとなる4枚目のアルバム「ウィズ・ティース」を2005年に発売しました。
2000年代に入って最初のアルバムとなった本作も全米1位を獲得していますが、内容的には今までの神経質なまでに作りこまれたサウンドではなく、ラフなバンドサウンドとなっています。
ウィズ・ティース

ウィズ・ティース

2005年リリース

【収録曲】
1. オール・ザ・ラヴ・イン・ザ・ワールド
2. ユー・ノウ・ホワット・ユー・アー?
3. ザ・コレクター
4. ザ・ハンド・ザット・フィーズ
5. ラヴ・イズ・ノット・イナフ
6. エヴリ・デイ・イズ・イグザクトリー・ザ・セイム
7. ウィズ・ティース
8. オンリー
9. ゲッティング・スモーラー
10. サンスポッツ
11. ザ・ライン・ビギンズ・トゥ・ブラー
12. ビサイド・ユー・イン・タイム
13. ライト・ウェア・イット・ビロングス
これまでの作品とは違い、1曲目はとても穏やかに幕を開ける。ある意味「Fragile」以上に繊細で、触れれば崩れてしまいそうなほど儚げ。
これまでのアルバムで嫌でも感じ取れていた重さや暗さが払拭されており、聴き易いともいえるし、古いファンには物足りないともいえる。

インダストリアル要素は控えめ。ビートも、打ち込みではなくデイヴ・グロール参加による生ドラム。「Fragile」で初登場した、あの零れ落ちるようなピアノの音も随所に入っている。
あくまで歌やメロディを重視したアルバムで、電子音の類は控えめ。しかし、そのセンスの高さはさすがである。静かな曲などは、ライヴ盤「And All That Could Have Been」のdisc2のような雰囲気。それでいて「Pretty hate machine」のポップさをさらに洗練させた感がある。

Nine Inch Nails - The Hand That Feeds

大きく変貌を遂げて2000年代に突入したナイン・インチ・ネイルズ。この後も試行錯誤は続きますが、2013年には8枚目となるアルバム「ヘジテイション・マークス」を発売し健在ぶりをアピールしています。
アルバム発売のインターバルが長いナイン・インチ・ネイルズですので、新作はいつになるのか分かりませんが、きっとまた素晴らしいアルバムを届けてくれることでしょう。
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