『BE-BOP=HIGHSCHOOL』の影響が大きかった80年代
ズボンについてはやはりボンタンで、スソが絞ってあればボンタンスリム、通称『ボンスリ』でした。
しかしヒロシやトオルのズボンはワタリ38cmスソ25-26cmと、それほど変形度の強いボンタンではないことに注目です。
「シャバい」「シャバ僧」「ボンタン狩り」…みんな真似したビー・バップ・ハイスクール語録 - Middle Edge(ミドルエッジ)
80年代後半は流行の移行期
渋谷のチーマー系イメージが出来上がっていった頃のことでもあります。
なお腰パン等によって、裾を引きずることにより磨耗が生じ綻ばせた状態を「裾ボロ」とも呼びます。
腰パンをしていても、ルーズな印象を好むものは積極的にスソをひきずって「裾ボロ」にする者がいる一方で、歩きにくいなどの理由によりスソを安全ピンなどで留めることによって損傷させない者もいました。
【腰パン】どうしても理解できずに世代間ギャップを感じたな~ | Middle Edge(ミドルエッジ)
変形学生服の意味合い
変形学生服の文化は、時代による学生服の「一定の型」に対し、これを逆手に取ってあえてその型を崩す流れとして捉えることができる。
ベクトルは時代によってさまざまだが、「型を崩すことによる自己主張」は、時代を超えて受け継がれている。
喫煙や飲酒などと同様に、規則に縛られることから逃避したいという思春期の反抗の一種であるが、反抗といった要素よりファッション性やラクな格好を求めただけの場合もある。
いずれにしろ校則違反がなされることが多い領域であり、学校側と生徒側の間で緊張関係を生じうる。服装検査がいつ行われるか、抜き打ちで行われるか、どれくらい厳密に行われるか、違反が見つかった場合は没収されるか注意で済むのかどうかなどは、変形学生服を着る学生にとって、緊張の種である。
隠しポケットやチェンジフラップのように教師の目を欺くような装飾もあり、また普段は変形学生服を着ていても服装検査の時だけ標準型を着用したり、教師の目の及ばない登下校時のみは変形学生服を着たり、教師の目に触れる際はワタリ巾を細く見せたりなど、学校側と生徒側の緊張関係から派生して様々な技術が生まれた。
この緊張関係は、逆説的に新たな文化を生み出すきっかけとなっている。
また、学校や部活(応援団などは顕著)によっては先輩から後輩へと受け継がれる変形学生服もある。
変形学生服に対する憧れを抱くきっかけも、マンガやドラマといったメディアの影響力が大きい一方で、身近な先輩の影響力も大きい。その反面、上級生以上の過激な変形学生服を着用することは、上級生の反感を買うため、裏校則と呼ばれるような暗黙のルールで禁止されていることもある。
いずれにしても学生服文化は上級生-下級生の関係性に影響を受けている。同級生との関係でも、同調圧力(ピアプレッシャー)や、仲間意識など、クラス内の文化にも影響を受けるケースもある。
さらに、変形学生服全盛時代にそれを愛用していた学生が親となり、その子供が通う中学校や高校の制服が学生服指定の場合、懐かしさから変形学生服を子供に勧めていることも一部にあり、文化が伝達されているケースもある。
この逆に親の嫌がる服を着ることは子の反抗の一形態であり、変形学生服を着用することは、親の目を意識することもある。さらに、兄のお下がりの(変形)学生服を着たり、兄の影響で弟が変形学生服を好むようになるなど、学生服文化は家族関係にも影響を受けているケースもある。
その一方で元々変形学生服文化の無い学校や地域もあったり、前述のような理由で変形学生服文化が廃れたりするケースもある。
ボタンには特別な意味付けが成されていることもあり、卒業式の日に女子が好意を持つ男子の第二ボタンをもらう風習が古くから行われてきた。なぜ第二ボタンかは、小説を元に広まった、心臓に最も近い部分だから等諸説ある。また、普段第二ボタンを開けたままにしていることは「恋人募集中」などといった意味が付されることも一部地域ではある。