80年代、ジャズ・フュージョンが台頭。今まで、地味な存在だった〇〇〇の超絶プレイが、注目を集め、羨望の的に…
2015年9月15日 更新

80年代、ジャズ・フュージョンが台頭。今まで、地味な存在だった〇〇〇の超絶プレイが、注目を集め、羨望の的に…

70年代アメリカで、ジャズ・ロック、ソウル・ミュージックやラテン音楽の要素を取り入れたクロスオーバーのジャンル、それらを総称して、フュージョンと呼ぶようになりました。そのフュージョンの発展に、最も貢献したのがベーシストです。彼らは、あらゆる奏法を駆使して、フュージョンの新たな可能性を引き出しました。フュージョンならではのグルーブ感を出すために、ハーモニック奏法やスラップ奏法を編み出しました。

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80年代は、ミュージックシーンの大変革期。その中に、今回ご紹介するフュージョンミュージックがあります。jazzより自由で、rockよりノリが良くて洗練されています。主に、jazzミュージシャンが、エレクトリックギターやベースギターを取り入れ、あらゆるジャンルを取り込んで融合させてしまったのです。その試みは、楽器の奏法や機材にも大きな影響を与えています。

フュージョンの発祥

1960年代半ばにキャノンボール・アダレイが「マーシー、マーシー、マーシー」などの楽曲で、ジャズとソウルを融合した音楽を演奏し始めた。しかしこれはフュージョンとは呼ばれず、ソウル・ジャズと認識された。'60年代後半になるとマイルス・デイヴィスやトニー・ウィリアムスのライフタイムがエレクトリック・ギターやベース・ギター、エレクトリック・ピアノといった電気楽器を用いてロックをジャズに取り入れ、エレクトリック・ジャズとかジャズ・ロック、クロスオーバーと呼ばれる演奏を始めた。後にハービー・ハンコックやジョー・ザヴィヌル、ヤン・ハマー、チック・コリア等がモーグ・シンセサイザーを取り入れている。

その後、トランペッターのマイルス・デイヴィスが "In a Silent Way" (1969)と "Bitches Brew" (1970)を発表し、更にはデオダートが1972年に「ツァラトゥストラはかく語りき」("Prelude"収録)を発表し、これらがクロスオーバーやフュージョンの雛形となった。

フュージョンバンドの最強ベーシスト

フュージョンバンドで「一番かっこいいパートは?」と聞かれれば、やはりベーシスト。とにかく、フュージョン系のベーシストには、そのグルーブ感といい、超絶技法といい、神ががり的なベーシストが名を連ねているからです。そこで、フュージョンベーシストのランキングをご紹介します。知ってるベーシストは何人いるでしょう?
それでは、ランキングを受けて、フュージョンベーシストを1位から5位まで、ご紹介します。まずは、ランキングでも、第1位となった天才ベーシスト、ジャコ・パストリアス。ベーシストにとってのレジェンド。曲は、ウェザーリポート『Birdland』です。

Birdland(1977)

いつ聴いても、ジャコパスのハーモニックス奏法は圧巻です。

Weather Report - Birdland - YouTube

ミュージシャン:
ウェイン・ショーター (Tenor Sax, Soprano Sax)
ジョー・ザヴィヌル (Electric Piano, Acoustic Piano, ARP 2600 Synthesizer, Oberheim Polyphonic Synthesizer)
ジャコ・パストリアス (Electric Bass)
アレックス・アクーニャ (Drums)
マノロ・バドレーナ (Percussion)

1.ジャコ・パストリアス

ジャコ・パストリアス (Jaco Pastorius、1951年12月1日 - 1987年9月21日) は、ジャズとフュージョンのエレクトリックベース・プレーヤー及び作編曲家。 1970年代半ばに頭角を現し、1975年にはパット・メセニーの初リーダー作に参加、翌1976年にはファースト・ソロ・アルバム『ジャコ・パストリアスの肖像』でデビュー後、ウェザー・リポートのベーシストとして参加。その革新的なテクニックをもって、エレクトリックベースをアンサンブルでの花形楽器にまで昇華させたことで知られる。
いま見ると、ちょっとおかしな格好?さらに、ライヴパフォーマンスは、また独特です。最初見たときには、ベースを弾いているとは、思えないほどでしたが、ハーモニック奏法によるベースソロのなんともカッコいい事。ベーシストなら、名前ぐらいは聞いたことがあるはず…超有名です。
次は、フュージョンの名曲『Spain』。Chick CoreaのLight as a Featherで発表された曲ですが、スタンリー・クラークが、アコーステイックベースの使用による演奏。さらにスラップ奏法による、多彩なテクニックを見せつけています。

Spain(1972)

味のあるフェンダー・ローズの音色に、スタンリー・クラークのスラップ奏法が、この曲に厚みを持たせていますね。高度なベースプレイも堪能ください。

Chick Corea and Return to Forever - Spain - YouTube

ミュージシャン:
チック・コリア (Keyboard)
スタンリー・クラーク(Electric Bass)
ジョー・ファレル(Sax, flute)
アイアート・モレイラ(Drums)
フローラ・プリム(Vocal,percussion)
チック・コリアの『Spain』は、歌詞がありませんが、他のミュージシャンにより歌詞を入れてカバーされる場合があります。海外ではアル・ジャロウ、日本ではマリーン、hiro、平原綾香などがカバーしています。今回は、マリーンによるカバーをお楽しみください。

2.スタンリー・クラーク

スタンリー・クラーク(Stanley Clarke、1951年6月30日 - )は、アメリカ合衆国のペンシルベニア州フィラデルフィア出身ベーシスト、作曲家、音楽家である。
1972年に、チック・コリアらとリターン・トゥ・フォーエヴァーを結成、1970年代フュージョン・バンドの代表的存在の一つとして活躍。1972年にChildren of Foreverでアルバムデビュー。1973年よりアレンビック社製のエレクトリックベースをメインの楽器として使うようになる。
スラップ奏法の生みの親は、通説としてはラリー・グラハムと言われています。しかし、フュージョンミュージックでは、このスタンリー・クラークも第一人者。彼は、アコースティックベースとエレクトリックベースを見事に使い分けて独自の境地を切り開きました。そこで、スラップ奏法で知名度のあるベーシストをご紹介いたします。
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