『うる星やつら』(高橋留美子原作)の漫画・テレビアニメ・劇場版6作
ラム (うる星やつらのメインヒロイン)「〜だっちゃ」
一生添い遂げる決心であたるに心底惚れており、あたるを「ダーリン」と呼び、その想いは果てしなく素直で一途。一方で大変なやきもち焼きな一面があり、あたるが他の女の子に興味を示したり、ガールハントをすると電撃を与えて制裁する。
ラムのあたるに対する行動パターンは、序盤はいかにあたるとしのぶとの仲を邪魔するか、おユキ登場以降は、いかにあたるの(ラムから見た)浮気を止めるか、また面堂登場以降になってくると、あたるを妬かせようとする行動も見受けられる。
連載開始したばかりの頃は、その個性が際立っていたが、話が進むに連れてラム以上にアクの強いキャラクターが次々と登場し、次第にラムは彼らの個性の前に埋もれていき、終盤では、比較的常識人的な位置づけのキャラクターとなっていった。
あたるの女癖の悪さやアホさ加減には簡単に直らないと諦めの境地に達しているが、そんな欠点も含めて彼を本気で好いている。またラム自身が絶体絶命のピンチには必ず助けに来てくれて解決してくれる、また本気で怒った時にはきちんと理解してくれるものと信頼もしている。
諸星あたる
基本的には楽観的かつアホなことばかりする性格であり、クラス内では「並みのアホではない」として公認されている。また無類の女好きで、よくガールハントをしに町に出かけ、美人をみるや声をかけてナンパしている。連載中期頃より住所と電話番号を聞き出そうとするようになる。また、弁天やサクラなど知人の女性となると、いくらぶっ飛ばされようが平気でセクハラをする。
ラムに対しては、当初押しかけ女房的な態度を取られ、さらに拒絶すると執拗な妨害や電撃制裁を喰らわせられるので嫌がっていた。しかし、次第に表面上はラムに対して冷たい態度を基本的にとり続けるが、「ラムにガールハントを邪魔されるのは嫌だが、ラムがいなくなったり別の男に取られたりするのはもっと嫌」という程に本人にとってラムもかけがえの無い存在になっていく。
面堂終太郎『わ~ん暗いよ~、せまいよ~、こわいよ~!』
諸星あたるのクラスメイト。クラスでの肩書きは副委員長。原作での初登場は、本格週刊連載としては1話目にあたる第23話「トラブルは舞い降りた」。4月1日生まれ。強大な財力(本人曰く「たかだか資産5兆円(原作では500億円)」)と軍事力(私設軍隊、ホーカー・シドレー ハリアー、レオパルト1等)を持つ面堂財閥の跡取り息子。作中で友引高校へ転入してくる。
容姿端麗かつ秀才で運動神経も良く、女性には優しくモテるが、男に対しては非常に冷たい性格であり、特にあたるとは犬猿の仲で事ある毎に衝突する。日本刀(アニメ版では「村雨」という銘)を常に携帯し、喧嘩の度にあたるを斬ろうとするがいつも白羽取りで受け止められる。
ちなみこの日本刀はチェーンソーと戦って折れるくらいに脆い代物であることが発覚している。あたる曰く「プライドの化けもん」と言われる程自尊心が高く、また非常に女好きであり、初期はラムに熱心にアタックしていた。
ラムの相性占いによって本質的にはあたるとは同レベルのアホである事が判明している。その時、クラスメイトからは『面堂から金と権力を取るとあたるになるのか』と不名誉な評価をされている。
テレビアニメ版『うる星やつら』(1981年10月14日 - 1986年3月19日・フジテレビ系列放送)
テレビアニメ版『うる星やつら』(1981年10月14日 - 1986年3月19日・フジテレビ系列放送)
テレビシリーズは4年半という長期にわたって放送、劇場版も6本作られ、テレビシリーズ放送終了後はOVAシリーズも作られた。
三宅しのぶ
登場当初はあたるの恋人であった。しかし、あたるとラムの関係を目の当たりにしているうちに、次第にあたるを奪い返そうという気持ちは薄れ、恋愛感情は立ち消えた。面堂終太郎登場以降は、面堂にご執心である。
あたるがラムに好意を持つようになって以降(週連載開始後)は、ヒロインとしてではなくメインキャラクターの一人としてその存在を確立する。面堂、あたる、ラムとハイキングや海水浴に行くことが多く、これにサクラが加わることも度々である。
仲の悪いあたると面堂ではあるが、ラムとしのぶが緩衝材になっている側面も大きい。
面堂了子『おほほほ』
面堂了子は究極のイタズラ好き。中でも兄はしょっちゅうやられている。
初登場ではいきなり骸骨女に化けてあたるをはじめとした通行人全員をおどかし、そして教室へ到着すると兄へは二重に仕掛ける等いきなりやってのけた。
