地方の星は本当はこの馬!!メイセイオペラ
2016年11月25日 更新

地方の星は本当はこの馬!!メイセイオペラ

地方競馬から中央競馬へ…ハイセイコーやオグリキャップなど時代のスターホースが 歩んだ道だが、地方競馬に所属をしたまま中央のG1レースを制覇したのはメイセイオペラが 唯一無二である。TV化もされた彼の偉業を追っていきたい。

7,090 view
未来に語り継ぎたい名馬 (1570230)

メイセイオペラは父グランドオペラ母の父タクラマカンという、ある意味地方競馬らしい渋い血統である。通算成績は35戦23勝、G1レースは中央のフェブラリーSを含む3勝という輝かしい成績である。
via prc.jp

デビューから本格化まで

1996年に地方盛岡競馬場でデビューしたメイセイオペラは、徐々に頭角を現し
6戦目から9連勝、しかもほとんどが圧勝で、岩手の怪物トウケイニセイの再来と呼ばれる
ようになる。しかし、中央との交流レース、ダービーGPは2番人気ながらも10着敗退
続くスーパーダートダービーも10着と中央の壁に跳ね返されてしまう。
気を取り直して地方馬との桐花賞は勝利し、古馬を含めた盛岡最強の座についた。

最強のライバル、アブクマポーロ

岩手で敵なしとなったメイセイオペラは全国制覇のため、遠征を試みる
交流G1の川崎記念が98年の初戦となったが、南関東最強のアブクマポーロに手も足も出ず
4着敗退。この後、ライバルとしてアブクマポーロとは何度も死闘を繰り返すこととなる。
地元のレースを勝利し、再度遠征、帝王賞に駒を進めるが、ここでもアブクマポーロの
3着と雪辱ならずだった。しかし、中央馬を相手に互角以上にやれていることも事実で
ここからメイセイオペラのさらなる快進撃が始まるのであった。
第48回 川崎記念 (1570243)

ライバルへの雪辱

地元岩手のレースでは中央馬だろうとまったくの敵なし、メイセイオペラは中央交流レースも含め連勝、そして地元の交流G1南部杯に駒を進める。今まで挑戦する立場のメイセイオペラだったが、今度はライバルアブクマポーロが盛岡に遠征してきたのである。地元の期待を受け、負けられない一戦でメイセイオペラは見事にライバルへ雪辱を果たし、初めてのG1制覇を飾る。
しかし、次走東京大賞典では、今度は迎え撃つアブクマポーロに歯が立たず2着。それでも中央の馬には先着しているので、立派な成績と言えるだろう。
南部杯優駿伝説 ... 第19話 メイセイオペラがくれたもの / 赤見千尋さん (1570242)

中央G1レース制覇

1999年、初戦に選んだのは、中央のG1レースフェブラリーSだった。
ライバル、アブクマポーロは川崎記念へ進んだため、中央のG1レースとは言え、十分勝負になるレースだった。メイセイオペラは2番人気に支持され、直線鋭く抜け出すと後続に2馬身差をつけ優勝。地方所属馬による初めての中央G1レース制覇となった。
水沢から大挙押し寄せたファンたちは歓喜に沸き、鞍上の菅原に対する「イサオコール」が鳴りやまなかった。
 (1570250)

1着 9番 メイセイオペラ 牡5 57 菅原勲 1.36.3 2人 2着 12番 エムアイブラン 牡7 57 武豊 2身 7人 3着 10番 タイキシャーロック 牡7 57 横山典弘 クビ 4人 4着 13番 オースミジェット 牡5 57 四位洋文 1/2身 3人 5着 7番 キョウエイマーチ 牝5 55 秋山真...

故障、そして引退

中央のG1レースを勝ったとはいえ、ダート最強の名を称するにはアブクマポーロを倒さなければいけない。しかし、アブクマポーロは故障で引退、ライバル不在となったメイセイオペラは年末まで連勝街道をまっしぐら、しかし、年末の東京大賞典で1番人気ながら、11着に敗れると、フェブラリーSも4着敗退、帝王賞も11着、その後故障を発生し、引退を余儀なくされる。決して早熟の血統では無く、これからさらに強くなる可能性があっただけに惜しい引退であった。
第45回東京大賞典観戦記 (1570236)

その後の地方馬

メイセイオペラが引退した後、地方所属のままで中央のG1レースを勝利した馬はいない(2016年2月現在)アジュディミツオーやフリオーソ、さらに中央のクラシックレースを沸かせたコスモバルクがいたが、G1には手が届いていない。メイセイオペラがどれだけの偉業を果たしたかがよくわかる。ハルウララのように別の意味で沸かしてくれる馬もいたが、やはり競走馬は強くてなんぼの世界である。ダートグレードがだいぶ整備された今、中央馬をなぎ倒す強い地方馬が出てきてほしいものである。
 (1570248)

 (1570247)

32 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

あの“白い奇跡”の感動がいま蘇る!『みどりのマキバオー』連載開始30周年記念特別展が開催決定!!

あの“白い奇跡”の感動がいま蘇る!『みどりのマキバオー』連載開始30周年記念特別展が開催決定!!

マンガ、アニメ、特撮などを始めとするサブカルチャーをテーマとした企画展を開催・運営している株式会社クレイジーバンプが、墓場の画廊中野店と墓場の画廊ONLINE STOREにて『みどりのマキバオー 連載30周年記念 POP UP STORE in 墓場の画廊』を開催します。
隣人速報 | 71 view
JRAが「復刻!馬券メーカー」を公開!懐かしの馬券を再現できると話題に!「みどりのマキバオー」つの丸も参戦!!

JRAが「復刻!馬券メーカー」を公開!懐かしの馬券を再現できると話題に!「みどりのマキバオー」つの丸も参戦!!

JRAがこのたび、「復刻!馬券メーカー」というサイトを公開し、SNSを中心に懐かしの馬券が溢れていると大きな話題になっています。
隣人速報 | 439 view
「インスタントジョンソン」じゃい(50)が9370万円馬券を的中!芸能界のギャンブル好きな方々をご紹介!!

「インスタントジョンソン」じゃい(50)が9370万円馬券を的中!芸能界のギャンブル好きな方々をご紹介!!

お笑いトリオ「インスタントジョンソン」のじゃい(50)がこのたび、競馬で自己最高の約9370万円の馬券を的中したことが明らかとなりました。
隣人速報 | 1,719 view
昭和・平成の競馬ブームの立役者である競走馬たち

昭和・平成の競馬ブームの立役者である競走馬たち

1970年代に起こった第一次競馬ブームと1980年代に起こった第二次競馬ブームの立役者となった競走馬たちを集めてみました。
【逆三冠馬!?】ナリタブライアン三冠の裏の記録がすごかった!サムソンビッグ

【逆三冠馬!?】ナリタブライアン三冠の裏の記録がすごかった!サムソンビッグ

ナリタブライアンのクラシック三冠で盛り上がった1994年。実はその裏で、逆三冠馬(最下位の三冠馬)になれそうだった競走馬がいたことはあまり知られていません。皐月賞ブービー、ダービー最下位、菊花賞最下位。最低人気で重賞を勝ってしまったこともある競走馬。その馬こそサムソンビッグです。
izaiza347 | 776 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト