大久保佳代子 彷徨う母性本能   その終着点はパ・コ・美♡
2024年10月1日 更新

大久保佳代子 彷徨う母性本能 その終着点はパ・コ・美♡

「自分を否定すると人間は腐る。みるのがつらいなら、鏡なんてみなくていいし、つらい現実もみないフリをしたっていいんですよ。これも、立派な危機回避術。コンプレックスを持つ人も多いけどマジメに向き合っていたらシンドイし、疲れちゃうから。自信がないと落ち込むくらいなら、根拠のない自信を勝手に持って胸を張ればいい。みんな、もっと自分に甘くていいと思うんだけどなぁ」

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ある日のデート中、服屋でグリーンのTシャツを見つけた光浦康子は、
「これよくない?」
とシンペイの体に押し当て、
「緑似合うかな?」
というシンペイに、
「絶対似合うよ」
といってプレゼントし、
(この幸せな瞬間が一生続きますように・・)
と祈った。
光浦靖子とシンペイと付き合って2ヵ月、オアシズは初めてのライブに向けて稽古を続けていた。
ある日、光浦靖子が稽古場で待っていると大久保佳代子が
「おっはよー」
といってやってきた。
「あっ、おはよう」
といって振り向いた光浦靖子は、目を疑った。
「ごめんね。
遅刻しちゃって。
電車が遅れちゃってさ」
という大久保佳代子が見覚えのある緑色のTシャツを着ていたのである。
(まさか、私がシンペイに買ってあげたTシャツ?
イヤイヤ、絶対偶然。
偶然に決まってる)
自分にいい聞かせていると大久保佳代子に
「どうかした?」
といわれ、
「ウウン。
アッ、稽古始めよっか」
胸騒ぎはおさまらないがライブに向けて準備を進めた。
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しかし初めてのライブを明日に控えた夜、悪夢は現実のものとなった。
電話が鳴り
「はい、もしもし」
と出ると
「アッ、靖子?」
というシンペイの声。
「あっ、シンペイ。
どうしたの?」
「ああ、あのさあ・・・・
俺、いま佳代子の家に住んでるんだ」
光浦靖子は、その夜、朝まで一睡もせず泣き腫らした。
この事件の後、
「やっちゃん」
「かよちゃん」
と呼び合っていた2人は、
「光浦さん」
「大久保さん」
と呼ぶようになり、光浦靖子は恋愛を捨て、人生のすべてをお笑いに賭けた。

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一方、大久保佳代子にとってもシンペイは初めての恋人。
好きになった理由を
「人のものってよくみえるじゃないですか」
という大久保佳代子だが、光浦靖子と2ヵ月交際したシンペイと結果的に5年間つき合い、
「もてあそばれた」
という。
「女に金を払わせない」
が口癖のシンペイは、日雇いで肉体労働のアルバイトの後、稼いだお金を持ってニッカポッカのまま、大久保佳代子を焼肉に連れていった。
そんな
「豪快かつトリッキー」
なシンペイに誕生日に自転車をプレゼントされた大久保佳代子は、
(いかにも中古っぽいな)
と思いつつもうれしく乗っていた。
すると警察に止められ、
『被害届出てます』
といわれ、
「もらった」
というと
『誰にもらったの?』
と追及され、
「今どこにいるかわからない」
と決して口割らず、結果、派出所から警察署まで連れて行かれた。
クリスマス当日、シンペイが急に
「ケンタッキーが食べたい」
といい出したため、大久保佳代子は買いに出かけたが、予約なしにケンタッキーフライドチキンは購入できず、仕方なくチキンナゲットを買って帰ると
「食べたかったのはこれじゃない」
とキレられ、ナゲットを投げつけられ、
(サンタクロースなんていない)
と思った。
ある朝、雨が降っていたので大久保佳代子は自分の部屋にシンペイを残して仕事へ。
そのとき普通のビニール傘と手元のボタンを押すと開くジャンプ傘があったので、ジャンプ傘を持って出かけた。
夕方、戻るとシンペイはおらず、ふすまに拳大の穴が空き、黒の太マジックで
「怒殺」
と書かれてあった。
それでも
「正直、いい男だった」
というシンペイに
「カヨ」
と呼ばれるとうれしく、
「八重歯がすごいかわいいから、笑われるとなんでも許しちゃう」
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大久保佳代子は、小学生のときから習い事はサボらずに真面目に通い、地獄の受験勉強を経て大学に入り、OLの仕事も真面目にこなすなど、芸人になってもカフェで何時間もネタを考えて準備を欠かさないなど自分には厳しいが、彼氏には大甘。
また明るく健全な男を
「バカ」
と見下し、
「ワイルドな男がいい」
「細かい男はイヤ」
「ちょっと危険な香りがする麻薬みたいな男が好き」
という大久保佳代子は
「これじゃ幸せになれない」
とわかっていても社会性に欠ける男性とつき合い、
「彼の事理解できるのは私だけ」
「この人を何とかしてあげたい」
と思っていた。
そんな若い頃、陰のある男性に惹かれた大久保佳代子だったが、いつの間にか、好みのタイプは
「心身共に健康な男性」
に変化し、さらに歳を取ると
「床に落ちてるものを拾って食べられるような、生命力にあふれる男。
なんでもガツガツ食べる男ってアゴが発達して性欲も強そうだし」
とより健康を重視するようになった。
「昔は何を考えているのかわからない、ちゃんと働いているかすらわからない、麻薬のように危険な男に惹かれがちで。
それはもう何度も痛い目にあいました。
でもそんな恋愛遍歴を振り返ってみると強烈に思い出に残っているのってダメ男たちとの恋なんだよね。
イヤな思いもしたけど想像もできないほど刺激的な毎日は楽しかった。
その恋が正しいのか間違っているのか、決めるのは他の誰でもなく自分自身。
自分が「幸せ」と思えているうちはダメ男に恋していいんじゃないかなと思う。
大丈夫、その負のループにはいつか必ず終わりがくるから。
年齢を重ねるにつれ、気力も体力も老いにより低下。
関節は痛いし、すぐ疲れるし、ダメ男に振り回される余裕がなくなる。
自分のことだけで精いっぱいだからこそ、理想は危険な男ではなく手のかからない健康な男」と公言する日がいつかきっとやってくる」