錯乱坊(チェリー)「運命(さだめ)じゃ」『不吉じゃ』
声 - 永井一郎、梅津秀行(パチスロ版)
本名不明の遊行僧。第一話においてあたる、しのぶに引き続きラムよりも早く登場。作品中では本人の初登場時の要請により、チェリーと呼ばれることが多い(「錯乱坊」の漢字に「チェリー」のルビが振られる)。親族に、巫女の妹(顔がそっくり)と姪のサクラ(後述)がいる。特技はサーフィン、ヨガ。
初登場時には「とある高僧」と自称し、主人公あたるが世にもまれなる不運の相の持ち主であることを的中させる。以降もたびたび用もないのに変な所から出没する。登場時はほとんど強烈な破壊力のある顔面のどアップで出没。食い意地が汚く、時々諸星家の食卓に勝手に上がり込んでは食事を平らげてゆく(ちなみに入れ歯)。
『うる星やつら オンリー・ユー』(1983年2月13日に東宝系で公開)
『うる星やつら オンリー・ユー』(1983年2月13日に東宝系で公開)
アニメーション監督、押井守の実質上の劇場初監督作品。他の女に走る諸星あたるをラムが追いかけるという原作初期の『うる星やつら』を彷彿させ、原作者の高橋留美子から絶賛された。
「うる星」の原作・TVにそれまで登場した主要なキャラクターが一堂に会し、ドタバタなラブコメディの展開をベースにしつつ、時空を股に掛けた壮大なスケールでラムを助ける形で活躍を描く。
パロディが多く、ダスティン・ホフマン主演の映画『卒業』をイメージしたシーンは有名。また、ラムがあたるを「ダーリン」と呼ぶのと対照的に、エルはあたるを「ハニー」と呼んでいる。キャラクターデザインにおいても、ラムのスタイルをそれまでのテレビシリーズより更に良くしてある。
出典 うる星やつら オンリー・ユー - Wikipedia
影踏み遊びから11年後のある日・・・あたるとエルという女との結婚式の招待状が次々と届けられた。
少女「11年たったら迎えにくるわ、待ってて、きっと、待っててね」
宇宙船が来る。アニメSFシーンとして素晴らしい出来映えと思います。さすが押井守先生。
80年代のアニメのSF映像としては、世界の最高峰でしょう。
宇宙船からエルからの使いの「エル星艦長」が現れた。しばらしくて「ババラ」が現れた。
エルとあたるは11年前に婚約をしているという事実があるという。
エルが美人であると聞くと、いつもの浮気癖を出したあたるはあっさり約束を受けた。
エル星艦長
声 - 松谷祐子
エル星の宇宙戦艦の艦長。あたるを迎えに現れるが、美人だったため当初あたるに「エル」と間違えられる。声担当の松谷はTV版の主題歌『ラムのラブソング』『宇宙は大ヘンだ!』の歌い手。
ババラ
声 - 京田尚子
エルの乳母。エルからの使者として地球に現われた。あたるの事はあまりよく思っておらず、結婚拒否に転じたあたると、それでも結婚を強行することを決めたエルに、「なぜそうまであのような男に執着なさいますのか」と問うたほどだった。弁天から「ババラばばあ」と呼ばれていた。
浮気者の諸星あたると、彼を愛する一途な宇宙人・ラムを中心に架空の町、友引町や宇宙や異次元などを舞台にしたラブコメディタッチのギャグ漫画。
その内容の斬新さと魅力的なキャラクターは1980年代のみならず以降の漫画界とアニメ界に衝撃を与え、当時の若者たちの圧倒的支持を受けて一大ブームを引き起こし、若者文化にも影響を与えた。
高橋留美子の初期代表作で、後年に本作と『めぞん一刻』を(自身の)20代の漫画で自分の青春と語っている。
1978年に短期集中連載作品として『少年サンデー』に初掲載され、好評であったため1979年に月刊連載化・不定期連載化された。当時高橋はまだ大学生であったため、約20-30Pの作品を数カ月おきに連載していたが、大学を卒業すると同時に週刊連載に移行。
そして、1980年に『少年サンデー』にて本格的週刊連載となり(第1回の本格連載は面堂終太郎登場話である原作第23話「トラブルは舞い降りた!!」)、一週およそ16Pの連載が続けられた。定期連載以降、最終話まで作者都合による休載はない。
あだち充の『タッチ』と共に、当時の『少年サンデー』を支える二本柱となるほどの人気作品となったことからテレビアニメ化・アニメ映画化もされ、単行本34巻(全366話)に及ぶ長期連載作品となった。最終話時点では『がんばれ元気』を上回り、『少年サンデー』史上最長巻数である。
出典 うる星やつら - Wikipedia