『メトロイドシリーズ』(1986年)シリアスでダークな世界観を貫いているSFアクションゲームの金字塔
2017年1月24日 更新

『メトロイドシリーズ』(1986年)シリアスでダークな世界観を貫いているSFアクションゲームの金字塔

任天堂のコンピュータゲームとしてはやや珍しい、シリアスでダークな世界観を貫いているSFアクションゲーム「メトロイドシリーズ」。ひたすら無機質に淡々と進むイベントと、グロテスクな舞台・キャラクターが、不気味な世界を演出しています。メトロイドシリーズと主人公のサムス・アランのおさらいをしましょう。

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1979年に公開されたSF映画の金字塔『エイリアン』

1979年に公開されたSF映画の金字塔『エイリアン』

宇宙にいる未確認寄生生物という発想。
最新鋭の機械設備にうごめく原始的な生体というコントラスト。
絶望的な状況下での人間のサバイバル。
これらのコンセプトは『エイリアン』と『メトロイド』に通底しているテーマですが、最大の類似点は、主人公が「女性」であるということです。
映画『エイリアン』の主人公「リプリー」

映画『エイリアン』の主人公「リプリー」

映画『エイリアン』は、男性が次々と死んでいき、最後に生き残ったのが女性のリプリーであるという点で、いわばハリウッド映画の「常識」から外れていたために、人々の話題となった側面がありました。

『メトロイド』についても同様で、強靱な戦士のサムスが実は女性であったという意表をつく展開で、私たちを驚かせたのです。

メトロイドII RETURN OF SAMUS(ゲームボーイ(GB)・1992年1月21日)

メトロイドII RETURN OF SAMUS(ゲーム...

メトロイドII RETURN OF SAMUS(ゲームボーイ(GB)・1992年1月21日)

『メトロイドII RETURN OF SAMUS』(METROID II-、メトロイド ツー リターン オブ サムス)は1992年1月21日に任天堂より発売されたゲームボーイ用ソフトである。「メトロイドシリーズ」の第2作目。

このゲームの目的は、惑星SR388に巣食うメトロイドと、その根源であるクイーンメトロイドの殲滅である。特定のエリアを隅から隅まで探索し、エリア一帯に潜んでいるメトロイドを全て殲滅する事で、地下迷宮を満たす有毒液の水位が下がり次のエリアへの道が開ける、というのが基本的なシステムになっている。

メトロイドについては、シリーズ中で頻繁に登場する一般的な姿はクラゲのような姿をした幼生期の形態のものが主に知られているが、今作におけるメトロイドは惑星の下層に進むにつれて徐々に成長・変態し、より手強い敵へと変貌していく。

シリーズにおいては、舞台の自爆による脱出が無い数少ない作品。
本作から主人公のアクションの幅が広がり、新たにしゃがみやジャンプ中に銃口を下に向けての攻撃もできるようになった。しかし当時は画面がモノクロの液晶で、視認できる範囲も小さく、さらにマップ表示機能も無かったため、自分で探索しマッピングしなければならない難易度が高い作品となった。

出典 メトロイドII RETURN OF SAMUS - Wikipedia
メトロイドII RETURN OF SAMUS(ゲーム...

メトロイドII RETURN OF SAMUS(ゲームボーイ(GB)・1992年1月21日)

宇宙海賊によるメトロイド強奪事件を重く見た銀河連邦は、再び調査船をSR388へ向かわせた。前回の調査で発見されていないメトロイドが存在しているかも知れないからだ。そして数日後、緊急連絡が入った。なんとSR388の地底を調べに向かった調査隊が失踪したというのだ。さらに救助に向かった部隊までもが……。

銀河連邦はただちに連邦警察の武装兵士から成る特殊部隊をSR388へ派遣し、地底に送り込んだ。しかし彼らもまた、わずかな資料を送ってきただけで消息を絶ってしまった。銀河連邦は数少ない調査データを調べて行くうちに、ついにメトロイドの存在を確認した。メトロイドはSR388の地下深くに潜んで、活動を続けているというのである。

この噂は瞬く間に広がり、再びメトロイドの恐怖が銀河全体をつつみ込んだ。銀河連邦は緊急最高会議を開き、結論を急いだ。出席した全員の考えはひとつ……。それは、サムス・アランによるメトロイド根絶指令だった。

やがてサムスは銀河連邦からの指令を受け、惑星SR388へと向かった。サムスとメトロイドの対決が、再び始まろうとしている。 銀河がメトロイドの恐怖からのがれるために……。
メトロイドII RETURN OF SAMUS(199...

メトロイドII RETURN OF SAMUS(1992年1月21日)の「サムス・アラン」

スーパーメトロイド(スーパーファミコン(SFC)・1994年3月19日)

スーパーメトロイド(スーパーファミコン(SFC)・19...

