若貴ブームに沸く92年公開!映画『シコふんじゃった。』モックンが弱小相撲部で奮闘!
2017年4月25日 更新

若貴ブームに沸く92年公開!映画『シコふんじゃった。』モックンが弱小相撲部で奮闘!

1992年に公開された周防正行監督の映画『シコふんじゃった。』。モックンこと本木雅弘が主演。若貴ブームで相撲人気が高かった頃に、日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した名作。

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モックンこと本木雅弘主演の映画『シコふんじゃった。』

1992年に公開された映画『シコふんじゃった。』。
脚本・監督を務めたのは「ファンシイダンス」や「Shall we ダンス?」の周防正行(すお まさゆき)。
主演はモックンこと本木雅弘。撮影は「風、スローダウン」の栢野直樹が担当している。

本作は「第16回日本アカデミー賞」にて最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞(本木雅弘)、最優秀助演男優賞(竹中直人)や「第66回キネマ旬報ベストテン」でも委員選出日本映画部門第1位、読者選出日本映画部門第1位、監督賞を受賞している。他にも受賞多数。
映画『シコふんじゃった。』DVD

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軟派なサークルに所属している男子学生(本木雅弘)が、単位取得の目的で、相撲部に臨時入部することで物語が動き始めるコメディ映画。

「若貴ブーム」に沸いていた92年当時に公開された。また、そのブームの盛り上がりについて劇中でもセリフで語られている。

挿入歌で使われたおおたか静流「悲しくてやりきれない」「林檎の木の下で」が、非常に柔らかく、物語に温かみを与えている。

Shiko funjatta — Sumo Do, Sumo Don't — Trailer

※予告動画

あらすじ

舞台はキリスト教系の教立大学。
主人公である山本秋平(本木雅弘)は、シーズン・スポーツ愛好会というサークルに所属する4年生。親類のコネで超大手企業への就職も決め、サークルで行く沖縄旅行でのスキューバ・ダイビングを楽しみにしていた。
山本秋平(本木雅弘)

山本秋平(本木雅弘)

※映画『シコふんじゃった。』DVD
しかし、卒業するための単位が足らず、卒論の指導教員である穴山教授(柄本明)の研究室を訪ねることに。
普段授業は”代返”で出席している秋平は、穴山の顔も分からず、同室にいた大学院生の川村夏子(清水美砂)を穴山と勘違いしてしまう。その様子を見た穴山に出席について突っ込まれ、タジタジとなった秋平。さらに穴山から単位を与えないと言われてしまう。

動揺する秋平に穴山は、相撲部の助っ人として大会に参加すれば、単位を与えると交換条件を提案する。
相撲部顧問の穴山は元・学生横綱!

相撲部顧問の穴山は元・学生横綱!

ヒロイン・川村夏子は自分の意見をはっきり持っている才女!

ヒロイン・川村夏子は自分の意見をはっきり持っている才女!

渋々提案を受け入れた秋平は、土俵のある相撲部の部室に入る。そこには、唯一の相撲部員で、8年生の青木(竹中直人)がいた。
まわしをふんどしと言い間違える秋平に何度も「ま・わ・し」と注意しながら、大会へ出るために他の部員を勧誘しに行く。
そこで、肥満体型の田中豊作(田口浩正)の勧誘になんとか成功する。

また、大学院生の夏子は、相撲部のマネージャーも務めており、プロレス部で女装レスラーでの試合を強要されていた秋平の弟・春雄(宝井誠明)をスカウトしてくる。その後、留学生のイギリス人で体格の良いスマイリー(ロバート・ホフマン)を引き込むことができ、メンバーが揃った。
取組前には緊張から決まって”下痢ピー”になる青木

取組前には緊張から決まって”下痢ピー”になる青木

青木は、実力も無いくせに秋平に先輩風を吹かせる。

青木は、実力も無いくせに秋平に先輩風を吹かせる。

かつては名門だった教立相撲部。顧問である穴山は、小柄ながら学生横綱にもなったほどの実力者だった。しかし、年を追うごとに相撲部は弱小となり、現在では三部リーグのしかも最下位と成り下がってしまった。

そして、秋平率いる寄せ集め集団で、団体戦に臨むが、現実は厳しく、一勝も出来ずにぼろ負けを喫した。青木に至っては相撲愛はあれど、これまで一勝もしたことがないという体たらく。
対戦相手の北東学院大学にコケにされても、何も言い返せない秋平達だった。

その夜に行われた激励会で、秋平達と観戦に来ていたOB達が口喧嘩を始めてしまう。その場で秋平は「勝ってやるよ、絶対勝ってやるよ!」と力強く宣言する。

以降、春雄に憧れて教立大学相撲部マネージャーとなった巨体の間宮正子(梅本律子)も加わり、秋平達は本音では嫌々ながらも相撲道に精進していく。
穴山の田舎の実家での夏合宿を経て、惨敗から3か月後に行われたリーグ戦に出場する。
「ま・わ・し」姿の相撲部員達

「ま・わ・し」姿の相撲部員達

秋平達はギリギリながらも何とか勝ち進んでいく。途中、春雄の骨折や青木の悲願の初勝利などを経て、チームが段々と一つになっていく。

そして、因縁の相手ともいえる北東学院大学と対戦。勝った方の勝ちとなる最後の取組で秋平が
粘りに粘って勝利する。歓喜の教立相撲部員とOB、応援の人々。

その後、三部と二部の入れ替え戦にも出場。春雄の代わりに”まさお”として出場した正子のド迫力の取組などがあった。大将戦でまたも勝ちを収めた秋平の活躍により、見事二部昇格を果たした。

昇格後、豊作は大相撲の世界へ、スマイリーは帰国、正子と春雄はロンドンへ留学、青木もついに卒業と、部員は秋平だけに。相撲に愛着を抱き始めた秋平は、せっかくのコネ入社を蹴り、もう1年相撲部を続けるという。
最後、夏子が男子禁制のはずの土俵に上がり、秋平と共にシコを踏む。そして、「シコふんじゃった。」と笑う。
夏子が思わず「シコふんじゃった。」と言うラストシーン。

夏子が思わず「シコふんじゃった。」と言うラストシーン。

”教立大学”は”立教大学”を逆にした校名など、周防監督のユーモアが至る所に散見!

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