NHK大河ドラマの「社会的影響力」:流行語の発生・ドラマゆかりの地への観光の起爆剤としての効果
2016年3月27日 更新

NHK大河ドラマの「社会的影響力」:流行語の発生・ドラマゆかりの地への観光の起爆剤としての効果

NHK大河ドラマは1年という放送期間の長さ、ご当地番組的な要素があるため、関連する舞台への観光が急激に盛り上がるなど、かなりの地域活性化=経済効果があります。1987年の「政宗ブーム」のように大河がヒットすればするほど、大きな大河ドラマバブルが起きました。また大河ドラマの社会的影響力の強さから、数多くの流行語も生まれました。大河ドラマに出演したことで一流スターの仲間入りを果たした俳優も多いです。社会的影響力が大きかった高視聴率の代表的な大河ドラマをピックアップして、ドラマから流行語が生まれ、観光への起爆剤となった流れを振り返ってみましょう。

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大河ドラマ『おんな城主 直虎』(登場人物:井伊直虎 演...

大河ドラマ『おんな城主 直虎』(登場人物:井伊直虎 演:柴咲コウ・2017年1月より放送される予定)を生かした地域づくりを開始している

毎年秋に各地で開催される「大菊人形展」は大河ドラマをテーマにするケースが多い。

その年に放送されている主人公にゆかりのある地方自治体がNHKとのタイアップで展示会やフェスティバルを開いている。

“大河ドラマのまち”と銘打って自治体や地元経済団体等が地域活性化を図るケースは多く、例えば2002年の『利家とまつ』が高視聴率を博したことで石川県の観光振興に大きく貢献している。また滋賀・京都・大阪がドラマの舞台になると京阪電気鉄道が8000系(0番台)や9000系などを使用してラッピング電車などを走らせるなどして積極的にPRしている。

なお、大河ドラマでは毎話の最後に、作品ゆかりの場所を紹介する短い紀行VTRが流れる。

大河ドラマの観光に対するマイナス面=一過性に終わる

大河ドラマ放映における観光需要の喚起が一過性に過ぎず、放映後に大幅な集客の落ち込みが予想されることです。一過性の観光バブルで終わってしまうリスク。

またドラマ放映時の受け入れ態勢が不十分であった場合は、マイナスイメージが拡散してしまうリスクも伴うと思われます。

持続的な観光需要の創出ができるかどうか?

大河ドラマをきっかけに、その地域の文化的、歴史的価値を持続的な観光ブランドバリューに落とし込めるか、観光ブランドイメージを拡張していけるかにかかっています。

それは観光ブランドとしての「持続的な競争優位性の創出」に他ならず、すなわち、中長期的な視点での観光ブランドづくりの観点が必要となるでしょう。

NHK大河ドラマ『武田信玄』(1988年) 武田信玄:中井貴一 平均視聴率39.2%・最高視聴率49.2%

NHK大河ドラマ『武田信玄』(1988年) 武田信玄:...

NHK大河ドラマ『武田信玄』(1988年) 武田信玄:中井貴一 平均視聴率39.2%・最高視聴率49.2%

『武田信玄』(たけだしんげん)は、NHKが1988年1月10日から12月18日に放送した第26作目の大河ドラマ。全50回。主演は中井貴一。

甲斐の戦国大名である武田信玄(晴信)が主人公。 原作は新田次郎の歴史小説の『武田信玄』と『武田三代』。新田次郎小説の大河ドラマ化はこれが初めて。脚本家は田向正健が担当した。

前年の『独眼竜政宗』に続いて広義の戦国時代を扱った作品である。武田信玄が主要登場人物として登場する大河ドラマには、上杉謙信を主人公にした1969年の『天と地と』、武田家の「軍師」とされる山本勘助を主人公にした2007年の『風林火山』がある。

信玄の母・大井夫人(若尾文子)が、自分の息子が後世で誤解されていることが多いため、我が子の名誉のために真実を物語る、という体裁を全話一貫してとっている。そのため、本編のナレーションも大井夫人役の若尾が兼ねている。
(出典:Wikipedia「武田信玄 (NHK大河ドラマ)」)

NHK大河ドラマ『武田信玄』(1988年) オープニング - YouTube

武田信玄(演:中井貴一)と信玄の正室・三条の方(演:紺...

