野村萬斎の“エイスケさん”人気がすごかった!朝ドラ『あぐり』
2017年6月24日 更新

野村萬斎の“エイスケさん”人気がすごかった!朝ドラ『あぐり』

NHK朝の連続テレビ小説『あぐり』を覚えているでしょうか?2015年に亡くなった実在の美容師・吉行あぐりの半生をモチーフに描かれた同作は、女優・田中美里がブレイクしたきっかけであり、また、野村萬斎演じるあぐりの夫“エイスケさん”がブームになった作品でもありました。本稿では、そんな朝ドラ『あぐり』の内容やキャストについて紹介していきます。

49,664 view
吉行理恵

吉行理恵

兄や姉とは異なり、あまりメディアの前に姿を現さなかった

里見浩太朗や松原智恵子、草笛光子らが脇を固める

里見浩太朗

里見浩太朗

あぐりの舅役を演じた

あぐりの夫・望月エイスケ役の野村萬斎が大人気に!

そんな出演俳優の中でも、絶大な人気を誇ったのが、あぐり最初の夫で作家の望月エイスケを演じた野村萬斎です。
モデルとなったのは、新興芸術派の小説家・吉行エイスケ。この人、「ダダイスム」という1910年代半ばに起こった秩序の破壊・攻撃を良しとする芸術的思想を持ち、それを体現するタイプの作家であったため、かなり破天荒な人物だったといいます。

特にひどかったのが女性関係。浮気などは当たり前で、時には、あぐりとの間に出来た子供を連れて不倫相手と旅行に行ったりもしていたとのこと。晩年は作家業を辞めて株式に手を出した挙句に失敗し、あぐりに生活費を頼っていたというから、ろくでもない男だったと考えて間違いありません。
吉行エイスケ

吉行エイスケ

1940年に狭心症のため、34歳の若さでこの世を去った

劇中で急死した際は、助命嘆願が寄せられた

望月エイスケも、本物さながらのクズっぷりを、ドラマの中で度々披露してみせます。しかしながら、萬斎の演技が軽妙洒脱だったこと、「ダメ夫だけど、本当は妻のことを一番に想っている」という人物設定だったこともあり、何故か憎めない、不思議な魅力を帯びたキャラへと確変。

最終的には、史実に則して急死する展開となるのですが、放送終了直後「生きていたという設定にしてくれ」などの助命嘆願がNHKに寄せられるという、『朝が来た』の五代友厚(ディーン・フジオカ)と同様の現象を巻き起こすほどの、人気を博すようになったのでした。
望月エイスケ(野村萬斎)

望月エイスケ(野村萬斎)

当時31歳。この作品がきっかけで、人気に火が付く
以上のように、さまざまな登場人物が織り成す、激動の昭和史を舞台にした人間ドラマが魅力だった『あぐり』。野村萬斎や田中美里がブレイクしたきっかけの作品として、今後も語り継がれていくことでしょう。

(こじへい)
30 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

【90年代名作上映「Filmarks 90’s」第7弾!】『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』公開25周年記念2月23日(金)より全国上映決定!

【90年代名作上映「Filmarks 90’s」第7弾!】『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』公開25周年記念2月23日(金)より全国上映決定!

国内最大級の映画・ドラマ・アニメのレビューサービス Filmarks(フィルマークス)主催のリバイバル上映プロジェクトにて、『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』を2月23日(金)より1週間限定で再上映することが決定。
息子は稲吉ひかり!朝ドラ「和っこの金メダル」でヒロインを演じた渡辺梓の活躍と現在

息子は稲吉ひかり!朝ドラ「和っこの金メダル」でヒロインを演じた渡辺梓の活躍と現在

平成元年の朝ドラ「和っ子の金メダル」のヒロインを演じて注目された渡辺梓さん。平成という時代の始まりにブレイクし、1990年代はドラマや映画など数多く出演し女優として活躍しました。そんな渡辺梓さんは現在何をされているのでしょうか?今回は渡辺梓さんの活躍や現在についてご紹介します。
そうすけ | 733 view
【1997年】有吉弘行も受賞していた!?日本レコード大賞新人賞の受賞曲は!?受賞者は今!?

【1997年】有吉弘行も受賞していた!?日本レコード大賞新人賞の受賞曲は!?受賞者は今!?

昔は大晦日の夜といえば、テレビの前で一家団欒。『日本レコード大賞』と『紅白歌合戦』をはしごして視聴した方が多かったことでしょう。中でもドキドキするのが、日本レコード大賞の「大賞」と「最優秀新人賞」の発表の瞬間。今回は、日本レコード大賞の「新人賞」にフォーカスし、受賞曲と受賞者の今についてご紹介します。
izaiza347 | 201 view
普通の主婦と世界的な音楽家の不倫!お互い心から惹かれ合う大人の恋愛『ミセスシンデレラ』薬師丸ひろ子が初の連ドラ初主演作!

普通の主婦と世界的な音楽家の不倫!お互い心から惹かれ合う大人の恋愛『ミセスシンデレラ』薬師丸ひろ子が初の連ドラ初主演作!

薬師丸ひろ子が演じる香山みずほは、飼っていた文鳥のチロを探していると堀井光(内野聖陽)と出会う。お互いの立場を知らぬまま楽しく話し合える関係だった二人が、やがてお互いに惹かれ合い物語が始まっていく。 芸能界から離れていた薬師丸ひろ子が、初めて連続ドラマの主演を務めた作品である。フジテレビ系列「木曜劇場」で97年4月から97年6まで放送されていた。脚本はヒットメーカーの浅野妙子と尾崎将也。 
kankengon | 283 view
【1997年洋楽】とにかく明るい安村が使ったあの曲も!?「日本」でヒットした洋楽トップ5

【1997年洋楽】とにかく明るい安村が使ったあの曲も!?「日本」でヒットした洋楽トップ5

「洋楽」と一言で言っても、アメリカやイギリスなど本場でヒットする曲と、日本国内でヒットする曲はかなり異なります。中には、日本でヒットしても、本国ではヒットしないという逆転現象も!? 今回は "1997年の日本" にフォーカスして、オリコンシングルチャートを中心に「日本でヒットした洋楽5選」をご紹介します。
izaiza347 | 297 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト