世界へ飛翔した名馬!!エルコンドルパサー
2016年11月25日 更新

世界へ飛翔した名馬!!エルコンドルパサー

日本馬の目標といえば、国内のG1制覇ではなく、凱旋門賞制覇になりつつある昨今 その凱旋門賞で日本馬として初めて連対をし、勝利まであと一歩のところまで近づいたのがエルコンドルパサー 国内G1はわずか2勝でも顕彰馬である彼がどれだけ偉大かを振り返っていきたい。

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ターフの風!夢の競馬メモリー (1569528)

エルコンドルパサーとは

父キングマンボ 母サドラーズギャル
母父サドラーズウェルズという欧州の集大成のような血統である。
戦績は11戦8勝2着3回、連対率100パーセントの驚異的な成績である。

デビューから無敗でのG1制覇

エルコンドルパサーのデビュー戦はダート
2戦目もダート、この2戦の勝ちっぷりもすさまじく
ダートでも頂点に立てたのでは?と思うくらいである。

1998年1月11日 中山 6R 500万下 ダート1800m 不良馬場 13頭立て 1着 ⑪エルコンドルパサー(的場均) 1:52.3 37.5
重賞初挑戦は芝の共同通信杯だったが、雪でダートに変更
ここも危なげなく勝利をし、初めての芝はNHKマイルカップの
トライアル、ニュージーランドトロフィー、同世代の強者が揃った
このレースも一番人気で快勝、芝でもやれるということを見せつけると
G1のNHKマイルカップでも人気に応えて勝利する。
土付かずの5連勝で春のシーズンを終えたのであった。
1998年ニュージーランドトロフィー

1998年ニュージーランドトロフィー

初挑戦の芝も問題なくクリアし、同期のライバルたちを撃破!!

第3回NHKマイルC 1着 エルコンドルパサー 2着 シンコウエドワード 3着 スギノキューティー

初黒星と世代の頂点へ

休養明けのエルコンドルパサーは、秋の毎日王冠から始動する。
ここにはグランプリホースのサイレンススズカと前年の2歳チャンピオン
グラスワンダーとの3強対決と言われ、さらにサイレンススズカは今年無敗
グラスワンダーとエルコンドルパサーも無敗の連勝街道を続ける
まさに世紀の一戦だった。レースはサイレンススズカの逃げ切り勝ち
エルコンドルパサーは好位を進んだものの2着敗退
初めての黒星となるとともに国内での最初で最後の黒星でもあった。

次走はマイルチャンピオンシップとジャパンカップという2つの選択肢が
あったが、ジャパンカップを選択、2000メートル以上は未経験のエルコンドルパサー
だったが、3番人気に支持され、レースはエアグルーヴに2馬身半差をつける
圧勝だった。このレースがこの年の最後のレースとなり
年度代表馬はタイキシャトルに譲ったものの、二冠馬のセイウンスカイや
ダービー馬のスペシャルウィークを抑え、最優秀3歳牡馬に選ばれた。
そして、翌年は海外遠征を目標とすることになった。

1着エルコンドルパサー 2着エアグルーヴ 3着スペシャルウィーク 個人的に一番誉めてあげたいのはエアグルーヴかな。

海外での躍進

エルコンドルパサーは長期滞在でヨーロッパへ海外遠征を行うこととなった。
凱旋門賞を最終目標とし、現地のレースを使っていくというローテーションである。
復帰戦はイスパーン賞、1番人気に支持されるものの、2着惜敗、しかし海外での
手応えをつかみ、続く伝統あるG1サンクルー大賞では、サガミックスやボルジアなどの
並みいる強豪を抑え、海外G1勝利となった。ヨーロッパで活躍する日本馬として
エルコンドルパサーの名は揺るぎないものとなったのである。

価値ある2着

秋になり、エルコンドルパサーは凱旋門賞の前哨戦、フォア賞も快勝し
堂々主役として凱旋門賞に挑むこととなる。人気はモンジューに譲ったものの
エルコンドルパサーは堂々の2番人気、日本馬による快挙に誰もが期待した。
ゲートが開くとエルコンドルパサーは逃げの体勢に入った。
最後の直線で他馬を突き放し、日本競馬の悲願が達成されるかと思われた。
しかし、モンジューが強襲し、エルコンドルパサーは差し返す力を見せたものの
半馬身差の2着惜敗。競馬は1着の馬だけが讃えられるのだが、この時は
勝ち馬が2頭いたと言われ、また、日本競馬にとっても世界の扉が見えた
価値ある2着だった。

ニコニコ動画から転載しました。
【最強ヒストリー】エルコンドルパサー 写真ギャラリー | 【おウマの玉手箱】 | スポーツナビ+ (1569557)

世界最強馬モンジューと堂々と戦ったエルコンドルパサーには称賛の声が寄せられた。

引退式

エルコンドルパサーは凱旋門賞をラストランとし、ジャパンカップ当日に
引退式を行った。ジャパンカップにはスペシャルウィーク、モンジュー、ボルジアなどが
出走し、まるでエルコンドルパサーの引退を祝うかのようなメンツであった。
もう一戦走ってほしいというファンの思いもあったが、引き際の良さもまた
名馬の証と言えるのかもしれない。
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