JRA初の女性騎手誕生!
JRA初の女性騎手が誕生したのは、本稿執筆時点から約30年前の1996年。牧原由貴子、細江純子、田村真来の女性3人が、JRAの騎手としてデビューしました。彼女たちの代は特別に「競馬学校花の12期生」と呼ばれ、同期には福永祐一や和田竜二らがいます。また、細江純子は競馬評論家として、近年メディアで見かけることが多く、競馬ファンならずとも知る人は多いでしょう。
3人のデビュー戦は、1996年3月2日。結果は次の通りでした。
(福永や和田もデビューは同日です。)
3人のデビュー戦は、1996年3月2日。結果は次の通りでした。
(福永や和田もデビューは同日です。)
騎手名 | 競走馬 | レース | 着順 |
---|---|---|---|
牧原由貴子 | ダイワアサヒ | 中山1R | 4着 |
細江純子 | サファイヤリネン | 中京1R | 9着 |
田村真来 | サンバードシチー | 中山2R | 15着 |
女性騎手の初勝利!
翌1996年3月3日。牧原は、デビュー2日目にして、中山9Rでなんと単勝3.1倍の1番人気に支持されます。騎乗したのはミスワキジャパン。レースは後方からの競馬で、最速の上がりで追い込み、先行するタイキブルックとの差を縮めるも、惜しくも2着でした。JRA女性騎手として、配当に絡んだ最初のレースです。
そして、デビューから約2週間後の1996年3月17日。JRA女性騎手として、最初に勝利を挙げたのも牧原でした。中山5R新馬戦でアラビアンナイトに騎乗。レースは大胆な逃げを打ち、途中は後続に詰め寄られるも、最後の直線は差をつけて逃げ切り勝ち。前走1番人気で武豊でも勝てなかった馬を、牧原が勝利に導きました。
そして、デビューから約2週間後の1996年3月17日。JRA女性騎手として、最初に勝利を挙げたのも牧原でした。中山5R新馬戦でアラビアンナイトに騎乗。レースは大胆な逃げを打ち、途中は後続に詰め寄られるも、最後の直線は差をつけて逃げ切り勝ち。前走1番人気で武豊でも勝てなかった馬を、牧原が勝利に導きました。
牧原由貴子騎手の初勝利
1996 牧原由貴子騎手 初勝利
via www.youtube.com
才色兼備の女性騎手
1年目の1996年は9勝。そのうち1番人気は1レースだけで、本命以外の馬で8勝も挙げたことになります。
2年目の1997年は11勝。これは、2017年に藤田菜七子騎手が14勝を挙げるまで、女性騎手の年間最多勝として20年間君臨した記録でした。
騎手としての実力もさることながら、愛くるしいルックスでも人気を集め、まさに才色兼備の女性騎手としてメディアへの登場頻度も増していきました。
2年目の1997年は11勝。これは、2017年に藤田菜七子騎手が14勝を挙げるまで、女性騎手の年間最多勝として20年間君臨した記録でした。
騎手としての実力もさることながら、愛くるしいルックスでも人気を集め、まさに才色兼備の女性騎手としてメディアへの登場頻度も増していきました。
牧原由貴子騎手の現役時代
女性騎手1、若き日の牧原由貴子(増沢由貴子)騎手
via www.youtube.com
JRAのCMに出演!
彼女の人気は高まる一方で、1997年にはついに、JRAのCMへの出演を果たします。当時のCMモデルは本木雅弘と鶴田真由。二人が聞き手となって、牧原由貴子にインタビューする形のCMが作られました。CMの中では以下のような一場面も・・・。
本木「牧原さんの手を見せてください」
牧原「えっ、私ちっちゃい」
本木「でも結構肉厚な」
本木「あれ、だって持ってるの大変でしょ?」
牧原「指も短いんで、結構大変です」
鶴田「じゃあ、魔法使いがもし『牧原さんの夢を一つだけかなえてあげる』って言ったら・・・」
牧原「GIレースに勝つこと・・・」
JRA CM
1997年 JRA CM 牧原由貴子
via www.youtube.com
ダイワテキサスの引退式で騎乗
1998年は事故に見舞われ、暮れのレースで前の馬に斜行されて落馬。その結果、1年以上もの間休養を余儀なくされます。2000年7月のレースで復帰。しかし、若手騎手の斤量の減量特典がなくなったことで、騎乗機会が減少し、以後は現役騎手ながら調教助手的な役割を担うことが多くなりました。
中央重賞5勝のダイワテキサスは、牧原騎乗での勝利はなかったものの、彼女が調教を手がけた競走馬だったことで、引退式のラストランに騎乗しました。
中央重賞5勝のダイワテキサスは、牧原騎乗での勝利はなかったものの、彼女が調教を手がけた競走馬だったことで、引退式のラストランに騎乗しました。
via ja.wikipedia.org
結婚そして・・・
2006年2月に結婚。相手は、『さらばハイセイコー』でお馴染みの名騎手・増沢末夫の長男で、調教助手の増沢真樹です。
JRA初の女性騎手として活躍中の牧原由貴子騎手(28、美浦・増沢末夫厩舎)が14日にハワイで挙式を行うことが分かった。お相手は、師匠である増沢末夫調教師の長男で、同厩舎で調教助手を務める増沢真樹さん(34)。
増沢由貴子(旧姓:牧原)騎手は、結婚後も現役騎手を続行。しかし、勝利には恵まれず2013年で騎手を引退しました。通算34勝。現在は、調教助手として活躍しており、近年は担当のスマイルアップという競走馬をパドックで引く様子がたびたび見られています。以下の動画は、馬を引くのが増沢由貴子調教助手、鞍上は藤田菜七子騎手で、新旧女性騎手の貴重なツーショットを見ることができます。
女性騎手のパイオニア的存在の彼女が、今も競馬の道で活躍し、公の場で見られるのは競馬ファンの一人として嬉しい限りです。
女性騎手のパイオニア的存在の彼女が、今も競馬の道で活躍し、公の場で見られるのは競馬ファンの一人として嬉しい限りです。