根底に流れるRock'n Roll魂!明大教授、堀田秀吾先生のロックな半生。
2018年10月19日 更新

根底に流れるRock'n Roll魂!明大教授、堀田秀吾先生のロックな半生。

好奇心、行動力。突き詰める情熱。言葉にするとなんだか説教じみたワードもこの人が話すと笑いと驚きをもって聴き入ってしまう。明治大学法学部教授、堀田秀吾先生。一言でいうならば「異端児な教授」しかしながらその多連続なスピード感溢れる半生は、聴く者を魅了する力に溢れています。

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「だからある意味、僕のなかではこの結果はちっともブレてなくて、なんでもやりだしたら、のめりこんで突き進むという生き方なんですよね。それがたまたま音楽の後が言語学っていう学問だったわけです。言語学にのめり込んだきっかけは、大学2年生の時に教わった先生が言語学の先生で、先生のもとで学んでいくうちにこれ面白いじゃんと思って。」

「その方がアメリカの大学院を出た先生だったんで、アメリカ留学っていいなと思って留学のための勉強を始めました。そうして、アメリカで博士号が取得出来たら今度は法律の世界に興味が出てロースクールに行ったりして。そうやってその場その場を全力で走って、気がついたらその道でなんとか食べていけるようになったって感じです。」
1999年、シカゴ大学言語学部博士課程修了(Ph.D. in Linguistics、言語学博士)。
2000年、立命館大学法学部助教授、2003年、法学部および言語教育情報研究科助教授、2007年、同准教授。
2005年、ヨーク大学 (カナダ)オズグッドホール・ロースクール修士課程修了、2008年同博士課程単位取得退学。
「だからそういうそれぞれの時代に自分の進路を決めるきっかけになったのは、人との出会いっていうのはありますね。当時珍しかった海外の大学院に進学しようと思ったのも、言語学を勉強しようと思ったのも、大学でその先生と出会ったから。もともと中学高校の先生になろうと思ったのも、中学の時の先生に心酔してたから。その先生が英語の先生だったから自分も英語の先生になろうと思ったっていうのはあると思いますね。」

変わらないのは突き進むエネルギーと自己表現への欲求

9歳で出会ったギターを初め、節目で出会ったヒト/モノへの関心が自身の次へのエネルギーとなり道を突き進む原動力となった堀田先生。
「音楽はいまでも趣味でやっていますよ。でもたぶん、当時音楽に打ち込んだのは、自己表現で世に自分の名前を知らしめたいって部分があったと思うんです。まあそこでは成功しなかったけど今は本とか色々出すようになって、なんだかんだ自己表現の場を得ることが出来ました。」

「そういう意味では形は変わりましたが、当時から目指してるものは根幹の部分では実現出来ているかなと自分では思っていますね。」

10年のめりこんだ言語学、そして法学に

先ほどの略歴にもありますが「勘違い」でシカゴ大学博士号取得の後、立命館大学で教鞭を執った堀田先生。

2004年からはヨーク大学のロースクールに進み、ここでもまた博士過程に進まれています。
「そうですね。法学をやろうって思ったのは2000年です。もう言語学だけだと面白くないと思って。10年やったんで。」
-えっ??
「そうなんですよ(笑。で、両方ともやったら面白いんじゃないかなと。それから『言語と法』という分野を色々と調べ始めたら、その道で第一人者的に頑張ってたのがたまたまシカゴ大出身の僕の先輩にあたる方で、ご縁を感じました。元々の僕の専門は、『word formation=語形成論』っていう分野なんですけれど、その先輩とはそこも共通していました。だから親近感を感じて、すぐにその人が当時勤めていた、シカゴのノースウェスタン大学まで会いに行きました。そしたら彼女は退職直前だったので、彼女が集めてきた言語と法の資料を全部いただけました(笑。」