【めちゃイケ】新しい波 出演者まとめ【とぶくすり】

1992年10月9日、フジテレビで「新しい波」という深夜バラエティ番組がスタート。
毎週、1~2組の若手芸人がネタとトークを披露するという新人発掘番組で、4人のディレクターは出演者を探さなければならなかった。
ディレクターの1人、片岡飛鳥は、大阪に飛び、松竹芸能所属のよゐこと出会った。
「初めて会った有野と濱口は、まともに挨拶もできないクセに、やたらとおしゃれな若者で、夜、飲み会でも酒をすすめたら「あ、僕らジュースでいいんで」って。
懐いてこない2人のことが逆に好きになって、すぐに「新しい波」に呼んだんです」
10月23日、「新しい波」の3回目の放送に、よゐこが出演。
片岡飛鳥が次に見つけたのが、ナインティナイン。
日本テレビの深夜番組「吉本天然素材」をみていて
「あの小っちゃい子供、誰?
大阪っぽくないなあ」
と興味を持ち、吉本興業に電話。
「ナインティーンとかいう名前のコンビに会いたい」
「ああ、ナインティナインやろ?」
東京でオーディションをすると聞いて、吉本は
「雨上がりじゃなくてナインティナイン?」
と驚いたが、大阪に住んでいた岡村もビックリしながらフジテレビへ。
面接が始まり、片岡飛鳥は書類に身長160㎝と書いてあるのをみて
「160もないでしょ?」
すると岡村はバツが悪そうにペコリ。
「156㎝しかないのに160㎝って書くって思春期丸出しでしょ。
矢部も爽やかでイケメンだったけど、服とかバッグとかビンボー丸出しだった」
12月23日、ナインティナインが「新しい波」の10回目の放送に出演。
1ヵ月後の1993年1月22日、オアシズが「新しい波」の13回目の放送に出演。
オアシズは、片岡飛鳥ではなく伊戸川俊伸ディレクターにスカウトされた。
学園祭に出ていているときにスカウトされ、ほぼ素人からテレビに出ることなるというシンデレラストーリーだった。
後に岡村隆史に
「伊戸川班のオアシズは花の飛鳥組の俺らとは出身の村が違う!」
とイジられると、
「伊戸川班のどこが悪いんだよ」
と胸を張った。
その後、「新しい波」には、第14回に極楽とんぼ、第15回にキャイ〜ンが出演した。
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こうして女子大生コンビだったオアシズは、1992年にプロデビュー。
大学を卒業するかしないかの頃に人力舎に所属し、芸人としての活動をスタートさせた大久保佳代子は、就職活動はまったくしなかった。
周りから
「売れる保証なんてないのに千葉大卒のキャリアを捨てて芸能界に飛び込むのは怖くないの? 」
といわれたが、不安は一切なく
「せっかくのチャンス。
2年でもいいし、3年でもいい。
やってみてダメだったら就職活動をやり直せばいい」
と考えていた。
「新しい波」の司会は、新人アナウンサーの西山喜久恵。
早稲田大学の寄席演芸研究会のコンパで、上智大学生だった西山喜久恵に初めて出会った大久保佳代子と光浦靖子は、
「私たちブスは早稲田の男子から口をきいてもらうこともなく、1番端っこのブス席で飲んでたんです。
そしたら「今日はゲストとして、なんとフジテレビに内定を受けたアナウンサーが来ます」って西山さんが現れたんです」
「男子からバカみたいにチヤホヤされてたアンタには私たちブスの苦しみがわかってないから」
とまくしたて、西山喜久恵は
「いや、そんなことないです」
と否定したが、観ている者の多くは
「わかるはずがない」
と共感。
ブスの自虐ネタという新たなジャンルを開拓したオアシズは、やがて
「ブスだけど頭はいい」
「ブスだけど金は持ってる」
「ブスだけど性欲が強い」
という強烈なキャラに進化。
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1993年4月、毎週木曜深夜、フジテレビで「とぶくすり」が放送開始。
「新しい波」に出演したナインティナイン、極楽とんぼ、よゐこ、光浦康子がレギュラーに抜擢されたが、大久保佳代子は
「笑えないブス」
という理由で外され、
「光浦さんはテレビ的なブスだけど、私は自分のことブスって思っていなかったから。
そういうのが1番タチが悪い」
と自己分析。
再びメンバーと合流するのは、6年後(1999年4月17日)の「めちゃ×2イケてるッ!」の出演時となる。
それまでの間、大久保佳代子は、オアシズとして単独ライブや営業、たまにラジオやテレビに出演。
相方の光浦康子がテレビで活躍するのをみながら、劇団の舞台に立ったり、男に狂ったり、親からの仕送りを劇団のために使ってしまったりしながらOLをしながら芸人を続けた。
「お笑いコンビの片方が先に売れていくのはよくあること」
と、いつか2人でブレイクする日を信じ、ジッと耐えていたが現実は厳しく、一向にコンビとしての仕事は増えない。
大久保佳代子は思い切って光浦靖子に電話をかけ、
「あっ、もしもし光浦さん。
最近やってないじゃん。
オアシズライブ。
そろそろ派手に1発やりますか!」
と提案するも仕事場にいるらしい光浦靖子に、
「いやースケジュールないしさ。
じゃあ、いま忙しいんで、また。
とりあえずナシってことで」
とまるで相手にされずに電話を切られ、コンビとしての将来に不安を覚えた。
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芸人の仕事が激減した大久保佳代子は、節約をしながらOL生活を送りつつ、芸能人にはできない、自由な恋をした。
会社には必ずお茶碗1杯の白米をアルミホイルを巻いて持参し、昼食は、そのおにぎりとコンビニで買ったスープとペットボトルのお茶で済ませ、
「今日は250円しか使ってない」
と喜び、退社後、スーパーで野菜の値段の変動に一喜一憂しながら、半額シールや割引シールが貼られた商品を探し、キズものの野菜も
「食べちゃいば同じ」
とカゴへイン。
会社のドアノブを握ったとき、
「あっエロい」
と思ってしまう大久保佳代子は、男性の上司にパソコンの操作を教えてもらい、
「ここをクリックだよ」
といわれると
「私もクリックして」
15~16時くらいに階段を歩く自分をみて、パッと離れる不倫カップルを何度も目撃し、踊り場を
「やり場」
と命名。
一方、給湯室は
「女の聖域」
と呼んだ。

