街全体でバイオハザード発令!『バイオハザード2』はパニック映画のような新しい恐怖があった…!
2018年3月5日 更新

街全体でバイオハザード発令!『バイオハザード2』はパニック映画のような新しい恐怖があった…!

今回紹介する『バイオハザード2』は『バイオハザードシリーズ』の第2作、1998年にカプコンから発売されたホラーアクションアドベンチャーゲームです。前作の恐怖演出をしっかり引き継いでおり、前作に比べると限りなく一般人に近い主人公達の反応と、「街全体が前作のような世界になった」という絶望的な状況が多くのプレイヤーを恐怖の底に叩き込みました。

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多彩な隠し要素とエクストラゲームの追加

本作は特定の条件を満たす事により、2種類の隠しシナリオをプレイできるようになります。

「The 4th Survivor」は、Gウィルス奪取のために敵組織に雇われた傭兵の一人「ハンク」を操作してゴールを目指すというものです。
後の作品でもゲストキャラクターとして操作できたり、作中の文書に登場したりします。

「The 豆腐 Survivor」は、Gウィルス奪取のために組織に雇われた…訳ではない「豆腐」を操作してゴールを目指すというものです。冗談や比喩ではなく、本当に豆腐です。
「4th(フォース)」と「とーふ」を掛けたダジャレが由来ですね(笑)
シリーズを通しても珍しいお笑いシナリオですが、その分出現させるのはかなり面倒です。
ルートや敵の配置はハンクと同様ですが、武器がナイフのみのため難易度は非常に高くなっています。移動中の効果音、関西弁のダメージボイス、関西弁の断末魔などが非常に特徴的で、HPの減少に応じて体色が赤くなっていきます。
凶暴な敵が跋扈する警察署内を豆腐が駆け抜ける姿は、非常にシュールであり、クリア後のランク画面も必見です。

この「豆腐」、元々はデバッグ用のオブジェクトを流用したものであり、独特なボイスは開発スタッフによるものだそうです。
ちなみに、彼?は後の作品で「トーフサバイバー」としてまさかの復活。敵としての登場でゾンビ全てが豆腐に変化するかなりシュールなホラーに(笑)
火の中から焼き豆腐となって登場したりと、やけに演出が凝っています。

前述のエクストラゲーム以外にも、多くの隠し要素や小ネタが存在するのですがここでは割愛します。あしからず。
と う ふ 。

と う ふ 。

※ 画像はイメージです。

賛否両論点、難点

ホラー性の減少

本作はハリウッドホラー映画に見られるビックリ系の演出にやや偏っており、前作にあった「雰囲気重視の恐怖感」が感じられる場面は少なめです。
ただ、『1』とは舞台そのものが異なる上に同様の演出に執着してしまうと「進歩がない」とも受け取られるので、こういった変更は妥当だったとも言えますね。

ゾンビの数が大幅に増加したことを、数の恐怖というよりも、恐怖の安売りと受け止めたユーザーも少なくありません。
ただ、ホラー作品はジャンル問わず、大概慣れとの戦いになるものであり、特に本シリーズに限ったことではないでしょう。方向性はともかく、演出の質自体はハード性能に伴ってこの後も向上していきます。

実際、完全に開き直って(?)アクションに重きを置いたシリーズ作品が『4』であり、それまでの殻を破った名作として評価されています。
また、ハードの進化やクリーチャーの設定で恐怖を演出する描写は『BIOHAZARD REVELATIONS』等に受け継がれています。

簡単になったとはいえ、それでも高い難易度

前作経験者にとっては妥当ですが、未経験者にとっては難しすぎる難易度と言われています。
前作と比べると個々で見れば敵は概ね弱体化しているものの、全体の出現数や同時出現数はかなり増加。また、中ボスに相当する新たな強敵も追加されています。にも関わらず弾薬数はほとんど増えていないため、弾数管理はよりシビアになりました。

前作の敵は今作より強かったものの強力な武器で一撃撃破していけば安全に攻略することができたのですが、出現数が増えた今作ではそんなことをすれば当然弾薬が足りなくなるため、どの武器を使うか考えながら攻略しなければなりません。
さらに敵の種類も増え、まだ武器が揃わない序盤から中級のザコ敵が登場したりするため、武器の選択に関してはより難しくなっています。
しかも回復アイテムに至っては数を減らされています。特に序盤が苦しいですね。

つまり「倒す必要のない敵は放置する」ということを前作以上に意識しなければならなくなっているのですが、ここで初心者にはラジコン操作という壁が立ち塞がります。
前作ではゲーム開始時にある程度操作を練習する余裕があったのですが、本作ではいきなり複数のゾンビに囲まれた状況からスタートするため、操作に慣れないままにゾンビの餌食となったプレイヤーは数知れないでしょう。私も犠牲者の一人です。
ただ、序盤のシビアさを乗り越えると、中盤以降はむしろ余剰弾薬が出てくるほどのゆとりが生まれるようになります。

飛ばせないイベント

各シーンでのイベントはCGムービーと本編準拠のポリゴンキャラの演技によるリアルタイムムービーに分かれるのですが、後者は全てスキップ不可となっています。
また会話は全てフルボイスなので、たいてい数分の間が発生し、何度もプレイしているとイベントでテンポを削がれて苛立ちやすいかもしれません。

隠し要素の出現条件

ロケットランチャーとコスチュームチェンジ以外の隠し要素が全て裏シナリオでしか条件を満たせないのでコンプリートする場合は表シナリオが消化試合と化してしまいます。
また「The 豆腐 Survivor」に関しては事前情報無しだとほぼ解らず、かつ偶然発生させるのも困難な条件であり、コンプリートに関してはシリーズでもかなり面倒な部類となります。

お約束、面倒な謎解き

攻略本などの情報源に頼らないと解き方が解りづらいものが大半を占めています。
特に警察署に関しては謎解きが多いので行ったり来たりが多く、警察署以降はそういった要素が無くなってやや戦闘面が重視されるようになるので(ここまで進めるなら大抵装備なども整うので)プレイが楽になっていくなど、難易度の緩急がイマイチでした。

総評とまとめ

前作から正当進化を遂げた続編です。ゲームシステムを発展させつつ不評だった部分に調整を施し、多彩なシナリオやおまけ要素といった新要素も追加された。
数の恐怖を追求しすぎたことでホラーテイストが幾らか薄れた部分はありますが、演出面でカバーしており、前評判に違わぬ完成度の高い作品と言えるでしょう。
シリーズのゲームシステムは本作をもって完成されたとみることもできる。

グラフィックやアクション面でのシステムに難があったり、リメイク版においても難易度が上がってしまった第1作よりも、難易度が比較的抑えられプレイしやすい本作をシリーズの入門編としてプレイしてみるのもいいかもしれませんね。私はオススメします!
クリーチャーと戦う主人公レオン。

クリーチャーと戦う主人公レオン。

操作に慣れるまでが戦いだ!
本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。

出典元はコチラです。
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