夏が終わり東京へ戻ると、由美は病院で集中治療を受けなければならないほど病状が悪化していた。入院が近づいた日、明と由美はホテルのディナーショーや山岳部のコンパで楽しんだ。その帰り道、由美は明に「もっと生きたい」と自分の感情をぶちまけた。別れた父とも再会を果たした由美を、明は登山に誘い、医師や友子も賛成してくれた。ロープウェイで穂高の中腹まで登り、頂上を目指す2人。息をはずませながらも楽しそうに微笑む由美はまた上に登ろうとするが、明は途中で由美をおぶって下山することにした。
明は「やるだけやったじゃないか」と声をかけるが、由美は熱に浮かされていてほとんど反応がない。「明さんのお嫁さんになりたい」と呟く由美に、「もうお嫁さんじゃないか」と答える明。やがて2人の姿は山裾へと消えた。そして由美の部屋の机の上にはひっそりと花の鉢植えが置かれ、穂高の中腹には由美が明との登山の記念にと積み上げたケルンが残された。
西穂高の美しい風景も印象的だったラストシーン。弱々しく「明さんのお嫁さんになりたい」と告白する由美に、「もう、お嫁さんじゃないか」という明。切なくて映画館で号泣したのを覚えています。由美を最後まで自由に好きに生きさせようとする母親役の佐藤友美、見守る医師の露口茂と、当時まだ演技が未熟な主演2人の脇を固める俳優陣が素晴らしかった。美少女としてドラマやCMで活躍していた後藤久美子ですが、あらためて薄命の美少女としてスクリーンで観る彼女の美しさは息を呑むほどでした。ビーバップのリーゼントのイメージが強すぎた仲村トオルも「普通のどこにでもいる大学生」を好演していました。しかし、しばらくビーバップの印象はぬぐえなかったですね。
風の音で始まるこの曲が、映画のラストシーンの余韻にかぶってきて、さらに号泣レベルがアップ!!
宮沢りえとキットカットのCMに出演。同じ歳の宮沢りえとは比較される対象に置かれながらも共に1980年代後半からの美少女ブームの火付け役として活躍しました。当時活躍していたゴクミ、宮沢りえと同世代の美少女は「小川範子」「桜井幸子」「高橋かおり」など。美少女というだけでなく、みんな演技も達者でしたよね!
プライベートを中心に、インタビューをまとめたエッセイ。当時、雑誌のインタビュー中に敬語を使わない、マスコミに対して中指をたてる、質問中の記者に「マスコミ大っ嫌い!」などと言い放つなど美少女らしからぬ(?)振る舞いが話題にもなりました。「ラブストーリーを君に」のロケの休憩時間に、スタッフさんとトランプをしているゴクミが、あまりにもワガママを言うので、仲村トオルが叱りつけた!というエピソードは有名です。そんなエピソードの積み重ねで、「生意気」となったんでしょうね!
後藤久美子が中学校一年生のときに言っていた言葉をまとめたという『ゴクミ語録』。この中には「ムカムカムカムカムカムカ。ム・カ・ツ・ク!トロイやつ見ると殴りたくなっちゃう。私、ノロマな大人が大キライ!」「だから、取材の人とかでタバコのケムリこっちにプハァーッと吹きかけながらインタビューされたりすると、『私の好きな言葉はネ、“禁煙”!!』なんて答えちゃうんだ。ナマイキかなぁ?」などの発言が
「トロイやつ見ると殴りたくなっちゃう。」って・・・!当時はゴクミだから許された?