aiko- 『カブトムシ』music video

女子会で
『これまでどんなところでエッチしたことある?』
という話題になると
「幕張メッセ」
と答え、精液を
「栄養ドリンク」
と呼んで盛り上がったが、男性を含めた合コンでは、しゃべりすぎないように注意。
その理由は
「しゃべらない女の子の方がモテる。
しゃべらない方が、男はコイツ何考えてんだろ、コイツ何を思ってんだろ、裸どうなってんだろ、知りたい、知りたいとなる」
そしてトイレに行くときにボディタッチし、男性の反応をみて
(イケるか)
と探る。
触るのは平気だが自分が触られるのは苦手で、
「ビビッとなる過敏になって全身が性感帯になっちゃう」
カラオケにいって、
「今日何とかしてほしい」
と思うと、aikoの「カブトムシ」をリクエストし
「甘い匂いに誘われた私はカブトムシ~♪」
と歌った。
Just a moment... (2588354)

「好きなものをいつ食べるか。
最初に食べる人は自分の欲に正直で大胆な人。
最後に食べる人は慎重で堅実な人。
私は1発目から好きなものに飛びつく勇気はないが、タイミングを見計らいガブッといく」
「二日酔いになるくらい酔っぱらったら好きな男子にグイグイいけた」
「二日酔いという代償を払って恋愛を手に入れていた」
という大久保佳代子は、後日、
「駅前の歩道橋で年下男子のケツ追っかけまわしてましたよ」
といわれたり、ポケットから記憶にない人たちの名刺が出てきたり、撮った覚えのないツーショット写メがあったりした。
酒に酔って好きな男子の家に押しかけたものの、何も起こらず、始発に乗って爆睡。
気がつけば14時で、その間、電車は三鷹と千葉を何往復もしており、荷物はすべてなくなっていたこともあった。
二日酔いの朝は、紙パックの乳酸菌飲料「ピルクル」を一気飲み。
その後、インスタント天ぷらそば「緑のたぬき」をお湯少な目、味濃い目でつくり、ギトギトのスープまで飲み干し
「金使って何も覚えてない時間を過ごして、その代償がこの気持ち悪さか」
と落ち込んだ。
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