『太陽の使者 鉄人28号』
※放送時の正式タイトルは『鉄人28号』。放送後、1963年アニメ『鉄人28号』等と区別するために『太陽の使者 鉄人28号』と表記するようになった。
放送期間:1980年10月3日から1981年9月25日
放送時間:金曜18:00から18:30
放送局:日本テレビ系列
放送話数:全51話
主題歌:「太陽の使者・鉄人28号」ギミック
スタッフ
チーフ・ディレクター:今沢哲男
演出:今沢哲男
脚本:藤川佳介
作画監督:鈴木欽一郎
メカニック・デザイナー:前田実
音楽:清水靖晃、マライア
キャスト
敷島博士:金内吉男
大塚警部:富田耕生
堀川艦長:小林勝彦
ロビー:西川幾雄
宇宙魔王:内海賢二
ナレーター:曽我部和行
『太陽の使者 鉄人28号』とは
横山光輝のマンガ『鉄人28号』の、二度目のアニメ化作品。
『太陽の使者 鉄人28号』の最終回
第51話「銀河の王者!鉄人28号」
ブラックホール空間を進む宇宙船アストロキャット。向かってきた隕石群に砲撃するが、破壊できずに船は損害をうける。正太郎は鉄人28号を出動させた。ローリングアタックで隕石群を破壊し、そのあとをアストロキャットがバリアーを張って進む。
コウモリ型の敵ロボが複数現れた。鉄人との戦闘が始まる。一体を破壊するものの、鉄人のエネルギーの蓄積量が落ちていた。ここには太陽の光が届いていないため、エネルギーの補給ができないのだ。そればかりかエネルギーが吸収されている、と敷島博士は言う。
全機を破壊した鉄人をアストロキャットは回収する。艦長は正太郎にお礼を言う。そこに謎の声がした。
謎の声「喜ぶのはまだ早いぞ。ここが宇宙魔王の胸の中ブラックホールだということを忘れたのか。魔王は太陽圏の星をすべて飲み込もうとしているのだ。やがてはお前たちの地球もこの宇宙から消滅してしまうだろう」
謎の声の正体は、宇宙魔王につかえているはずの人型ロボット・ロビーだった。
ロビー「私はお前たちに協力したいのだ。ははは、信じられんと見える。無理もないが思い出してみるがいい。オーストラリアでの戦いの時、要塞都市の下に火山脈があるのを教えたのは誰だと思う?」
博士はその出来事を思い出した。
ロビー「少しは信じる気になったかな。いよいよ私の目的を達成する時がきたようだ。宇宙魔王に復讐を誓って100年。やっとその時がきた。正太郎!暗黒太陽を破壊するんだ。このブラックホールの核のようなものだ。暗黒太陽さえ破壊すれば質量の上がりすぎたブラックホール、いや宇宙魔王は吹っ飛ぶだろう。鉄人ならきっとできる。正太郎!地球の運命はお前にかかっているのだ」
一方、宇宙空間に浮かぶ宇宙魔王。
宇宙魔王「フフフ、ハハハ!地球よ。お前たちの頼みの者共はもはや生きては帰れん。地球よ。宇宙を支配する魔王の怒りにふれた星よ。消え去るのだ!永久にこの宇宙から消え去るのだ」
暗黒太陽に向けてブラックホール内を全速前進する宇宙船アストロキャット。急がないと先に地球が破壊されてしまう。やがて暗黒太陽が見えてきた。正太郎は鉄人を出撃させる。だが巨大な宇宙魔王が現れた。それは幻覚ではなく、魔王の魂が執念の力をエネルギーにして姿を現したものだった。
宇宙魔王「愚かなものども。今お前たちの地球がどうなってるか知っているのか。空は怒り、海は荒れ狂い、山は炎を噴き上げている。こうしている間も多くの人間が次々と死んでいるのだ。ハハハハ」
宇宙魔王に挑む鉄人。戦いが始まった。ハンマーパンチを何度も繰り出すが、まったくダメージをあたえられない。フライングキックも、宇宙魔王の剣で防がれてしまう。
ロビー「宇宙魔王には勝てない。何とかして暗黒太陽を破壊しろ!」
宇宙魔王の剣で、何度も切られ傷だらけになる鉄人。
博士「正太郎君、鉄人のエネルギーを一気に全開にするんだ!」
正太郎「ええっ?そ、そんなことしたら鉄人が!」
博士「地球を救うためだ!」
宇宙魔王の剣が、鉄人の胸を刺し貫いた。鉄人はエネルギーを全開にする。すると宇宙魔王の剣が砕け散った。鉄人は宇宙魔王に体当たりし、ともに暗黒太陽に飛び込んで行く。暗黒太陽はひび割れ、光を放って消滅した。
宇宙船アストロキャットは地球へ帰ってきた。歓喜する乗組員たち。その中でひとり辛そうな表情の正太郎。その時、鉄人を動かすビジョンコントローラーに反応が。鉄人は無事だったのだ。宇宙空間を、宇宙船めがけて飛んで来る鉄人。そして並んで横を飛ぶ。
地上に戻ってきたアストロキャットと鉄人に、笑顔で手を振る人々。
夕日に立つ、鉄人の雄姿。
その後の『太陽の使者 鉄人28号』
1960年『鉄人28号』テレビ版実写第1作
1963年『鉄人28号』テレビ版アニメ第1作
1980年『太陽の使者 鉄人28号』テレビ版アニメ第2作
1992年『超電動ロボ 鉄人28号FX』テレビ版アニメ第3作
2004年『鉄人28号』テレビ版アニメ第4作
2005年『鉄人28号』劇場版実写第1作(実写としては第2作。鉄人はCG)
2007年『鉄人28号 白昼の残月』劇場版アニメ第1作(アニメとしては第5作。2004年版と同じ今川泰宏監督だが設定が少し異なる)
他、マンガ化作品もありました。
そして、あなたも実物大の鉄人28号に会えるということで、神戸市長田区若松町の若松公園内「鉄人広場」には、鉄人28号のモニュメントが立っているのです。身長は18メートル!
でもじつは『太陽の使者 鉄人28号』の設定は20メートルなのでした。作品によって設定身長は異なっています。