1980年代前後で注目された有名建築家の作品
2022年3月20日 更新

1980年代前後で注目された有名建築家の作品

世界で活躍する建築家の中には、誰でも知っているような著名な方が数多くおられます。日本人建築家の中にも、世界から高い評価をされている方がいるんですよ。それも、結構大勢の建築家が。かつて訪れたことのある美術館や、普段気にせず歩いていた街角に建つ建物も、そんな建築家の作品かもしれません。今回は、それらの名だたる日本人建築家の中から、1980年代前後の活躍した人をピックアップしてみました。

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1954年、東京大学工学部建築学科を卒業後、丹下健三研究室(都市建築設計研究所)にて建築設計の技術を磨いていきます。1961年には丹下健三研究室を退職し、磯崎新アトリエを設立。1967年、「大分県立大分図書館」で日本建築学会賞(作品賞)を受賞します。1986年には、王立英国建築家協会(RIBA)より、RIBAゴールドメダルも受賞しました。

奈義町 現代美術館

奈義町現代美術館(NagiMOCA / ナギ・モカ)

奈義町 現代美術館は、岡山県奈義町に建てられた1994年開館したの美術館です。国際的に活躍する3組のアーティストが展示空間込みで作品を構想、それを磯崎新が建築化するという画期的な取り組みで、作品と建物が一つになっているのが大きな特徴の美術館です。「空間=作品」というコンセプトに基づいた美術館は、当時としてはあまりに斬新な設計であり、この後の美術館建築に大きな影響を与えるきっかけになりました。

水戸芸術館

Ibaraki Art Tower Mito - 水戸芸術館 - 4K Ultra HD

水戸芸術館は、茨城県水戸市において1990年に開館した、美術館・コンサートホール・劇場が融合した現代芸術の複合施設です。施設の中央には、大きな芝生広場とけやきの木が配置され、各部門の建物が三方から回廊により広場を取り囲むという古典主義的な設計になっています。コの字型で独立しているかのような建築物は、実際には一つに繋がっているのです。しかし、あたかも複数の小さな建物のように設計され、一体の大きな建物が放つ威圧感を感じないようになっています。チタン製の三角形パネルを組み合わせて造られた、高さ100mのシンボルタワーはアートタワーと呼ばれ、磯崎新の設計によるものです。

黒川紀章(くろかわきしょう)

黒川紀章,全身これ建築家_美と出会う Kisyo KUROKAWA

京都大学建築学科を卒業後、東京大学大学院に入学し、在学中に「株式会社黒川紀章建築都市設計事務所」を設立します。1960年には、建築の理論運動メタボリズムを結成。メタボリズムとは、黒川紀章や菊竹清訓などの日本の若手建築家たちが起こした建築運動です。1986年、フランス建築アカデミーのゴールドメダルを受賞し、1989年には世界建築ビエンナーレ・グランプリ・ゴールドメダルも獲得。更に、フランス芸術文化勲章を受章しました。2007年に73歳で亡くなっています。

国立新美術館

INSIDE The National Art Center Tokyo 新国立美術館 - 4K

国立新美術館は、2007年開館の美術館で、東京の六本木に位置する日本で5館目の国立美術館。延べ床面積は日本最大規模を誇り、建物前面に配置されているのがガラスのカーテンウォールで、まるで波のような美しい曲線を描いています。コンセプトは「森の中の美術館」、青山公園周辺の緑地に溶け込むように置かれた庭園の眺めが、美術館の中からも楽しめます。

和歌山県立近代美術館

[Vlog] 和歌山県立近代美術館 〜黒川紀章建築を訪ねて〜 / The Museum of Modern Art, Wakayama by Kisho KUROKAWA

和歌山市吹上に建てられた和歌山県立近代美術館は、黒川紀章設計が手がけた美術館の一つです。この美術館の特徴になってるのが、庇を多用したファサード。中には三重になっているところも見られます。その庇は、和歌山城の屋根がイメージされた意匠にしたからとか。和歌山県立近代美術館は、公共建築賞優秀賞を受賞した上に、公共建築百選にも選ばれました。隣接する和歌山県立博物館とは地下で繋がっており、空調システムや電気系統などを共通とする一体の建築物になっています。

原広司(はらひろし)

INTERVIEW 原広司「窓の概念」

1964年に東京大学大学院数物系研究科建築学専攻博士課程を修了して、1970年 
以降より、アトリエ・ファイ建築研究所と協働して設計を行うようになります。1986年には「田崎美術館」で日本建築学会賞(作品賞)を受賞し、2013年には 
日本建築学会大賞を受賞しました。

梅田スカイビル

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