「まだ始まったばかりの分野でそんな資料持ってる人は日本にいなかったので、非常にラッキーでした。そこから法学もやるなら中途半端にやったらいけないなと思ったんでロースクール行って頑張ってみたんですよね。そしたら後は自然に道が開けた感じで。だから先ほどもお話しましたけど、僕の根幹にあるものは一緒なんです。決めたらとことん突き詰めたい気持ちがあってガンガン進んで行く。」
音楽から言語学、そして法学。大学教授として気が付けばその道の第一人者へ。

あえて一本の筋で伝えるならそのようになりますが、ここまでの堀田先生の話は実にユニークで示唆に富んでいます。

スーパーカー消しゴムを集める情熱と法学への好奇心を同列に語り、勘違いで飛び込んでしまった学術の道もRock'n Roll魂で突き進む。

笑いながら語る引き出しの多さに唖然とするミド編。

それは堀田先生の根底にある、あらゆるモノへの好奇心と行動力。いざ行動したら突き詰めないと気が済まないエネルギー。
「好奇心が旺盛ですね、雑学とかも大好きです。そして行き当たりばったりだけど目の前の事には一生懸命。」

「いつも思うんですけど一生懸命やってると勝手に道が開けてくるのかなって。一生懸命やって階段を一段登ると見えてくる違う景色があるっていつも学生に話すんです。だから登ることが大事だって。やらない理由ばかり探して、言い訳ばかり言ってうだうだやってても何も見えてこない、一生懸命目の前にあることをこなして上がっていけって言ってるんです。」

「人生振り返ってみるとほんとそれの繰り返しかなと思いますね。音楽の道を登ろうと思って全力で頑張って、でもやっぱりこの道は違うって思って振り向いて、周りを見まわしてみたら大学に行くという新たな選択肢が出てきた。そして、大学に行ってみたら言語学というおもしろいことがあった。言語学やって、頑張って研究者になってみたら、また違和感を感じて、再度周りを見回してみたら、今度は法言語学があった、人生ってそんなことの繰り返しな気がします。」
Rock'n Roll魂溢れる大学教授

Rock'n Roll魂溢れる大学教授

好奇心の赴くままに行動し、常に行き当たりバッタリ。
だけど目の前のことには一生懸命。
その結果、道は開けるものだということを堀田先生は自身の経験をもって学生に伝えています。
「言語学」「法学」。
そういった言葉からは想像もつかない、堀田先生の数々の著書。

好奇心と行動力、突き詰める力を持つ堀田先生だからこその著書をぜひご覧ください。

言葉通りすぎる男 深読みしすぎる女 eBook: 堀田秀吾: Kindleストア

1,210
「説明して」「何が言いたいの?」「怒らないから言って」……同じ意味なのに違う言葉? 同じ言葉なのに違う意味? 「何でもいい」が本当に何でもいい男と、実はよくない女がわかり合う1冊! 最新のエビデンスを研究した言語学博士が教える異性とのコミュニケーションが楽しくなる方法。

飲みの席には這ってでも行け! 人づき合いが苦手な人のための「コミュ力」の身につけ方 | 堀田 秀吾 | 社会学 | Kindleストア | Amazon

1,264
◎飲みの席≒コミュニケーションの練習の場◎人は関係の中でしか生きられない◎誰でも〝ぶりっ子〟でいいんです◎「ことば」は人の〝記憶〟を操る◎会話が苦手なら〝うなずき係〟に徹しなさい◎敬語とタメ語の合わせ技で〝ことばの縄張り〟を突破!――「飲みの席」とはコミュニケーションの場の象徴です。人間関係をつくることは、自分をつくること。こうである自分から脱し、コミュニケーションの練習の場≒飲みの席に行く。どんな人、どんな話題、どんな状況にも対応可能な自分をつくる方法を、明治一受けたい授業「モテる言語学」の教授が伝授します。

「やりたいことは全部やる」「舐められたくない負けたくない」

高校時代は機械科。

さらっと通り過ぎそうなこのフレーズも、スタッフの方が話すエピソードで躍動します。
出張先で私のキャリーケースが壊れてしまったんです。そのときに先生が車輪を直してくれました。
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