武田信玄(演:中井貴一)と信玄の正室・三条の方(演:紺野美沙子)

武田信玄(たけだ しんげん)
(武田晴信→武田信玄)
演:中井貴一(少年期:真木蔵人)
甲斐の国主。当初の名は晴信(はるのぶ)。目的のためなら手段を選ばないマキャベリストだが情に厚く、家臣・領民への気配りを常に怠らない。しかし、父・信虎や息子・義信との対立など家庭には恵まれなかった。

三条の方(さんじょうのかた)
演:紺野美沙子
信玄の正室。義信・於梅・竜宝の母。公家の出を鼻にかけ、山国である武田家への嫁入りを嘆き悲しんでいた。次第に信玄の力量を認め勝利を喜ぶ様になり、時には正室として京都との人脈を活かす事もあった。一方で実直な信玄とそりが合わず、うまくいかない夫婦仲や、実子達が政略の犠牲となった際などに信玄と激しく衝突し憔悴する姿も何度か描かれた。死の床において、信玄に介抱されながら、夫婦ともに戦国に翻弄された運命を共感しこの世を去る。その雅さが武田家から失なわれた喪失感が、甲斐から京の都が消えました、という嘆きで示された。

番組の最後の締め台詞「今宵はここまでに致しとうござりまする」は流行語大賞に選ばれた。

信玄の母・大井夫人役の若尾文子が本編のナレーションも行...

信玄の母・大井夫人役の若尾文子が本編のナレーションも行い、大井夫人の「今宵はここまでに致しとうござりまする」というセリフによって番組は締めくくられる。

この番組の最後の締め台詞「今宵はここまでに致しとうござりまする」は流行語大賞に選ばれた。
最終回および一部の回をのぞいて、各放送回とも大井夫人の「今宵はここまでに致しとうござりまする」というセリフによって締めくくられ、この年の流行語大賞に選ばれた。

本編で大井夫人が死んだ時には、半透明のカメラワークで魂となって我が子晴信を見守るという演出が行われ、ナレーションはそのまま次回以降も続行した。

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NHK大河ドラマ『春日局』(1989年) 春日局(おふく):大原麗子 平均視聴率32.4%・最高視聴率は39.4%

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NHK大河ドラマ『春日局』(1989年) 春日局(おふく):大原麗子 平均視聴率32.4%・最高視聴率は39.4%

『春日局』(かすがのつぼね)は、1989年1月1日から12月17日にNHKで放映された第27作目の大河ドラマ。全50回。原作・脚本は橋田壽賀子、主演は大原麗子。

明智家臣の娘という立場で戦国の乱世を生き抜き、その器量を徳川家康に見込まれて大奥の取り仕切りと後の三代将軍徳川家光の乳母を任された女性・春日局の生涯を描く。それまで「強い女」「烈女」のイメージが強かった春日局を、平和な世を希求し、献身的に家光の母代わりになろうと生きた女性として描く。

主演の大原麗子は5回目の大河ドラマ出演となる。
脚本はNHK連続テレビ小説『おしん』(83年)などを手がけた橋田壽賀子で、1981年の『おんな太閤記』、近現代史大河である1986年の『いのち』に続いて3度目となり、女性主人公の大河ドラマも『いのち』以来である。本作は後半が江戸時代初期にさしかかるものの、1980年代後半の大河ドラマは、安土桃山時代を舞台とした『独眼竜政宗』(1987年)、戦国時代を舞台とした『武田信玄』と広い意味での戦国ものが3年続くこととなった。

橋田によれば、民放局で家光側室で将軍家綱生母となるお楽の方について調べ、それをきっかけに春日局について関心を持っていたという。おふくと対比する形で家光の母・お江与をもう一人の主人公のように位置付けている。その一方で、本来おふくや家光を語る上で欠かせないはずのお万の方が登場することはなかった。
(出典:Wikipedia「春日局 (NHK大河ドラマ)」)
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