スーパーメトロイド(スーパーファミコン(SFC)・1994年3月19日)

『スーパーメトロイド』(SUPER METROID)は、1994年3月19日に任天堂から発売されたスーパーファミコン用アクションゲーム。メトロイドシリーズの3作目。現在はWiiのバーチャルコンソールでも配信されており、『大乱闘スマッシュブラザーズX』では名作トライアルというモードで体験版が収録されている。

惑星SR-388のメトロイド殲滅の任務を銀河連邦から受けたサムスは、クイーンメトロイドを殲滅した後に発見した卵から孵化し刷り込みによって自分を親だと思ったメトロイド最後の生き残り・ベビーメトロイドを持ち帰っていた。

銀河連邦の宇宙科学アカデミーに持ち込まれたベビーメトロイドは、その生態構造を研究されることとなった。 その研究の結果、メトロイドが持つ優れたエネルギー特性は人類にとって非常に有効であること、さらにメトロイドが本来、平和的活用を目的として創りだされた人工生命体である可能性があると報告された。その後もメトロイドの平和研究は進められ、銀河に平和と秩序が戻ってきたと思われ、サムスも気ままなハンター稼業に戻っていた。

だがそんなある日、サムスに宇宙科学アカデミーから緊急事態の連絡が届く。アカデミーに到着したサムスが見たものは、何者かに襲われ壊滅した研究施設と無残に殺害された研究所員たち。そしてベビーメトロイドの姿もなかった。

廃墟の奥に気配を感じたサムスはアカデミーを進み、ベビーメトロイドを発見する。 しかし、闇の中からサムスとの戦いで壊滅したはずの宇宙海賊の最高司令官リドリーが姿を現した。サムスの健闘むなしくリドリーはベビーメトロイドを奪い逃走し、サムスは命からがらアカデミーを脱出する。 宇宙海賊と惑星ゼーベスの再建を知ったサムスは、再び惑星ゼーベスへ向かうことを決意する。 宇宙の未来を賭け、メトロイドをめぐるサムスと宇宙海賊の最後の戦いが始まる。

出典 スーパーメトロイド - Wikipedia
メトロイドシリーズの人気を不動のものとした傑作で、特に海外ではSFC最高傑作の1つとして名高い。
クラゲのような姿をした幼生期の形態のメトロイドの登場が多い

クラゲのような姿をした幼生期の形態のメトロイドの登場が多い

メトロイド根絶作戦は成功し、メトロイドは生まれたばかりの1個体を残し絶滅した。
最後のメトロイド「ベビーメトロイド」は、孵化した瞬間に居合わせたサムスのことを「刷り込み」によって親と思いこみ、サムスはそんなベビーを処分することは出来ず、連邦の宇宙科学アカデミーに持ち帰っていた。こうしてベビーメトロイドは、平和利用を前提とした研究のために保護されたのだが、スペースパイレーツがベビーを奪い取ろうと研究所を急襲、駆けつけたサムスの抵抗を退けてベビーの入ったカプセルを持ち去ってしまった。サムスはスペースパイレーツの壊滅とベビーの奪還のため、再建された惑星ゼーベスに潜入する。

今作からリドリー以外のスペースパイレーツの構成員も敵として登場するようになった。一般戦闘員はその姿から「カニ」「バルタン星人」とあだなされている。
巨大化したメトロイド

巨大化したメトロイド

マザーブレイン

マザーブレイン

マザーブレイン
本作のラストボス。ただし、戦闘中自動的にイベントが発生する。
宇宙海賊を統括する機械生命体(生体コンピュータ)で、再建に伴って彼女も再生された。最初は第1作目と同様に再生する装甲「ゼーベタイト」の柱に守られ砲台「リンカ」からのエネルギー弾で攻撃する頭部だけの姿である。しかし一度倒されると巨大な胴体パーツと合体した新たな姿となって復活する。
巨大な胴体パーツと合体した新たな姿となって復活した「マ...

巨大な胴体パーツと合体した新たな姿となって復活した「マザーブレイン」

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ベビーメトロイドが助けに来てくれる(戦闘中の自動的なイベント)

スーパーメトロイド(1994年3月19日)の「サムス・...

スーパーメトロイド(1994年3月19日)の「サムス・アラン」

ゲームオーバー時の演出で登場するサムスは、開発段階では裸体で描かれており、その後水着のようなものを着衣させる事となったが、60分の1秒だけ裸体が映し出されるようにしていた所、アメリカで販売された際に気づかれたら大事になるとのことでボツとなった。
クリア時間がかかると・・・水着のサムスは拝めません・・・

クリア時間がかかると・・・水着のサムスは拝めません・・・

メトロイドフュージョン(ゲームボーイアドバンス(GBA)・2003年2月14日)

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